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戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫)

感想・レビュー
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SOHSA
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《kindle》第二次世界大戦中の独ソ戦における従軍女性へのインタビューをまとめた作品。どの証言もそれぞれに圧倒的な迫力があり、鬼気迫るものがある。それはまた単なる過去の歴史のひとコマの描写ではなく現代に続く戦争の真実を伝えている。当時、従軍した女性は強制的に徴兵されたわけではなく、自ら志願して前線に行ったということにも少なからず衝撃を受けた。また、終戦後に彼女たちを襲った不幸にも。やはり戦争は誰も幸福にはしない。
0255文字
molysk
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第二次世界大戦の独ソ戦。祖国防衛のために戦線に志願した女性たちがいた。看護や支援のみならず、銃を取った人も多かった。身も心も深く傷ついたのちに得た勝利。帰郷した男性兵士は、名誉に包まれた。だが彼女たちを待っていたものは、違った。従軍経験のない女性から浴びせられる、いわれなき侮辱。戦場を離れた男性兵士は、故郷では彼女たちを守らなかった。彼女たちは戦争経験をひた隠しにして生きねばならなかった。そんな五百人以上の従軍女性と心を通わせ、丁寧な聞き取りで得た証言をまとめたものが、アレクシエーヴィチによる本書である。
0255文字
sattin
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ソビエトでは愛国心というだけで100万人もの女性も戦地で戦ったとのこと。その記録だが、女性も負けず劣らず勇敢に戦った(支援した)ように思える。にもかかわらず戦後は敬遠されることもあり、伏せられた言葉も多かったと思う。尻切れトンボだったり短かったりするそれぞれに強いメッセージがあり凄く読み応えがあった。ウクライナ侵攻の今読んでおきたい本だと思う。なによりこのタイトルが格好いい。
0255文字
カモメ
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ソ連では第二次世界大戦で百万人をこえる女性が従軍し、兵士として髪を刈り上げ男性のような格好で武器を持ち前線で戦った人たちもいた。戦後は特に男性が居合わせる場では真実を語ることがはばかられるも、筆者は根気よく多くの女性から生身の声を聞き取った。すぐに戦争に勝つと楽観視されており自ら望んで兵士となる女性も多かった。不具になるくらいなら殺してほしいとか、結婚できなくなるとか、生き残った後の苦しみも描かれる。スープにするために子馬を殺したり、泣き声の大きい赤ん坊を殺したり、生き残る為に手段を選ばない描写がきつい。
0255文字
山茶花
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図書館で予約していて、いつ回ってくるかはわからなかったのに、なぜかコルドンの「ベルリン3部作」を読み終えた直後に回ってきた。独ソ戦。片方は小説だけど、双方の人々の戦争を読んだ。最初は延々と続く女性たちの証言に、最後まで読み切れるか不安になるも、すぐに引き込まれる。一見、似た話が続いているようで同じ話は1つとしてなく、違う人生、違うストーリーが語られる。「あの頃の私たちのような人たちはもう二度と出てこないわ、決して。あれほど純粋で、一生懸命な人たちは。あれほど深く信じ込んでいる人たちは。」
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碧雲-  lukeminen
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コミカライズの原作。 とても痛ましい。
碧雲-  lukeminen

「目はくりぬかれ、胸が切り取られていました……19歳だったのに」戦争をきっかけに「子どもが産めなくなった女性」も…史上最悪の戦争「独ソ戦」の過酷さ https://news.yahoo.co.jp/articles/ce5f7162e1cb08e15e69bc9bc2775e65d8e6b229?page=2

05/23 09:49
0255文字
Rico
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同志少女の参考図書に載っていたので読んでみた。今でこそ女性兵士のいる国はたくさん出てきているが、その先駆け的に、第二次世界大戦で100万人を超える女性が従軍していたソ連。しかも看護婦や軍医としてだけでなく狙撃兵やパルチザンなど、前線にいた人が多くいる。ノーベル文学賞を取った著者は、500人以上の従軍女性から行った聞き取りを淡々と書いているのにそれが恐ろしい。「女性の戦争についての記憶というのは、。。「強度」が高い。」
0255文字
順子
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ロシアの対独戦勝記念日(5/9)そんな日に感想を書いている。前線へ行ったロシア女性たちのインタビュー集。あまりに壮絶な内容に、心を少しマヒさせて読むしかない、無理だけど。血とか手足とか骨とか脳(赤ちゃんの!)とか飛び散る描写が無理と思う人は読むのはやめておこう、それでも読むべきだと思うけどね、これは暫く引きずりそうだな。肉親を殺されたらやり返す…そうね…戦争は人間の顔をしていないよ。でもこれも人間の一面。
0255文字
もならのペンギン
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毎日読書しているが、万全の日でないと読めなかったので結局1年以上かかってしまった。 いつも付箋を貼りながら読み進め、読了後にその部分を中心に見返して要約や感想を書くが、今作においては付箋はその意味をなさなかった。要約や象徴的な言葉に意味はない。この本を理解するにはこのすべてを読むという体験しか方法はない。 そしてその感想は“言葉がない”、と一言で終わってしまいたい。それくらいに辛い体験で、何度も何度も本を置いてしまった。
もならのペンギン

戦争という人間の行いはただただ悲しく、2つの意味において人間の“慣れ”の怖さを感じた。普通に暮らしていたらそんな非道を行わないはずの人たちが、戦場に慣れてしまい、恐ろしい行いをする。2つ目は自分の慣れ。冒頭のエピソードで、読書に限らず精神的なことが原因で初めて吐き気を催すほどつらかったが、読み進めるうちにそれにすら慣れ始める自分を感じて戦慄し背筋が寒くなった。

05/08 12:19
もならのペンギン

もう一度読む勇気はないが、これから他の著作を読み、忘れないために本棚に置いておく。 同時期に読んだジーンシャープのように非暴力による抵抗をする勇気は持ち続け、一度世の中が悪い方向に進もうとしたときに声をあげられる一人にならなければ。

05/08 12:20
3件のコメントを全て見る
0255文字
エドバーグ
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戦争の不条理を女性視線から鮮明に記述。女性視線が非常にユニーク。 同時にジェンダー差別意識(戦争は男にしかできない)も。 ソビエトの逃走兵は味方に射殺されていたのは、どうも真実らしいのもかなり衝撃でした。平和ボケしている日本ならではの感想かもしれませんが、平和ボケは本当に幸せだと思いました。
0255文字
眠り猫
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2015年ノーベル文学賞受賞作。従軍した女たちへのインタビューをまとめたもの。悲惨な弱弱しく嘆く女たちかと思いきや、率先してドイツとの闘いに参加し、なかんずく前線への配置を希望した強い女たち。悲惨な体験には違いないが使命感と死をも恐れる「若さ」があった時代の息遣いがかんじられる。独ソ戦の勝利という結果を得たことは悲惨さを上回る喜びになっている。そのような悲惨な侵略を経験したソ連(いまやロシア)がなぜウクライナに同じことを行うのか。人間の性なのか。
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riiry
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何もなければ多くの戦死者と共に葬られる運命だった記憶。女たちの記憶。戦いの記憶。あまりに壮絶で、あまりに悲惨な記憶。愛と憎しみの記憶。この本には我々が知るべき戦争の恐ろしさがほとんど全て書かれているように思う。それでも、歴史の貴重なアーカイブにはなっても、戦争の強固な抑止力にはならなかった。手近にこれほど最良のテキストがありながら、ロシア・ウクライナ戦争は始まってしまったのだ。ここに自らの戦争体験を語ってくれたかつてのソ連の女たちは、今天国で何を思っているのだろう? どんな目でこの地上をみているのだろう?
0255文字
→0!P!
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WWIIのソ連女性兵。Cross of Ironに出てきたのを思い出す。凍った馬糞で飢えを凌ぐ、チョウザメを川から救いあげる、泣く赤ん坊殺し、ドイツ兵の頭蓋骨が割れる快い響き、ドイツ兵と寝た母親を殺してくれ!、男たちと4年間過ごしたあんたは妹の結婚の障碍だ!、戦死したのに裏切者呼ばわり、捕虜はシベリアへ、ハイヒールを買う、白樺に抱きつく・動物園、男性用の下着、木の下に埋める、赤いシミの行軍、包帯のドレス 
→0!P!

勝利の喜びは次の戦争を呼び込む。現代ロシアが何故自らを戦禍へと関係していくのか。悍ましい戦場の生活は、祖国の救世主という褒賞の対価となり、表面上矮小化されてしまっているのだ。アレクシエーヴィチの活動は偶然かもしれないが、それを許さない。戦争の悲惨さと経験者を直接対峙させる。そのとき生まれる言葉の重さは歴史に埋もれさせてはいけないものである。女性ならではの経験、それは前線から銃後全てに及ぶ。戦争全体を記述するのに女性だけを抽出したのは極めて適切だったと言わざるを得ない。

05/13 19:44
→0!P!

戦場でも捨てられない女性らしさのエピソードは、微笑ましくもあり妙な生々しさがある。醜い死に様になることをやけに恐れるのである。/ スターリニズムとの対決。敵はナチスだけではなかった。捕虜は屈辱で、生存者は差別の対象となった。(生き残ったのはスパイだったから、という邪推)

05/13 19:52
0255文字
ミニ吉田
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分かりにくい翻訳が非常に残念。 ただ、それでも言葉を超えて伝わってくる感情があった。生まれた時代も使う言葉も違う人達なのに共感してしまうのは何故だろう。 ユングの言う無意識の心理を意識せずにはいられなかった。
0255文字
Toshiko Hirose
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最近、読書が捗らないように見えるのは、かなり堅い読むのに体力が必要なものを読んでいるからだと思う。この本は、第二次世界大戦中のソ連(当時)の従軍女性の肉声を集めたもの。第二次世界大戦は日本から見ると、日本が参戦している太平洋戦争の部分ばかりが見えているし重要視されているが、実はソ連・ドイツ戦が戦死者が最大だったようだ。ソ連の戦死者は2千万人と言われている。それだけ戦争に全力を傾けたわけで、女性も百万人以上が従軍した。女性の眼からみる戦争は、あまりに醜悪で生々しい。戦争は悪だと主張する本だと思う。
0255文字
Meme
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アレクシエーヴィチの挿文が戦争の真実をより記憶たらしめてきます。2つの真実にでくわす、、、という彼女のコメントは本当にそうだ!そうだ!と思わされるばかりです。著者に対して喜悲劇がともに続く中で、安心してこの本を読める日本の環境と、上梓、および出版を支えている方々に感謝しかありません。
0255文字
ラック
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0255文字
パッパラパー
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これほどまでに心が痛む本に初めて出会った。 簡単な言葉で言い表せないほどに1ページ1ページが 重い本。
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ちーちゃん
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ネタバレ筆者がこの本を上梓した事で、女性兵士達の声を後世に残せました。彼女達が祖国愛から戦場で戦うことを自ら志願した事が印象的でした。「男性より力が無いから」という先入観により男性兵士から蔑視されていた彼女達が、果敢に任務をこなし矜持を見せていく姿は圧巻でした。料理係•洗濯係だった兵士やパルチザン等のインタビューも載っていたのが良かったです。勝利に多大な貢献をした彼女達が、終戦後は嫌悪の対象となり生きづらかったのには唖然としました。辛く残酷な描写が多いですが、悲劇が繰り返されている今だからこそ熟読すべき傑作です。
ちーちゃん

コミカライズ版も読んでみました。非常に丁寧な描写で表現されていると思います。文章だけだとイメージしづらい所もありますので、時間が無い方やより理解を深めたい方にオススメします。

05/01 13:48
石油監査人

ちーちゃんさん、ナイスをありがとうございました。

05/01 17:21
0255文字
little_yahos
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ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに図書館で本書を借りようとしたところ、予約のため約1年待った。それだけ戦争の、特に女性の戦争に関心を持つ人が多かったのだと思う。祖国のためすすんで出征した彼女達が、勝利したにも関わらず、戦後は虐げられ周りから協力してもらえなかったことには驚いた。ご存命な方がいらっしゃったら、ロシアが他国を侵略している現状について、どう思っているのか聞いてみたい。
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wiki
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真実の戦争の姿が500名以上もの従軍女性の証言を通して映し出される。本書の証言には五感がある。朦朧の中で恋人を浮かべて逝く兵士、死ぬ事より、死んで汚い姿を晒す事に恐怖する従軍女性。「猫も犬も食い尽くした」ような飢餓。自身の乳飲子を地に叩きつけ殺した母は気が狂って「足が立たず、這っている。自分はもう死んでいると思い込んで」。「私たちの歴史を書くためには、あんたたちみたいな人が何百人も必要よ。私たちの苦しみを全部書いて記すには。私らの数え切れない涙の粒を書き留めるには、ほんとだよ、あんた…...」言葉もない。
0255文字
のりたま
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kindle unlimited 移動中に軽い気持ちで読み始めてしまった。異国の名前や地名と相俟って、現実に起きたことではなく物語のように感じてしまうという不思議な感覚で読み進めたが、正面から受け取ってショックを受けるのを無意識に避けていたのかもしれない。敵を憎く思う気持ちはどの国も男女とも変わりないと思うが、対等に従軍するのは社会主義の思想からだろうか。男性と共に闘っていても女性的な感性がときどき覗くのが興味深い。戦争中はもちろんだが、戦後も女性であるが故に従軍経験で差別されるのが読んでいて辛かった。
0255文字
linbose
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★★★☆☆
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サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
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第二次世界大戦において最も多くの犠牲者を出したのが旧ソ連だ。その戦争に多くの若い女性達が従軍した。看護兵や通信兵などの支援部隊だけでなく、狙撃兵、歩兵、戦車部隊、飛行士など最前線の戦闘に参加した人達も大勢いる。そうした数百人もの女性兵士達へのインタビュー。中には歳を偽って参戦した少女も、或いは乳飲み児をおいて参戦した若い母親もいる。「ナチスドイツから祖国を守る」と言う強い意志を持ち志願した彼女達。かつて共に戦った者達が今激しい戦争を行っている。ウクライナへの侵攻についてはどう感じているのだろう。★★★★
0255文字
MIHO
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読み終えるのに2か月以上かかってしまいましたが、これは読むべき本だと思う。
0255文字
百万石のマルコ
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ここ最近で一番読みすすめるのが辛かった本。一方で、こういう本こそ後年まで残すべきと感じた。感情の記録と冒頭に書かれており、なるほど、だからこそ国や時代の隔たりを越えて胸に響く。人の感情は戦争によって死んでしまうと思っていたけれど、どこか隙間に残って、完全に消えるものではないと知った。戦争の残酷さを改めて知る。
0255文字
usaginojump
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「同志少女よ敵を撃て」を読んで衝撃を受け早速図書館で予約。辛すぎて読みたくないのに本を捲る手が止まらず、何日かに分けて何とか読み終えた。当時のソ連では16.18歳くらいの熱烈な軍国少女が、こんなにもたくさん戦地の最前線にいたこと、どれくらいの日本人が知っているだろうか。そして復員後の差別や侮蔑。男性だってPTSDやトラウマに悩まされたと思うが、女性にはさらに周囲からの冷たい仕打ちが重なり、想像しただけで胸が熱くなります塞がれる。今戦争の最中にある国はもちろん、全世界で読んでほしい本。
0255文字
みさぞ。
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オーディブルにて
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七五三MkII
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従軍した女性の記憶が淡々と描かれていて、それが「この街では何千/何万人が犠牲に」などといった記録よりも心を抉る。これまで読んだ戦争の記録が、男の顔だったことがよく分かった。
0255文字
たまご
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アレクシェーヴィチによってゆるくカテゴライズされていますが,ただひたすらに戦争に翻弄された女性の声がかかれています.兵士として自ら最前線に飛び込む少女たちがこんなに多くいた.戦後40年以上たたないと聞くことが,語ることができなかった.そしてきっと語れないこと,語られないことは今でもある.性別を超えて,一人一人が尊重されない戦争や政治体制は,巨大な,絶対の悪なのだ.
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こぶた
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★★★★ 戦いの恐怖、痛さ、悲惨さがひしひしと伝わってきて怖く辛い。それに加えて女性ならではの想い、つらさが、これでもか、と厚みを持って伝わってくる。短いものでも深い。戦果を世間は評価してくれず、戦った過去を否定する(隠す)というのも女性だけのことでいたたまれない。彼女たちの思いや人生を一人でも多くの人に感じてもらいたい、という思いも伝わってくる。パルチザンの悲惨さも強烈だった。
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●●
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ネタバレ厚みのある本ですが、読み応えあります。買う価値がある。さすが岩波現代文庫。読んで見ませんか?お勧めです。検閲が削除した記事を読みましょう。独ソ戦は、人類の大きな宿題。
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藤宮はな
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著者が2015年にノーベル賞を受賞したのは何だったのだろう、と世界に絶望する情勢で読了しました。生々しい声の聞き取りで、様々な人の感性による言葉が拾遺されている。綺麗事では済まない戦争に女性が志願し、男性社会で闘う過酷な環境と戦中戦後の差別的扱いの酷さ。清潔な衣料すら提供されず男性用下着を穿き頭を刈る事で、社会から女性として扱われないのに洗濯係は劣悪な環境で労働に従事させられる。ドイツだけでなくロシアの兵士によるレイプの事実は、最初は削除されていたそうだ。戦争が一人の人間の人生を滅茶滅茶に破壊する。
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あっちゃんのパパ
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評価=4:「同志少女よ敵を撃て」の元になったノーベル文学賞の本。驚くことに、狙撃兵だけでなく、ほとんど全ての兵隊の職に女性が付いていたとのこと。それも自ら進んで兵隊になった。ロシアはウクライナ侵攻でも分かるように昔から国民を兵士としてゴミのように捨て駒にしていたことがよく分かる。翻って、第二次世界大戦の日本も、女性の兵隊は流石に居なかったが、兵隊をゴミのように捨て駒にしていたのは同罪かもしれない。なお、ロシア人にとって戦勝記念日がどれだけ意味のあるものなのかがよくわかる。
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ゆきねこ
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戦争に行って実際に戦ったロシア人女性の証言集。戦争中も勝利したはずの戦後も幾重にも傷つき、社会の底辺で踏みにじられる女性たち。結婚、出産、育児にも暗い影を落とす。命がけで戦ってきたのに、勲章をもらったはずなのに、女性だからというだけで蔑まれる。戦争を始めるのも、相手を殺すのも、手柄を取るのも男たち。二度と戦争を起こしてはならない。戦争をする、しないの決定の場に女性がいなくてはならない。戦後78年になる今年、新たな戦前にならないように。多くの人に、未来の人に、この本を読んでもらいたい。
石油監査人

ゆきねこさん、ナイスをありがとうございました。

05/01 17:23
0255文字
色彩をもたない月
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「私は大好きなレコードを持っていた。大好きだったさ。『本当は洒落たハイヒールを履く資格だってあるのよ』とレコードは歌っていた。戦場にいた娘たちのことさ。私がこれをかけたら、彼の姉が私の見ている前で『あんたには何の資格もないわ』と割ってしまったんだよ。私の戦場の思い出の写真は全部捨てられてしまった。ねえ、あんた、これを説明する言葉もないよ…言葉がない…」「訊きたい…もう訊けるわ…私の人生はどこ行ってしまったの私達の人生はでも私は黙っている。夫も沈黙している。私たちは怖がっている_恐怖の内に死んでいくんだわ」
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kitakama633
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戦争は何でも真っ黒よ。血だけが別の色、血だけが赤いの...。私は嬉しかった...、憎むことができないことが嬉しかった...、自分でも驚いたわ... 。よくここまで執念を持ってインタビューできるよな、と思いながら、澤地久枝の「妻たちの226事件」を思い出していたら、やはり解説は澤地だった。著者は「相手の沈黙にまけない執念と勇気と情熱をもち、一緒に泣く感性を持っている」タイガーとか、パンテルとか夢中になっていた自分を恥ずかしくも思った。男性が男性には決して語り得ないのだろうな。
0255文字
まげぽん
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ネタバレ作中の、戦争は男性が起こし、その記録も男性。美談ばっかりになって女性が現場にいたことどんな経緯でそこにいたのかが記されていない。という内容を読んで、初めて確かに!と気づいた。戦争体験がひたすら話され、記され、生々しい。読むのが辛い記録。読むのが辛い、戦争は絶対にだめだ。と改めて考えた。
とんこ

漫画化してる方を書店で見かけて気になっていました。重そうだけど読みたいです。

03/13 08:53
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Katsumasa Kishi
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ドイツ戦線で戦ったソヴィエト連邦の女性にフォーカスをあて、辿りたくない記憶をインタビュー形式で、ある意味淡々と綴る。化粧や服装、恋愛が楽しい年端の少女達が祖国のために最前線で戦い、戦後は人々から「女のくせに」な屈辱を受ける様は、解き難い矛盾ばかりが存在している。ウクライナはヨーロッパとロシアの緩衝地帯ではなく、外部からはドイツの暴威に踏みにじられ、内部からは同胞であるロシアのスパイから告発されるという苦難を経験した、難しい境界であることが歴史的にも知れる。ウクライナの自由と平安を願う。
0255文字
大阪のきんちゃん2
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逢坂冬馬「同志少女よ、敵を撃て」を読んでこの本に導かれました。 もう、上記作なんて比じゃない!衝撃を受けて打ちひしがれています。 半分ほどで悲惨さ凄絶さで一旦他の本に逃避・・・それから残り半分を読んだのですが、後半はまた前半を凌駕する心の叫びに圧倒されっぱなし・・・ アレクシエーヴィチ氏はどんな思いでこのインタビューを続けたのか、周囲からの反響も大変だったのではないかと思います。 こうした記録が本当に戦争の抑止に役立って欲しいと思う一方で、実際のロシアウクライナベラルーシの状況を見ると何とも虚しさを・・・
石油監査人

大阪のきんちゃん2さん、ナイスをありがとうございました。

03/11 10:10
0255文字
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戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫)評価94感想・レビュー678