「出る訳ねェだろエロ漫画の読みすぎかよバッカじゃねェの」 それも妊娠すらしてないのに、だ。 まァ百歩譲って解明しきれていない何某かのファクターが存在するとして、それがよりにもよって母乳だなんて……赤ン坊の為に在るやつが出る理由なんてねェ。 あー……クソっ、そんなにしょげられたら、こっちが悪ィ事してる気分になってきやがる。 訳のわかんねェ求道者なタの字の奴ならともかく、オレがそんなもんに付き合う義理は、それに—— 「大体いつも、風呂でだってどこだって散々好き勝手弄ってきてるだろうが!いい加減諦めろ!」 あァ、認める。認めてやるよ。 オレの欲求不満の解消でたまに触るくらいだったこの胸は、既に不可逆に変貌してやがる。 サイズは知っての通り殆ど変わらねェ。ただ、殆ど段差もなくフラットに近かった乳輪から先は何かとすぐ充血する様になって、触れられる“予感”だけで自分でも引くほど浮き上がッちまう。 乳首だってそうだ。慎ましく引っ込んでた筈が、いつの間にか芯を持つようになってやがる。 性徴、というよりは……認めたくはねェが、母親の体って奴か。その癖外から刺激されるまでは顔を出さずに生娘ぶるときた。 舌で吸い出すか、爪先でカリ……っ♡思考に本能の強制力がかかって、肉体の制御権を本能に譲り渡すくらいおっきな一撃……乳首アクメ待ちをうずうず♡ 仮に、仮にだ。 一度そうなッちまえば後はベッドに倒れるしかなくて。シーツと胸の擦れる感覚だけで脳内麻薬垂れ流して。尻を引っ叩かれるだけでそんな場所にある筈もない性感を見出した挙句に、愛液だけじゃ説明もつかない色々で水溜りを作ら“される”オレにだ。 そんな敏感な胸から、ただでさえ疼きが止まんねェそこから直接神経抉りながら母乳なんて噴いてみろ。 確実に、間違いなくオレは終わる。エアシャカールは死ぬ。 ただでさえ本能と衝動に弱いこのウマ娘の脳みそは、ピンク色に塗りつぶされて戻らなくなる。 「そのうち嫌でも出るようになンだから……今は諦めろッて言って——ぁぎゅッ♡」 後ろから、強く抱きしめられる。この痩身が潰されるんじゃないかって錯覚する程に、何処までも力強く。 力を入れるまでもなく振り解ける筈なのに、指一本動かせない。 代わりに体をさすり上げてくる指に全神経が集中して、臍下から潜って素肌を撫ぜるたびに、ゾクっ♡とした快楽が脊髄を走る。 「ッおい、やめろ……いぎっ……んんンッ♡」 後ろから体に巻きつく左手が、下着の上から胸を握りつぶす。 脂肪の全てを収めてなお余りあるでけェ手が、隠れた乳首を引き摺り出すかの様に根本からぎっちり♡乳腺まで乱暴にレイプ……♡ あーあ、言わんこッちゃねェ……血管だってどこだってそうだ。正しい経路が急に閉ざされたら、そりゃあ急いで修理するのは当然だ。 潰されてダメになったと勘違いした乳腺が、乳葉が……快感神経が、うっすい脂肪を押し除けながら、みっちり育って……♡押し除けられた乳首は精一杯に勃起して、いじめてくれッ♡ご挨拶ときた。 耳に届いてる荒い声も、もうオレのなのかこいつのなのかも判別出来ねェ。 ただ、バカみてェに舌を出してたのは間違いないらしい。 そんなつもりなんて一切無いのに、何を勘違いしたのかキス待ちだとでも思い込ンだらしい。 気づいたら唇同士が触れ合って、伸びてたそれを吸い取られる。 「ひょッとまへぇ……まはいっへはっはらぁ……♡」 言葉にならない抗議の声を上げようにも、舌が絡め取られているせいで上手く喋れねェ。 その間にも左手は胸をレイプし続けて、右手も遂に下着の中に潜り込んで、脇腹側から微かな起伏をなぞり始める。 スペンス乳腺……だッたか。乱暴で無理やりな気持ちよさの逆側で、酸欠でバカになった頭に相応しいふわふわした幸せが湧き上がる。 そこが気持ちいいのはよーく知ッてる。オレがお前の胸弄りながら手でシてやってる時も、ひっでェ顔してたもんな……♡ だから、もういいだろ……焦らすんじゃねェよ♡そんな優しい愛撫なんかじゃなく、て……ぉ゛♡もっろ、つよく……むり、やりぃ……んぎィ゛ッ♡♡ 「あ゛ァッ!?♡♡♡」 突然、全身を電流の様な衝撃が走り抜ける。 何が起きたか理解するより早く、再び同じ刺激が脳天を突き抜けていく。 「お゛♡お゛ァッ♡へ?♡♡♡え゛♡っぎッ♡イギッ♡く……イグッ♡イグウウゥウゥウウッッッ♡♡♡」 また、来る。今度は連続して何度も。 視界がチカチカと明滅して、口元からはだらしない喘ぎ——今度ははっきりオレのだってわかるそれと、ヨダレが垂れ流しになる。 尖り切った乳首を、爪と爪で潰された。イキ慣れる前に弾かれて、イキ終わる前に押し潰される。 辛うじて逃げようとする体はガッチリと掴まれたままで、快楽の逃げ場は一切無い。それどころかもがくたびに左手が右胸により深く食い込んで、マゾアクメが神経節に灼きついていく。 「あ゛ッ……♡ア゛ッ……♡♡♡」 そうして、仕上げに。 オレを抱き締めたまま、耳元に唇を寄せて。陳腐な愛の言葉を、流し込まれでもしたら。 「くりゅッ♡きでるッ゛♡気持ちいいの、もッと……ォ♡」 出来たらいいな、だとか。出来てもいいな、だとか。気持ちが屈服する位なんだから、肉体がもっと早くに正直になる事だって、あるんじゃねェか?