演題募集期間:2023年3月1日(水)〜4月20日(木)

演題募集

演題応募方法

主題演題および一般演題の応募は、ホームページからのオンライン登録のみです。

ご利用可能なブラウザ
Firefox・Google Chrome・Internet Explorer・Microsoft Edge・Safari
演題登録時に発行される登録番号およびパスワードは、演題受領の確認や修正に必要となりますので、必ずお控えください。

【演題登録時のE-mailアドレスについて】

登録完了メールは、
UMINオンラインシステムから自動配信されますが、
このシステムからの配信メールがフリーメール
(特にGmail)では、受信できないケースがあります。
ご登録時はフリーメール(特にGmail)の使用はお控えください。

演題募集期間

  • 2023年3月1日(水)~ 4月20日(木)

    4月27日(木)まで延長しました

    5月8日(月)まで延長しました(最終締切)

演題募集を締め切りました。多数のご応募ありがとうございました。

募集演題

下記演題の募集を予定しております。

  • 主題演題
    症例検討 How I Do It
    シンポジウム
    ビデオシンポジウム
    パネルディスカッション
    ワークショップ
    ビデオワークショップ
  • 要望演題
  • 一般演題(口演・ポスター)※発表形式は会長へご一任ください

応募資格

公募の筆頭演者は演題登録時および発表時に日本大腸肛門病学会の会員であることが必須です。非会員の方はすみやかに会員登録を行ってください。また、会員の方は会費滞納による退会にご注意ください。

共同演者は、非会員でも登録可能です。

入会について

「日本大腸肛門病学会入会案内」の全ての手続きが完了しなければ入会となりません。
登録手続き完了までには1週間程度を要しますので、予め余裕を持って入会手続きをいただきますようお願いいたします。
日本大腸肛門病学会ホームページの各種手続きより、『入会案内』をご覧ください。

入会および会員番号に関するお問い合わせ

日本大腸肛門病学会 事務局
TEL:03-6277-2340
E-mail:info@coloproctology.gr.jp

ご応募に際して

アカウント登録の際に会員番号をご入力いただきます。
登録画面で会員番号を入力される際は、ご自身の会員番号の記号(アルファベット2文字)と番号をそのまま入力してください。

抄録の作成に際して

抄録は以下の要領にて作成してください。

演題名 全角100文字(半角200文字)以内
最大著者数
(筆頭著者+共著者)
20名以内
最大所属施設数 20施設以内
UMINシステムにおける登録可能数は最大7施設までのため、
8施設以上の登録が必要な方は、恐れ入りますが、
下記フォームをダウンロード・入力の上、
運営事務局(jscp78@c-linkage.co.jp)までお送りください
所属施設追加フォーム_第78回日本大腸肛門病学会学術集会
抄録本文 全角900文字(半角1,800文字)以内

倫理的事項の申請

本学会は、文科省・厚労省告示に基づく「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」を平成29年に制定しました。
本指針では、「研究者等は、法令、指針等を遵守し、倫理審査委員会(特定臨床研究の場合は、認定臨床研究審査委員会)の審査及び研究機関の長の許可を受けた研究計画書に従って、適正に研究を実施しなければならない」と規定しています。
演題応募に際しては、倫理審査が必要な研究か否かを申告していただきます。
詳細は、日本大腸肛門病学会ホームページの学会概要より、『倫理指針』をご覧ください。

日本大腸肛門病学会では、倫理審査を委託できる条件を満たす演題に限り、
学会に設置された倫理審査委員会で審査を行うことが可能です。
詳細は、日本大腸肛門病学会ホームページの学会概要より、『委員会設置のご案内』をご覧ください。

■倫理審査委員会への審査依頼:4月20日(木)まで
※演題募集期間の延長に関わらず、4月20日(木)までです。

利益相反

報酬額 1つの企業・団体から年間100万円以上
株式の利益 1つの企業から年間100万円以上あるいは全株式の5%以上保有
特許権使用料 1つにつき年間100万円以上
日当(講演料)など 1つの企業・団体から年間50万円以上
原稿料 1つの企業・団体から年間50万円以上
研究費・助成金などの総額 1つの企業・団体から医学系研究(共同研究、受託研究、治験など)に対して支払われた総額が年間100万円以上
奨学(奨励)寄附金などの総額 1つの企業・団体から申告者個人または申告者が所属する部局(講座、分野)あるいは研究室の代表者に支払われた総額が年間100万円以上
企業などが提供する寄附講座に
所属している場合
その他の報酬(研究とは直接無関係な旅行、贈答品など) 1つの企業・団体から年間5万円以上

詳細は、日本大腸肛門病学会ホームページの学会概要より、『医学系研究の利益相反に関する指針』をご覧ください。

採否通知

演題登録が完了すると、登録完了メールがご入力いただいた筆頭演者のメールアドレス宛てに自動配信されます。演題登録時に電子メールアドレスを正確にご記入ください。
採否通知は6月下旬~7月中に演題登録の際にご入力いただいた筆頭演者のメールアドレス宛にお送りいたします。
演題の採否および発表セッションの決定は、学術集会本部にご一任ください。

個人情報管理に関して

演題登録の際お預かりした個人情報は、当学会の会員管理および学術論文発表目的以外での使用はいたしません。事務局にて厳重に管理させていただきます。

演題登録(演題募集は締め切りました)

各主題演題の応募に際しましては、今後本ページに掲載される「司会の言葉」で趣旨をよくご確認の上、ご応募をお願い申し上げます。

【演題登録時のE-mailアドレスについて】

フリーメール(特にGmail)を使用して演題登録をした際、
自動配信の登録完了メールがエラーで届かない場合がございます。
(特にGmail)では、受信できないケースがあります。
ご登録時はフリーメール(特にGmail)の使用はお控えください。

主題演題

【暗号通信】(通常はこちらをご利用ください。)

【平文通信】

要望演題・一般演題(口演・ポスター)

【暗号通信】(通常はこちらをご利用ください。)

【平文通信】

オンライン登録完了後、自動的に受領通知が電子メールにて配信されます。
配信されない場合は、以下の問題が考えられますのでご確認ください。

A.電子メールアドレスの入力が間違っている。(登録自体は完了している)
→登録は正常に完了されておりますので、再度登録を行っていただくと演題重複の原因となります。再登録を行っていただく前に必ず【確認・修正】にてご確認ください。

B.【確認・修正】で登録情報を確認できない場合。
→登録が正常に完了していませんので、再度手順に従ってご登録をお願いいたします。

演題に関してのご質問・お問合せ

オンライン演題登録に関する疑問や不明な点については、
まずUMINのFAQをご参照ください。
その他お問い合わせの際は登録番号をご申告の上、以下までお問い合わせください。

第78回日本大腸肛門病学会学術集会 運営事務局
株式会社コンベンションリンケージ内
〒812-0016 福岡市博多区博多駅南1-3-6 第三博多偕成ビル
TEL: 092-437-4188  FAX: 092-437-4182
E-mail: jscp78@c-linkage.co.jp

主題演題

症例検討 How I Do It 1-1
「肛門科」


11月10日(金)15:40~16:40

司 会:
栗原 浩幸(所沢肛門病院)
寺田 俊明(医療法人社団俊和会 寺田病院)
司会の言葉
肛門疾患の治療は根治させるだけでなく、術後の肛門機能を考慮した治療方法や手術術式を選択しなければなりません。しかし同じ疾患であっても、患者の肛門の形態や疾患の病状は一つとして同じものはなく、症例ごとに適切な対応が求められます。 例えば巨大痔核や全周性外痔核、嵌頓痔核、痔瘻と痔核の複合病変、広範囲の膿皮症などルーチンの手技を適用できない場合、肛門全体の調和を考え、主訴の改善をはかりながらも形態保持を考慮し、合併症を起こさないように対応することが重要です。 本セッションでは、日ごろの診療や手術中に遭遇する一般的ではない場面において、How I do it?「こういう時どうするの?」、「私ならこうする」といった工夫やトラブル回避の術をご提示いただきたいと思います。肛門疾患に携わるすべての先生方にとって、明日からの臨床に役立ち、治療成績の向上を目指せるようなセッションとなることを願っております。

症例検討 How I Do It 1-2
「外科」


11月10日(金)15:40~16:40

司 会:
平田 敬治(産業医科大学 第1外科)
山田 岳史(日本医科大学 消化器外科)
司会の言葉
大腸癌は世界で癌死の原因として第3位と頻度の多い疾患です。その数の多さから診療ガイドラインにより標準治療が比較的しっかりと定められていますが、治療方針に迷う症例も少なくありません。また診断技術の向上により小腸悪性疾患が見つかることも増えてきました。潰瘍性大腸炎やクローン病も大腸癌と同様増加傾向にあり、難治例にしばしば遭遇します。肛門疾患の中にも、複雑性痔瘻等、治療に難渋する症例もまれではありません。このような様々な症例の中で、大腸肛門病の診療に携わる先生方の心に残る1例、若手と共有したい1例のご報告をお願いし、症例検討を行いたいと思います。

症例検討 How I Do It 1-3
「内科」


11月10日(金)15:40~16:40

司 会:
江﨑 幹宏(佐賀大学医学部 消化器内科)
山本 章二朗(宮崎大学医学部附属病院 消化器内科)
司会の言葉
潰瘍性大腸炎と Crohn 病といった炎症性腸疾患(IBD)では、新規治療が次々と登場し、難治例や手術移行例も明らかに減っているが、中には治療に難渋する症例も存在する。最近では便中カルプロテクチン、血清LRGなどが利用可能となったが、臨床症状や既知の炎症マーカーと乖離する症例も存在し、最適な使用法はまだ不明瞭である。またIBDや家族性地中海熱などのIBD類縁疾患にも合致しない非典型的な腸管病変を呈する症例も存在し、診断に苦慮することも稀ではない。最近ではCOVID-19の感染により、一筋縄でいかないIBD症例もまま見られる。非常に進歩したIBD診療においてもまだまだ問題点は多い。そこで本症例検討では、診断や治療に難渋した症例をご提示頂き、どのように診療に当たっているかについて深く掘り下げて討論を行いたい。明日からの診療における手助けとなるような症例検討になれば幸いである。

シンポジウム1-1
「直腸癌における最新の画像診断」


11月10日(金)8:30~10:00

司 会:
竹政 伊知朗(札幌医科大学 消化器・総合、乳腺・内分泌外科)
須並 英二(杏林大学医学部 消化器・一般外科)
司会の言葉
近年、直腸癌に対する治療戦略は、機能温存、低侵襲、集学的治療、根治術の遂行、合併症低減などをキーワードとして急速に進化・複雑化しており、精緻な診断の重要性が増している。その根幹となる術前・術中の画像診断の進歩は目を見張るものがあり、将来展望にも期待感が高まっている。具体的には術前の画像診断として、MRIを主としてCT、PET/CTでの側方リンパ節転移診断、CRM判断補助、術前治療効果判定、手術計画補助などが、また術中の画像診断としては、高精細4K画像に加えてICGや酸素飽和度を用いた血流判断、リンパ流の同定、3次元AR/VR画像を用いた手術ナビゲーションなどが挙げられ、さらにAIを用いた診断精度向上なども注目されている。
本セッションでは、最新の各種画像診断に関して、その方法論、有用性、将来的展望などをエビデンスに基づき提示いただき、今後の直腸癌治療の新たな展開に関して議論を深めたい。

シンポジウム1-2
「ISR」


11月10日(金)14:40~16:40

司 会:
船橋 公彦(東邦大学医学部 外科 一般・消化器外科)
白下 英史(大分大学医学部 消化器・小児外科学講座)
司会の言葉
ISRは、下部直腸癌に対する究極の肛門温存手術として行われており、近年では、腹腔鏡下に加え、ロボット支援下やTaTMEによるアプローチ等様々なアプローチで行われるようになってきた。一方、長期的には、骨盤内再発などの長期成績や術後の排便機能・QOLが問題となっている。
本セッションでは、ISRにおけるアプローチ法や手技の工夫を提示していただき、腫瘍学的、機能的面から長期成績、それらへの対応についてご発表いただきたい。

シンポジウム1-3
「痔核に対するALTAの長期予後」


11月10日(金)14:40~16:40

司 会:
齋藤 徹(伯鳳会 大阪中央病院)
鮫島 隆志(潤愛会 鮫島病院)
司会の言葉
2005年にALTA(Aluminum Potassium Sulfate Hydrate,Tannic Acid)療法が内痔核の治療に導入された。痔核結紮切除術(LE)と比較して簡便で、疼痛が少ないため、出血や脱肛する内痔核に瞬く間に広く行われ、ALTA療法はそれまで痔核結紮切除術(LE)が主であった痔核の手術療法に大きな変革をもたらした。
しかし、適応を絞らずに投与された症例も多く、当初の再発率は高値であった。その反省をもとに、外痔核を意識した様々な併用療法が発案されている。内痔核治療法研究会による名称記載に従うとLE+A、E・A、A・Eなどである。今回はALTA単独療法、ALTA併用療法の長期予後をKaplan-Meier法を用いて報告して頂きたい。また、如何なる事象や治療成績であったためにALTA単独療法からALTA併用療法へ変遷したのか、再発時の対処法とその成績、有害事象と有害事象発生後の経過についても考察して頂きたい。

シンポジウム2-1
「IBD診療におけるtreat to targetを考える」


11月11日(土)10:10~11:40

司 会:
松本 主之(岩手医科大学 内科学講座消化器内科分野)
平井 郁仁(福岡大学医学部 消化器内科学講座)
司会の言葉
2010年代より、クローン病(CD)と潰瘍性大腸炎(UC)の治療においてtreat to targetのコンセプトが普及している。その基本は、病態・病期別に具体的治療目標を設定し治療強化・変更を行いながら長期的寛解維持や合併症回避を目指すことである。実際に臨床症状、バイオマーカー、内視鏡的重症度、組織学的所見、QOLなどが至適な指標と考えられてきた。しかし、長期例や難治例において単一指標は不十分なことが多いため、AI解析を加えたより客観性の高い治療目標の設定も試みられている。一方、本邦では血中leucin-rich alpha glycoprotein(LRG)の位置付けが注目されており、CDでは小腸内視鏡所見も重要な指標である。そこで、本シンポジウムではいずれかの疾患、あるいは両疾患を包括的に解析した治療目標に関する研究成果をご報告いただき、今後のIBD診療のあり方を幅広く討論したい。奮って演題登録を頂きたい。

シンポジウム2-2
「局所進行直腸癌に対する治療戦略」


11月11日(土)14:00~15:30

司 会:
橋口 陽二郎(大森赤十字病院)
上原 圭(日本医科大学付属病院 消化器外科)
司会の言葉
近年、局所進行直腸癌に対する治療戦略は変革している。手術治療では内視鏡外科手術の進歩に伴い、骨盤内解剖がより明らかとなり、技術的難易度が高いとされてきた多臓器合併切除に対しても内視鏡外科手術が適応拡大されつつある。一方、周術期の薬物・放射線治療の発達も目覚ましく、欧米で一般的な術前放射線化学療法のみならず、薬物療法も加えたtotal neoadjuvant treatment(TNT)も加わり、更には高いclinical complete response率を背景としたnon-operable managementの概念も台道し、局所進行直腸癌に対する治療は多様化の一途を辿っている。このシンポジウムでは、こうした新しい治療を含め、その目的、方法を明確とした上で治療成績に基づいたメリットのみならずデメリットを明らかとし、推奨される治療対象を示していただきたい。

ビデオシンポジウム1-1
「ロボット支援直腸癌手術」


11月10日(金)8:30~11:00

司 会:
花井 恒一(藤田医科大学 先端ロボット・内視鏡手術学)
山口 智弘(がん研究会有明病院 大腸外科)
司会の言葉
2018年に直腸癌に対するロボット支援下手術が保険承認され、ロボット手術件数は大幅に増加している。症例数が増えるなか、各施設で難易度の高い症例を行う機会が増えていることが予想される。そこで、標準的な直腸癌手術における手技の工夫だけでなく、肥満・肛門近傍の腫瘍・他臓器合併切除・側方郭清・術前治療後・再発癌などの難易度の高い症例を行う際の工夫、注意すべき点、トラブルシューティングに関する動画も奮って応募いただきたい。その他、新規手術支援ロボットの取り組みなど、本セッションではロボット手術を安全に行うための手技の工夫、チームの役割、教育などにわたり幅広い内容で応募し討論するセッションにしたい。

ビデオシンポジウム1-2
「脾彎曲部癌の手術」


11月10日(金)8:30~10:00

司 会:
福長 洋介(がん研究会有明病院 消化器外科)
大塚 幸喜(藤田医科大学 先端ロボット・内視鏡手術学)
司会の言葉
大腸癌手術のなかでも横行結腸癌、下行結腸癌に対する手術はいまだ定型化されておらず、特に脾弯曲を授動する手技は難易度が高い手技とされている。さらに、根治を目指した進行脾弯曲部癌手術においては、至適リンパ節郭清範囲の設定やアプローチ法、吻合法は各施設様々である。また、2022年4月にロボット支援下結腸癌手術が保険収載され、右側結腸を中心に導入が始まったが、最近では左側結腸においても積極的に施行されている施設も多くなってきた。本シンポジウムでは各施設の進行脾弯曲部癌に対する手術における安全なアプローチ法、郭清法、吻合法についてビデオで供覧していただき、そのコツおよびピットフォールとその対策についても示していただきたい。

ビデオシンポジウム2-1
「ナビゲーションサージェリーの最前線」


11月11日(土)14:00~15:30

司 会:
山口 茂樹(東京女子医科大学 消化器・一般外科)
坂本 一博(順天堂大学 下部消化管外科)
司会の言葉
近年、医療機器の進化に伴い、外科領域においてもナビゲーションを応用した新しい技術の開発が行われ、ナビゲーションサージェリーとして臨床で用いられているものも目にするようになってきた。大腸手術においては腹腔鏡手術やロボット手術などの低侵襲手術が急速に広まってきており、これらの新しい手術技術とナビゲーションとの相性はよく、手術の安全性や正確性などをより高めることが期待されている。本セッションでは、大腸手術にナビゲーションを応用した新しいナビゲーションサージェリーの実際を供覧していただき、その手術成績および将来の展望や課題などについて議論していただきたい。

パネルディスカッション1-1
「IBD関連大腸腫瘍の診断と治療戦略」


11月10日(金) 8:30~10:30

司 会:
池内 浩基(兵庫医科大学 炎症性腸疾患外科)
田中 正文(大腸肛門病センター高野病院 消化器外科) 
司会の言葉
潰瘍性大腸炎(UC)領域では、サーベイランス内視鏡検査の有用性は明らかで、HGDや早期癌で手術となる症例が増加し、予後は改善している。また、sporadic cancerと colitic cancerでは基本的に外科治療の術式は異なるが、その鑑別診断は容易ではない。最近HGDや早期癌に対する内視鏡的粘膜下層切除(ESD)も積極的に行われているが、その位置づけは検査目的とするのか、治療目的とするのかは、内科医と外科医の間で議論のあるところである。
クローン病(CD)領域では、欧米人と東洋人では肛門病変の活動性に大きな違いがあり、好発部位も異なる。日本人の好発部位である直腸病変に対しては、10年以上病変を合併する症例では麻酔下の生検が推奨され、診断可能な症例は増加している。だだ、早期癌の段階で診断できる症例はわずかであり、その予後はUCに合併する大腸癌に比べ極めて不良である。
内科医と外科医が本音で議論ができるパネルディスカッションになればと思っています。

パネルディスカッション1-2
「深部痔瘻に対するハンレイ手術 vs 温存術」


11月10日(金)13:00~15:30

司 会:
荒木 靖三(くるめ病院)
岡本 康介(医療法人恵仁会 松島病院 大腸肛門病センター)
司会の言葉
深部痔瘻の術式選択には術前の病型,病巣の広がり,原発口の状態,肛門括約筋機能など様々な条件を考慮する必要があり,その治療には根治性が高くかつ十分に肛門括約筋機能が温存されることが求められ,特に肛門括約筋機能温存に対する思いは患者と術者の共通の重要な課題と考える.そのなかで深部痔瘻に対するハンレイ手術と肛門括約筋温存術にはそれぞれメリット,デメリットがあり,施設や術者によっても術式の選択基準,手術に対するこだわりやポイントに違いがあると思われるが,本テーマをもとに演者が考える術式の選択基準・条件,術式のポイント,術後の合併症,主に肛門括約筋機能の術後変化,患者の満足度などの成績の提示のほか,治療に難渋した症例に対する工夫や再発時の対処方法などを紹介していただき,深部痔瘻の治療成績向上と患者のQOL向上に繋がる治療ストラテジーを論じていただきたい.

パネルディスカッション1-3
「ゲノム医療の最前線」


11月10日(金)13:00~15:30

司 会:
沖 英次(九州大学大学院 消化器・総合外科)
賀川 義規(大阪急性期・総合医療センター 消化器外科)
司会の言葉
「がんゲノム医療」は、がんゲノムプロファイルを把握し、がんの原因となる遺伝子の変異に基づいて診断や治療を行う医療である。近年、「がんゲノム医療」の発展により、大腸癌においても、各個人に最適な治療を提供することができるようになった。既に保険診療となった進行再発大腸癌では、大腸癌治療ガイドライン2022年版に「切除不能進行再発大腸癌の患者に対し,1次治療開始後から後方治療移行時までの適切な時期に,包括的がんゲノムパネル検査を実施することが望ましい」と明記され、がんゲノムプロファイリングを行うことで、より精密な治療選択が期待される。また周術期においても術前ならびに術後の補助化学療法の選択の補助として、今後さまざまな形でがんゲノム検査が活用されることが期待される。本パネルディスカッションでは、がんゲノム医療に基づく治療経験をもとに、今後の展望などについて討議いただきたい。

パネルディスカッション1-4
「大腸肛門疾患における心療内科の役割」


11月10日(金)14:40~16:10

司 会:
小林 伸行(大腸肛門病センター高野病院 心療内科)
安野 広三(九州大学病院 心療内科/集学的痛みセンター)
司会の言葉
大腸肛門領域には多くの機能性疾患があります。機能性疾患は心理的因子が関与することがあり、心療内科医が貢献できる疾患でもあります。その代表は過敏性腸症候群であり臨床研究も進み、脳腸相関のメカニズムが詳しく解明されつつあります。心理的にも認知行動療法など新しい治療法も工夫されています。一方、機能性肛門痛も慢性疼痛の1つととらえ心療内科的な治療が期待されますが、残念ながら本邦においてはわずかな検討があるにすぎません。機能性便排出障害、便失禁、自己臭など心療内科医が関与することが有益である可能性があります。研究が進まない背景としては大腸肛門科医と心療内科医の交流が少ないことも挙げられます。本学会で心療内科の関わりを議論するのは意義深いことと考えて企画いたしました。下部消化管における心療内科的関与の現状を知るべく幅広く話題を提供していただきたいと思います。多くの方のご参加をお願いいたします。

パネルディスカッション1-5
「肛門科領域における女性医療のすべて―解剖から臨床まで―」


11月10日(金)13:00~14:30

司 会:
山口 トキコ(マリーゴールドクリニック)
馬場 真木子(医療法人社団桃仁 日本橋レディースクリニック)
司会の言葉
肛門診療を行う女性医師の増加や女性外来の設置が進んだことで、女性の受診者が増加している。しかし肛門科領域における性差医療について議論されることは少ない。当然であるが、解剖には男女差があり、直腸瘤、直腸膣瘻などは女性特有である。また痔瘻の頻度は少ないが、前方の痔瘻における進展様式に性差があるとの報告もある。若い女性には痔の原因となる便秘が多く、トイレの環境問題による便意のがまんなど、痔のきっかけは多様である。また妊娠や出産のライフイベントによって発症する痔もある。高齢になると肛門機能の低下に伴う便失禁を認めるなど、女性の一生において肛門疾患との関わりは密接であり、生活の質に関わってくる。このパネルディスカッションでは、ジェンダーを考慮した肛門科外来としての取り組みや女性外来の変遷と展望、および女性の解剖学的特徴から疾患を含めた臨床すべてについて幅広く演題を募集したい。

パネルディスカッション2-1
「IILsに対する温存術 vs 開放術」


11月11日(土)8:30~11:00

司 会:
佐原 力三郎(牧田総合病院 肛門病センター)
宮田 美智也(医療法人愛知会 家田病院)
司会の言葉
痔瘻の中で6割以上を占める単発低位筋間痔瘻(ⅡLs)の治療法について深く掘り下げたいと思います。対象症例は単発単純の低位筋間痔瘻であり、性別、年令、原発口の部位は問いませんが、二次口が複数のもの(ⅡLc)、膿皮症と合併している痔瘻、多発痔瘻、そして炎症性腸疾患合併症例は除外してください。
原発口から二次口までの全瘻管を開放する場合を開放術とし、その他の術式を温存術と分類し、シートン法は全瘻管を短期にcuttingする方法以外は温存術に分類して下さい。ⅡLsであっても、原発口や二次口周辺の状況や性差やその他の条件により選択術式が変わるのであれば、その選択基準や術後成績についてもご提示下さい。
また、演者個人あるいは所属施設において現在の術式に至るまでに術式の変遷がありましたら、その過程や理由についてもご提示下さい。
ⅡLs手術の覧古考新となるようなパネルディスカッションにしたいと思います。

パネルディスカッション2-2
「再発直腸癌の治療戦略」


11月11日(土)8:30~10:00

司 会:
池田 正孝(兵庫医科大学 消化器外科学講座 下部消化管外科)
藤田 文彦(久留米大学医学部 外科学講座)
司会の言葉
直腸癌骨盤内再発はTME・術前CRTの普及等により減少傾向にある。しかし一度再発すると出血、局所の感染、疼痛などQOLを大きく損なう。根治には切除または重粒子線治療があるが、手術は骨盤内臓全摘術など極めて侵襲の大きなものとなり、重粒子線治療は施設数が限られているなどまだ課題は多い。本パネルディスカッションでは化学療法・放射線療法等もふくめた直腸癌骨盤内再発に対する治療戦略、治療成績を議論していただきたい。

パネルディスカッション2-3
「大腸癌の肺転移、肝転移の治療戦略」


11月11日(土)10:10~11:40

司 会:
五井 孝憲(福井大学 第一外科)
宮本 裕士(熊本大学大学院 消化器外科学)
司会の言葉
大腸癌肺転移、肝転移を有する症例では、外科的切除により長期生存、あるいは治癒が得られることがある。一方、このような症例に対する術前補助化学療法の有用性は明らかでなく、surgery firstか化学療法先行か、術後補助化学療法を行うか、肝肺転移をともに有する症例に対する治療など、個々の症例で慎重に判断されているのが現状である。また、切除不能な症例に対しては、至適治療レジメンやConversion手術のタイミングなど、治療法の選択に難渋することも少なくない。さらに、近年の治療モダリティの発展により、ラジオ波凝固療法や定位放射線・粒子線治療など、治療法の選択枝も多岐にわたってきている。このような背景を踏まえ、本セッションでは各施設における大腸癌の肺転移、肝転移に対する治療戦略、治療法の工夫 (手術療法、薬物療法、放射線療法など)について、討論していただきたい。

パネルディスカッション2-4
「下部消化管出血の現状と問題点」


11月11日(土)8:30~10:00

司 会:
小林 清典(北里大学医学部 新世紀医療開発センター)
冨樫 一智(公立大学法人 福島県立医科大学会津医療センター
      小腸・大腸・肛門科学講座)
司会の言葉
下部消化管出血に関しては、大腸憩室出血を中心に各学会で議論されることが多かった。本パネルでは、大腸腫瘍に対する内視鏡切除後の出血を中心テーマとする。内視鏡切除法はESDやEMRが代表的であり、最近、登場した非焼灼切除法・Underwater EMRも一般化してきている。これらの内視鏡切除後の出血を予防するために、切除後粘膜欠損部を縫縮すること等が行われているが、後出血は皆無ではない。後出血は一旦生じると緊急に内視鏡処置を要するため、重要な課題である。本パネルでは、各切除法別の後出血の実態を報告し、各施設で行われている予防策とその効果を提示してほしい。粘膜欠損部の縫縮は必要なのか?その方法と適応は?施行医によって出血率は違うのか?切除時のgenerator設定はどうすべきか?どのような後出血に緊急内視鏡検査を行うべきか?従来、あまり議論されなかった話題も含めて討議し、今後の方向性を探りたい。

パネルディスカッション2-5
「骨盤臓器脱」


11月11日(土)8:30~10:00

司 会:
梅枝 覚(独立行政法人地域医療機能推進機構 四日市羽津医療センター 外科
     大腸肛門病・IBDセンター)
石塚 満(獨協医科大学 下部消化管治療センター)
司会の言葉
骨盤臓器脱(pelvic organ prolapse:POP)は骨盤内臓が下垂・脱出してくる疾患であり、直腸脱・直腸瘤・膀胱瘤・子宮脱・膀胱瘤に加え小腸瘤・膣断端脱といった多様な病態を呈する。骨盤底を構成している筋肉や靭帯の脆弱化に伴い臓器内蔵が下垂してくるため、骨盤底筋体操・生活指導などの保存的治療に加えQOLの悪化症例には手術が選択される。大腸肛門外科、婦人科、泌尿器科が扱う事が多く他科との連携した治療も必要となってくる。アプローチ法では経肛門的手術・経膣的手術・経腹的手術やロボット手術などが選択されている。高齢者に多い疾患でもあり、根治手術とリスクを考慮した手術が行われている。メッシュを用いた手術も欧米と国内では適応が異なりエビデンスに乏しい。実臨床においては保存的治療も含め、いかにして診断と治療において高いQOLと根治性を得ることができるか最新の治療戦略を述べていただきたい。

パネルディスカッション2-6
「閉塞性大腸癌の治療戦略」


11月11日(土)14:00~15:30

司 会:
斉田 芳久(東邦大学医学部付属大橋病院 外科)
松田 明久(日本医科大学付属病院 消化器外科)
司会の言葉
本邦での保険収載から10年が過ぎ、大腸ステントを用いたbridge to surgery(BTS)が一般化しつつある。ESGE、NCCNなどの欧米のガイドラインにおいては、BTSが有効な治療選択肢であることが明記されているが、本邦の大腸癌治療ガイドラインでは依然として“推奨なし“とされている。本邦のガイドラインを書き換えるにはどうすべきか?さらなる予後向上のためには、手術までの至適待機期間、補助療法などの周術期治療についても解決すべきである。一方で、本邦では欧米と異なり経肛門的減圧管が頻用されてきたという背景もある。経肛門的減圧管が有効な患者群の選別は可能か?また、COVID-19感染症の流行下や2024年に導入される医師の働き方改革などの新しい視点に立った閉塞性大腸癌治療戦略に関する議論も歓迎する。

パネルディスカッション2-7
「大腸がん検診における大腸内視鏡の意義」


11月11日(土)14:00~15:30

司 会:
野﨑 良一(のざき消化器IBDクリニック)
大宮 直木(藤田医科大学医学部 先端光学診療学講座)
司会の言葉
2022年のがん統計予測によれば大腸がんは罹患数で第1位、死亡数で肺がんに次いで第2位であるが、大腸がん一次検診受診率は50%に満たず、便潜血陽性者の精検受診率も70%前後である。精検未受診の理由として腸管洗浄剤の服用が大変、検査が痛くて辛い、恥ずかしい、自覚症状がない、時間がない、痔による出血との回答が多い。便潜血検査や大腸内視鏡を実施することで大腸がんの罹患数や死亡数を減少させることが証明されているが、これら大腸内視鏡の障壁を克服するには前処置、鎮静・鎮痛、内視鏡のデバイスや挿入法のさらなる工夫が必要である。腺腫発見率や中間期癌(内視鏡後発見癌)などの精度管理も重要である。また、大腸内視鏡を補完する大腸CTや大腸カプセル内視鏡などの導入も検討される。
本セッションでは大腸がん検診における大腸内視鏡をはじめとする大腸検査の最新の知見をご発表頂き、今後の展望について討論したい。

パネルディスカッション2-8
「クローン病による難治性痔瘻に対する治療マネジメント」


11月11日(土)14:00~16:00

司 会:
東 大二郎(福岡大学筑紫病院 外科)
小金井 一隆(横浜市立市民病院 炎症性腸疾患センター)
司会の言葉
クローン病に肛門病変が高頻度で合併することは広く知られるようになった。そのなかでも痔瘻病変は頻度が高く,その症状からQOLに大きくかかわる病態である。 治療は抗菌剤投与から,ドレナージ,生物学的製剤投与と重症度にあわせてさまざまで,2021年には再生医療等製品が使用可能となった。さらに薬剤治療,局所療法でコントロールがつかない場合は,ストーマ造設,直腸切断術の対象となる。本セッションでは薬剤治療,局所療法では寛解を得られない症例,寛解までに時間がかかる症例を難治例として,各施設の難治例とならないような予防方法、難治例に対する治療方法,フォローアップ方法を示して頂き,難治性痔瘻に対する治療マネジメントについて検討を行いたい。

ワークショップ1-1
「コロナが大腸肛門診療にもたらした影響
―病院に及んだ影響、クリニックに及んだ影響―」



11月10日(金)8:30~10:00

司 会:
樽見 研(札幌駅前樽見おしりとおなかのクリニック)
竹馬 彰(チクバ外科・胃腸科・肛門科病院)
司会の言葉
本邦で最初の新型コロナ感染が確認されてから3年が経過しました。現在もウイルスは変異しながら感染拡大は続いており、世の中の生活スタイルは一変しました。医療現場もコロナ患者に対する診療、感染対策が中心となり、それ以外の診療は不要不急という言葉で後回しにされてきた感があります。
しかし大腸肛門診療の分野において、悪性疾患は放置しておくと生命も脅かし、肛門の良性疾患も悪化すると辛い症状に苦しむことになります。患者自身にとっては不要不急とは言ってはいられないでしょう。
コロナ禍によって大腸肛門診療を行う施設がどれだけ影響を受けたのか、またこれまでの大腸肛門診療を持続するためにコロナ禍をどのように乗り切ってきたかなどをテーマに演題を募集します。
皆さんの施設での対応、工夫などをそれぞれ自由に提示してもらい、今後も持続するかもしれないコロナ禍での大腸肛門診療の参考にしてもらいたいと思います。

ワークショップ1-2
「肛門管癌の治療」


11月10日(金)13:00~14:30

司 会:
長谷川 傑(福岡大学医学部 消化器外科)
佐伯 泰愼(大腸肛門病センター高野病院 消化器外科)
司会の言葉
肛門管は恥骨直腸筋付着部上縁から肛門縁までの管状部で、肛門管上皮は直腸粘膜腺上皮・移行帯上皮・扁平上皮があり、さらに歯状線部では肛門腺が開口しており様々な組織の癌(直腸型腺癌・肛門腺由来癌(痔瘻癌を含む)・扁平上皮癌等)が発生する。大腸癌取扱い規約では直腸型腺癌は管内型、肛門腺ないしその導管から発生する癌は管外型に分類され、管内型は大腸癌取扱い規約のTNM分類を使用するが、管外型と扁平上皮癌はUICCのTNM肛門管および肛門周囲皮膚分類を用いるとされている。また腺癌と扁平上皮癌では治療方針も異なる。大腸癌研究会全国登録データでは結腸・直腸・肛門管の中で最も予後不良とされているが、肛門管癌は症例も非常に少なく、肛門管癌全体を把握しているとは言い難い。本ワークショップでは、肛門管癌(管内型、管外型、扁平上皮癌)の各施設の治療方針と治療成績を提示して頂き、治療成績向上のための方向性を探りたい。

ワークショップ1-3
「マルチオプション時代のIBD診療における内科・外科連携」


11月10日(金)13:00~15:30

司 会:
中村 志郎(大阪医科薬科大学 第2内科)
板橋 道朗(東京女子医科大学 炎症性腸疾患外科)
司会の言葉
IBDの内科治療は急速な進歩を遂げ、作用機序が異なる生物学的製剤や低分子化合物が多数登場している。その結果、近年では手術率の低下などIBD患者の長期予後改善も報告されてきている。しかし、一方では、内科治療が多数選択できることで、UCでは重症例や難治例における手術のタイミング、長期経過に伴う炎症性発癌と高齢患者の増加などが問題となってきている。CDでも生物学的製剤の登場で介入後の手術率は低下を認めるも、再手術率は未だ十分に低減されていない。より精度の高いTreat to Targetの実践に向けた吻合法や術後の病変評価方法、それらに基づく術後内科治療の最適化が求められる。また、狭窄や内瘻、複雑痔瘻の取り扱いや癌のサーベイランスなどについても内科外科間の緊密な協力が必要である。IBD患者のさらなる長期予後とQOL改善の達成には、より良い内科外科連携が必須であり、その改善を目指した熱盛な討議となるよう多数の演題登録を期待しています。

ワークショップ2-1
「チーム医療」


11月11日(土)10:10~11:40

司 会:
野明 俊裕(くるめ病院)
佛坂 正幸(潤和会記念病院 外科)
司会の言葉
近年医療の発達により、その高度化・複雑化に伴う業務の増大により医療現場の疲弊が指摘されてきている。このような中、患者に対して高度で適切な医療を提供するために、医療に従事する多種多様な医療スタッフが、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者の状況に対応した医療を提供する「チーム医療」が重視されてきている。感染におけるICTや栄養におけるNSTなどは病院全体における取組として行われ一定の成果をあげており、大腸肛門病学の分野では手術看護・がん薬物療法看護・皮膚排泄ケア・コンチネンスリーダー・緩和ケアの認定看護師、がん・がん薬物療法・外来がん治療の認定/専門薬剤師やのみならず、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、医療ソーシャルワーカーなどの参加による患者中心のチーム医療が望まれる。このような中、幅広い観点からチーム医療について、その意義、問題点について議論したい。

ワークショップ2-2
「全周性内外痔核の手術」


11月11日(土)8:30~10:00

司 会:
安部 達也(医療法人健康会 くにもと病院 肛門外科)
岡﨑 啓介(岡崎外科消化器肛門クリニック)
司会の言葉
全周性痔核には肛門管内外痔核が環状にあるもの、主痔核や副痔核が隙間なくあるもの、直腸粘膜脱が主体のもの、器質化した外痔核や肛門ポリープが併存するもの、全周性の嵌頓痔核など、様々な病態がある。全周性内外痔核にLEを行う場合は、取り過ぎると術後狭窄の恐れがあり、取り残すと術後疼痛や浮腫が起こりやすい。そのため適切な切除計画を設定し、肛門上皮の切除を最小限に抑えながら痔核やその他の病的組織を切除・郭清する技術が求められる。一方でACL、PPH、THD、分離結紮、MuRAL、ALTA併用療法など、LEだけに頼らない様々な術式が考案されている。何れにせよ患者満足度を高めるには、後遺症を残さずに、綺麗で柔らかい肛門に修復することが重要である。このセッションでは、各施設で行われている術式の工夫や手技のコツ、二期的手術の適応、麻酔法や術後管理の工夫など、全周性内外痔核に関する様々な試みやその成果、問題点などについて論じていただきたい。

ワークショップ2-3
「LARS」


11月11日(土)10:10~11:40

司 会:
幸田 圭史(帝京大学ちば総合医療センター 外科)
錦織 英知(えさか駅前にしごりおなかとおしりのクリニック)
司会の言葉
直腸癌に対する肛門温存手術後の排便障害、およびそれに伴うQOL低下や心理的・社会的影響をLARSと呼称する。この成因に関しては近年様々な報告があるが、いくつかの要因が重なった多因子によって生ずるというのがコンセンサスと思われる。その治療方法に関しては、症状の改善を目指した投薬、リハビリテーション、電気刺激療法などから、心理的・社会的サポートまで様々であり多岐にわたる。手術方法の工夫により症状の発現を最小限にする予防的な工夫もあるかもしれない。今回のワークショップでは、これら多くの背景を持つLARSについて、現在ある知見を報告していただき、今後の方向性を考察したい。

ワークショップ2-4
「裂肛に対する手術:SSG vs LSIS vs 用手拡張」


11月11日(土)14:00~16:30

司 会:
八子 直樹(医療法人桜樹会 八子医院 外科、肛門科)
野明 俊裕(くるめ病院)
司会の言葉
肛門疾患・直腸脱診療ガイドライン2020年版によれば、「手術の目的は,内肛門括約筋の過緊張による高い肛門静止圧を軽減させ,肛門上皮への血液供給を増加させることである」とされている。それを目標として様々な術式が考案されているが、現在本邦で行われている主な術式として皮膚弁移動術(SSG)などの肛門形成術、側方内括約筋切開(LSIS)、用手拡張術などが挙げられる。しかし、対象症例や施設、術者の経験、習熟度によって選択される術式が異なっている。本ワークショップにおいてはそれぞれの術式の適応、手術成績、合併症を客観的指標を用いて発表していただきそれを基にしたディスカッションを行いたい。実りあるワークショップにするためなるべく多くの施設の参加をお願いする。

ワークショップ2-5
「大腸診療におけるAI活用の最前線」


11月11日(土)15:30~17:00

司 会:
伊藤 雅昭(国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院 大腸外科)
斎藤 豊(国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 内視鏡科)
司会の言葉
AI(人工知能)やICT(情報通信技術)といった先進技術が消化器病の分野でも活用されている。消化器病学会ではビッグデータ・AI研究会が組織され第4回まで開催されている。 内視鏡の分野では画像ファイリングシステムにおける日本消化器内視鏡学主導の統一Formatを使用したJEDも普及してきている。大腸腫瘍発見のCADe、質的診断のCADxも各社で開発・市販化まで進んでおり欧州においても認可されている。 胃癌発見のAIについても認可市販された。さらには病理診断AIや、リンパ節転移予測AIの研究も進んでいる。 外科分野においては多領域にわたり手術動画のデータベース化が進み、これらのデジタル情報を利用し、様々な医療機器開発や手術現場を変革させる研究が模索されている。 本ワークショップでは、すでに市販されているAIを用いた臨床成績に加え、AIシステムの診断や内視鏡・外科治療への応用やJEDを活用した臨床研究の可能性、電子カルテにおけるICTの将来など幅広い演題を募集する。

ワークショップ2-6
「災害時のストマ管理」


11月11日(土)15:30~17:00

司 会:
赤木 由人(高木病院 外科)
福永 光子(大腸肛門病センター高野病院 消化器外科)
司会の言葉
日本は約30年の間に阪神淡路大震災、東日本大災害、熊本地震と大きな災害に見舞われた。オストメイトは災害弱者に陥りやすいため、各関係学会等が災害マニュアルを策定するなど対策を講じている。しかし、各地域の体制作りは、その地域に委ねられている。
ストマを造ることの多い私たち大腸外科医は、大災害で長期にわたる避難生活に遭遇したオストメイトが、どのような心情で何を求めているのか関心を寄せ、これから起きることが予測されている大規模災害に向けて、地域ごとに進めておく必要のある対策に、どのように貢献できるのか、今一度考えてみる必要がある。
本ワークショップでは、災害下にあるオストメイトへの対応の地域ごとの問題点、これを解決するための具体的な対策やアイデア、地域ごとの体制作りの現在地などについてご発表いただき、大腸外科医や日本大腸肛門病学会に期待される役割等について討論していただきたい。

ビデオワークショップ
「ロボット支援結腸癌手術」


11月11日(土)8:30~11:00

司 会:
松田 宙(大阪警察病院)
渡邉 純(横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター外科)
司会の言葉
2022年度の診療報酬改定により、2022年4月より結腸癌に対しても、ロボット支援手術が保険適応となり、結腸癌ロボット支援手術が急速普及してきている。腹腔鏡手術で難易度が高いとされるSurgical trunkの郭清や中結腸動脈周囲の郭清、左側横行結腸癌手術や下行結腸癌手術への活用が期待される。一方、ポート配置、アプローチ法、再建方法などは施設によって異なっている。本セッションでは、結腸癌に対するロボット支援手術の短期成績などの現状を報告していただくとともに、その手技の工夫についても論じて頂きたい。

要望演題

内科

内科1 大腸カプセル内視鏡 内科10 炎症性発癌
内科2 小児における大腸内視鏡検査 内科11 潰瘍性大腸炎の内科治療
内科3 大腸癌の発生予防 内科12 クローン病の内科治療
内科4 大腸内視鏡治療後のサーベイランス 内科13 免疫チェックポイント阻害剤関連腸炎の診断・治療
内科5 抗血栓薬内服患者の大腸内視鏡検査・治療 内科14 薬剤性腸炎
内科6 Cold Polypectomy 内科15 感染性腸炎
内科7 Under water EMR 内科16 虚血性腸炎
内科8 大腸ESD 内科17 稀な大腸疾患
内科9 進行大腸癌に対する化学療法

外科

外科1 大腸癌腹膜播種の診断と治療 外科11 直腸癌術前集学的治療の成績
外科2 他臓器浸潤大腸癌に対する低侵襲治療 外科12 ISR術後機能障害
外科3 下部消化管緊急症例に対する低侵襲治療 外科13 ストーマ関連合併症に対する治療
外科4 下部消化管手術におけるSSI対策 外科14 直腸癌に対するTaTME
外科5 ストーマ造設における私の工夫 外科15 直腸癌に対するロボット支援手術
外科6 大腸癌手術後の癒着性腸閉塞の予防と治療 外科16 大腸癌に対する免疫チェックポイント阻害剤治療
外科7 AIを用いた大腸診療 外科17 BRAF V600E変異陽性大腸癌に対する治療戦略
外科8 大腸憩室疾患の治療戦略 外科18 直腸癌術後吻合部狭窄に対する治療
外科9 結腸癌に対する体腔内吻合 外科19 高度肥満症例に対する外科的治療
外科10 炎症性腸疾患に対する低侵襲治療 外科20 高齢者に対する外科的治療

肛門科

肛門科1 痔核に対する治療の工夫 肛門科6 肛門疾患のデイサージェリーの実際
肛門科2 痔瘻に対する治療の工夫 肛門科7 直腸肛門領域感染症の治療
肛門科3 裂肛に対する治療の工夫 肛門科8 コロナ渦での直腸肛門疾患の診療
肛門科4 全周性内外痔核に対する治療の工夫 肛門科9 女性の直腸肛門疾患の診断と治療
肛門科5 高齢者の肛門疾患の診断と治療法 肛門科10 稀な肛門疾患

内科外科合同

内科外科合同1 T1大腸癌に対する治療戦略
内科外科合同2 大腸NETに対する診断と治療
内科外科合同3 小腸腫瘍の診断と治療
内科外科合同4 大腸病変に対するLECSの現状
内科外科合同5 潰瘍性大腸炎に対する内科治療の限界と手術のタイミング
内科外科合同6 クローン病の内科的治療と外科的治療
内科外科合同7 FAPの治療
内科外科合同8 稀な大腸疾患

機能科

機能科1 便失禁に対する診断と治療
機能科2 慢性便秘症の診断と治療
機能科3 直腸脱に対する治療
機能科4 直腸肛門術後障害の治療
機能科5 大腸肛門機能障害診療の問題点

肛門科内科合同

肛門科内科合同 クローン病に合併する痔瘻の診断と治療

一般演題

希望分類(I)

A01 早期結腸癌
A02 早期直腸癌
A03 進行結腸癌
A04 進行直腸癌
A05 転移・再発
A06 遺伝性大腸癌・ポリポーシス
A07 その他の大腸悪性腫瘍
A08 大腸良性腫瘍
A09 潰瘍性大腸炎
A10 クローン病
A11 その他の炎症性腸性疾患
A12 機能性腸疾患
A13 その他の大腸良性疾患
A14 イレウス
A15 直腸脱・骨盤臓器脱
A16 便秘・便失禁・排便障害
A17 痔核
A18 痔瘻
A19 裂肛
A20 その他の肛門疾患
A21 ストーマ
A22 高齢者
A23 その他

希望分類(II)

B01 検査・診断
B02 内科的治療
B03 内視鏡治療
B04 外科的治療
B05 鏡視下手術
B06 化学療法・免疫療法
B07 放射線治療
B08 病理・基礎研究
B09 症例報告
B10 術後合併症・周術期管理
B11 代謝・栄養・緩和
B12 その他