別れの部屋

ウジちゃんが誕生しました。

「ママー、きれいにしてほしいレフー」

「ベタベタ剥がしてレフ ー」

「プニフ ー」


バチャ!

粘膜を洗い流した蛆実装は仔実装の姿になり、喜びを全身で表わす。

「お姉ちゃん気持ちよさそうレフ ー見てるだけで羨ましいレフ〜」

「キレイキレイとプニプニレフ〜」

しかし、そばの6匹が洗われることはなかった。


「ニンゲンサン、どうして妹ちゃんたちのベタベタ剥がしてくれないテチ?ずっとウジちゃんのままになってしまったテチ…」

「ニンゲンサン、キレイキレイに洗ってほしいレフ、ウジちゃんのお願いレフー」


仔実装が次に気づいたのはガラスの箱の壁だった。

「ウジちゃんお腹空いたレフ」

「おっぱい出るレフ? ]

その時、他の実装席の音が聞こえた。

「新入りが来たテチ」


反対側の部屋の実装石は糞を食べていた。

「あなたたち何してるテチ! ?糞を食べるのは糞蟲テチ!」

「テチャアアアア!新入は黙れテチ!」


人間は何か書き留めて、ふたを開け鉗子をその2頭に向ける。

「やめろテチクソニンゲン!それをおさめろテチ! 」


「触っていいなんて言ってないのにテチ!」

「ウジちゃんもう終わりレフ…」


シュウウウウウ


ガラス瓶に入れられた二匹が風船のように膨らんでいく。


「あんまりテチ!あの仔たちが死んでしまうテチ!やめるテチ! 」

新入仔実装がガラス壁を叩く。

隣の部屋の仔実装が言った。

「それは歓迎部屋テチ。私達はずっとそれと生きているテチ。人間はあなたに見せたいテチ」


※未完成作品