当ブログは今年5月でスタートから10年を迎えましたが、その間に多くのウイスキーが終売してしまいました。

そこで数回にわたって、ここ10年で消えたウイスキーについて、過去の記事を掘り出して振り返ってみます。

1回目はサントリー、特に角瓶シリーズを中心に採り上げます。

かつて存在した「角瓶四兄弟」

サントリーの看板ウイスキーの一つである角瓶ですが、現在は黄色いラベルのレギュラーだけ(一部販売されている復刻版もあり)ですが、10年前は4種類のラインナップがありました。

白角

1992年に発売開始した、「和食とよく合う淡麗辛口」を標榜して発売されました。

白いラベルが特徴的ですが、使用される原酒も白州のホグスヘッド樽原酒をキーとしていて、青リンゴやナシの爽やかな香りと柔らかい酸味が特徴的でした。

2016年にリニューアルされたものの一度終売し、2022年に限定復活しました。

<黒43°>

1999年に「味わい旨口」としてリリースされ、その後<黒43°>としてリニューアルされました。

元々は味付けの濃い中華、洋食に合うウイスキーというコンセプトで作られたようです。

キーモルトになったのは山崎のパンチョン樽原酒で、カカオ、レーズンの香りが主体、味わいも甘みが強めのものでした。

2016年に販売が終了し、現在も復活はしていません。

プレミアム角瓶

2013年に発売され、上記の<黒 43°>と同じく2016年で販売終了した短命のボトルでした。

プレミアムの名の通り、価格も定価で2000円とオールドやリザーブ並みの値段設定になっていて、使用される原酒も山崎のシェリー樽原酒、ワイン樽原酒がキーになっていました。

香りはレーズンやバニラの香りが強めで、味わいも甘みが強い傾向でした。


白角は限定復活がかつてあったため、再び販売再開される可能性が高いですが、黒角、プレミアムについては厳しいかもしれません。

ただ、この2種類については2016年に販売終了であるため、中古や在庫として入手するのは難しくないと思います。

トリスブラック

最後に、現在のトリスクラシックの前身であるトリスブラックを紹介します。

1952年から発売を開始したトリスを継承したボトルで、エクストラがアルコール度数40度に対して、こちらは37度と2級ウイスキー時代からの度数になっていました。

香りは樽からのウッディさすらもない、カラメルの香りくらいしかないもので、味わいも甘さが中心でした。
全体的にも、現行品であるエクストラとの差は少なく、そのまま飲むにはつらい代物でした。


次回は響を中心として採り上げていきます。