形式:文庫
出版社:岩波書店
形式:その他
出版社:Audible Studios
ソ連では第二次世界大戦で百万人をこえる女性が従軍し、看護婦や軍医としてのみならず兵士として武器を手にして戦った。しかし戦後は世間から白い目で見られ、みずからの戦争体験をひた隠しにしなければならなかった―。五百人以上の従軍女性から聞き取りをおこない戦争の真実を明らかにした、ノーベル文学賞受賞作家のデビュー作で主著!
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「目はくりぬかれ、胸が切り取られていました……19歳だったのに」戦争をきっかけに「子どもが産めなくなった女性」も…史上最悪の戦争「独ソ戦」の過酷さ https://news.yahoo.co.jp/articles/ce5f7162e1cb08e15e69bc9bc2775e65d8e6b229?page=2
戦争という人間の行いはただただ悲しく、2つの意味において人間の“慣れ”の怖さを感じた。普通に暮らしていたらそんな非道を行わないはずの人たちが、戦場に慣れてしまい、恐ろしい行いをする。2つ目は自分の慣れ。冒頭のエピソードで、読書に限らず精神的なことが原因で初めて吐き気を催すほどつらかったが、読み進めるうちにそれにすら慣れ始める自分を感じて戦慄し背筋が寒くなった。
もう一度読む勇気はないが、これから他の著作を読み、忘れないために本棚に置いておく。 同時期に読んだジーンシャープのように非暴力による抵抗をする勇気は持ち続け、一度世の中が悪い方向に進もうとしたときに声をあげられる一人にならなければ。
勝利の喜びは次の戦争を呼び込む。現代ロシアが何故自らを戦禍へと関係していくのか。悍ましい戦場の生活は、祖国の救世主という褒賞の対価となり、表面上矮小化されてしまっているのだ。アレクシエーヴィチの活動は偶然かもしれないが、それを許さない。戦争の悲惨さと経験者を直接対峙させる。そのとき生まれる言葉の重さは歴史に埋もれさせてはいけないものである。女性ならではの経験、それは前線から銃後全てに及ぶ。戦争全体を記述するのに女性だけを抽出したのは極めて適切だったと言わざるを得ない。
戦場でも捨てられない女性らしさのエピソードは、微笑ましくもあり妙な生々しさがある。醜い死に様になることをやけに恐れるのである。/ スターリニズムとの対決。敵はナチスだけではなかった。捕虜は屈辱で、生存者は差別の対象となった。(生き残ったのはスパイだったから、という邪推)
コミカライズ版も読んでみました。非常に丁寧な描写で表現されていると思います。文章だけだとイメージしづらい所もありますので、時間が無い方やより理解を深めたい方にオススメします。
ちーちゃんさん、ナイスをありがとうございました。
ゆきねこさん、ナイスをありがとうございました。
漫画化してる方を書店で見かけて気になっていました。重そうだけど読みたいです。
大阪のきんちゃん2さん、ナイスをありがとうございました。
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