グンゼ、医療関連の主力工場を拡張 新棟など17億円投資
グンゼはメディカル事業の主力工場である綾部工場(京都府綾部市)を増設する。17億円を投じて新棟を建てるほか、既存の生産設備を拡張する。綾部工場では縫合補強材や人工皮膚などを生産している。需要拡大に対応し、生産能力を高める。中国や米国など海外販売も伸ばす方針だ。
2025年3月を目標に延べ床面積862平方メートルの新棟を建て、既存工場の延べ床面積を1.6倍にする。新設される生産設備も24年3月から順次稼働させる方針だ。
グンゼは1986年に祖業の繊維技術を生かして手術用の生体吸収性縫合糸を開発し、2010年から本格的にメディカル事業に参入した。
アパレル事業が新型コロナウイルス禍で赤字になるなか、メディカル事業は利益率が高く販路も拡大していることから、25年3月期までの中期経営計画でも成長事業に位置づけている。22年10月には医療系子会社を統合して新会社を設立するなど事業の新たな柱としている。
手術件数の回復にともなって縫合補強材や人工皮膚などの需要が拡大しており、24年3月期からメディカル事業を独立したセグメントにする。同事業の24年3月期の売上高は前期比10%増の120億円を見込んでいる。