水着撮影会中止はひどい話だなと思うが、批判の矛先がズレているので指摘しておく。(長文です)
中止を決定したのは埼玉県から委任されて公園を管理する指定管理者である公益財団法人埼玉県公園緑地協会。当たり前だが共産党の議員団には何の権限もない。
下記リンクを見ると、6月8日に共産党議員団らが県の担当者と面談して申し入れ→面談前から県が公園緑地協会と協議(面談前から協会との協議が行われているのは、アポ時点で県に情報は入っているからだろう)→面談当日の6月8日中(!)に中止決定、という流れだった模様。
面談において埼玉県の都市整備部長は
「2日前にこの問題を把握した」
「第一義的には、指定管理者が基準に基づいて許可する」
「今、指定管理者である公園緑地協会が問題点を整理している。その状況をみて、協会と連携して検討していきたい」
などと述べたらしい。
jcp-saitama-pref.jp/topics-pref/46
この流れからすると、埼玉県的には普通に問題視する事案だったが指定管理者任せで把握していなかったということだろう。そのため把握するや否やきわめて迅速に中止決定に至ったものと思われる。
もちろん共産党議員団らの申し入れ行為についても実質的に権力濫用ではないかという観点はあってよい。公共施設の恣意的不許可を許せば集会の自由の侵害につながるおそれもある、これが弾圧を受けた歴史を有する同党のやることかという批判もわかる。法の目的を抽象的に定めた規定にすぎない都市公園法1条に違反するとかいう主張も暴論だし。
しかし、直接に権力を行使して撮影会を中止させた「主犯」は明らかに県と協会である。それなのに県と協会を非難するツイートを私は今のところ1件も目にしておらず、誰もが議員団のみを非難している。この状況は奇怪としか言いようがない。
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