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2008年3月16日、地域の皆さん待望のR283号仙人峠道路・滝観洞インターが開通しました。滝観洞インターの名は、近くにある鍾乳洞「滝観洞(ろうかんどう)」に由来します。上有住地区五葉のこの場所には、鍾乳洞で知られる「滝観洞・白蓮洞」があります。今まではアクセス道路が辺境でもあり不便でした。滝観洞インターの開通により、インターから2分ほどの場所になります。鍾乳洞フアンである私にとっても、訪れる皆さんにとっても気軽に訪れることが可能になりました。
住田町としても、今回のリニューアルのために照明設備の交換と増設がされて、明るく安全に内部の探検が出来るようになったことです。何よりもうれしかったのは、塗装がはがれたり腐りかかった鉄骨製の手すりに替わり、つるつるのステンレス製の手すりに替わったことでした。安心して片手を滑らせながら歩くことが出来ます。最大の朗報は、自動車道からインターチェンジ経由で2分の距離になったことだと思います。 |
完全武装をして入り口から中に入る。貸し出し用のヘルメットとカッパが新しくなっている。最初の入り口は天井がかなり低く、ヘルメットをかぶっていてもがつんと天井の岩に頭がぶつかる。ここは変更がない。 内部の照明があちこちにあり40wの長い蛍光管である。すごく明るくて歩きやすくなっている。何よりも滑らないのが良い。2年前に入った時は暗くて滑り怖いくらいであった。手すりも塗装が取れさび付いた鉄骨から、ぴかぴかでつるつるのステンレスに替わっている。掴まって歩いても気にならないし、すごく安定感がある。以前は掴まりたくても触られない手すりであった。通路も狭い谷状の部分の側を歩くのだが、これなら安心である。 |
滝観洞は、奥にある「天の岩戸の滝」から流れ落ちた水が太古の昔から石灰岩を浸食し深い谷を形成して現在の姿になっています。鍾乳洞としてはまだまだ若い年代でもあり、内部を歩く場所は浸食された棚の部分(ノッチ)を歩くことになります。 ノッチ・・・ 洞内を流れる地下水が、長い間一定したレベルに留まると、その部分の石灰岩が多く溶かされる結果、壁面に水平な一連の凹凸が出来ます。これをノッチと呼んでいます。これは、鍾乳洞の年代を決定するのに大きな枠割りを演じています。一つのノッチの中にも小さな凹凸がいくつもあることがあります。(※現場にある解説板より) |
内部が明るくなったせいでしょうか、今まで気がつかなかった様々な鍾乳石が目に入ってきます。素晴らしいなと思ったのは「乳房の岩」と名付けられた鍾乳石でした。大きな丸形の二個の石に、フローストーンが着いたものなのでしょうが、すでに茶色のカビが生えています。もしも純白であったら、ミロのビーナスを連想させる素晴らしい場面になりそうでした。二年ほど前に来たときもあったはずですが、今回発見したものです。 この付近は、天井からの水(滴下水)が多くて通路にはプラスチックの板が張られてありました。この場所で鍾乳石を撮影していたら、新洞発見に参加された東山ケービングクラブの方とお会いしました。その方から滴下水と言う言葉を教えられました。奥にある「天の岩戸の滝」にはまだロープが二本下がっていますよ・・・とのことでした。 乳房の岩・・・ 流れ石(フローストーン)の発達した結果、このような美しい壁が形成されました。フローストーンのもつ独特の艶と味わいのある丸味が、見る人に母を連想させます。滝観洞では。床よりも天井の方が鍾乳石の発達がよく、特に「乳房の岩」の天井はつらら石と石筍がが調和し美しくなっております。 近くにある「白蓮洞」と違い、典型的な形のつらら石や石筍は見つけられません。洞穴の壁を気をつけてみると、最初に造られたつらら石にフローストーンが流れ込み、壁と同じ面になったのかなと思われます。また、照明が明るく当たっている部分には、独特の緑色のこけがついていました。 つぶやきですが、照明が明るくなり歩きやすくなった反面、そのうちにカビが生えて色が変化するのだろうなと危惧します。それほど時間が経たないうちに、観光開発と自然状態保護のジレンマが出てきそうです。 |
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