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個性豊かな10人の移住者たちと
観光では出会えない
リアルな高知に触れる旅

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました再度募集されたときにお知らせをご希望の方はページ下部よりご登録ください

坂本龍馬と鰹が有名県民はお酒に強くて気候は暖かい…

私がもともと持っていた高知へのメージはその程度でした

実際に訪れてみると海も山も川もすぐ近くにあり自然の豊かさにまず圧倒されるそこに住む人たちはさっぱりとした気質で明朗闊達とても気持ちのいいところだなと感じました

今回そんな高知で移住者の方々を訪ねる1泊2日の移住体験ツアーの参加者を募集します

10名ほどの移住者の人たちから移住のきっかけや普段の生活などありのままを聞くことができる観光旅行では見えてこないリアルな高知を知ることができると思います

高知を初めて訪れる人でも移住を考えはじめたばかりの人でも大丈夫

日曜市や皿鉢料理など地域の名物を楽しむ時間もあるし同行する移住交流コルジに移住についての相談もできる

一足先にツアーでお話を聞く移住者の人たちを訪ねてみました


取材に訪れたのは7月末高知龍馬空港に到着すると外には夏の空が広がっていたここから高知市内の中心部へは30分ほどバスに乗る

高知市からさらに車で1時間弱最初に訪れるのは中土佐町です

鰹の消費量全国1位の高知県でも特に鰹漁で有名な地域なのだそう

お話を聞くのは3年前に東京から移住してきた北野さん中土佐町の矢井賀やいか地区で地域おこし協力隊を経て昨年起業した方

これが私たちがつくっている“猫のおやつ”です

そう言って見せてくれたのは真空パックされた魚の切り身北野さんが経営する会社Yaika Factoryで製造販売している猫のためのおやつなのだそう

地元の漁師さんから人間があまり食べない魚を買わせてもらってその日のうちに地域のおばちゃんたちと加工しています新鮮な魚を使った美味しくて安全なおやつとして販売して利益の一部を猫の保護活動に寄付するという事業です

海のきれいな場所に住みたいという思いと大好きな猫を助けるような仕事がしたいという夢の両方を実現できる場所を探し移住フアに足を運んだ高知の人の気さくな性格が自分に合っていると思ったのだそう

高知の中でも中土佐町矢井賀を選ぶ決め手になったのはその海の美しさ

ここの海は穏やかでこじんまりしていてほっとするんですこの前の豪雨の影響で漂着物はあるけれどそれでもすごくきれいなんですよ

移住してからは地域の人たちの協力を得てやりたいことを形にするために奮闘している

田舎ネットワークはすごいんです困りごとがあって騒いでいると話が広がって誰かが助けてくれるんですよ

たとえば事業をはじめるときに予定していた加工場が使えなくなってしまったそう場所がないといろいろな人に相談していると近所のおじさんが別の町でプレハブ小屋を見つけてきてくれた

しかもそのおじちゃんはクレー車でプレハブを運んでくれたり壁を剥がしてきれいにするのも手伝ってくれたりして

おやつづくりにも地域の人の協力は不可欠

自分の養殖をしながらわざわざ釣りをして猫のための魚を確保してくれる漁師さんもいます一緒に加工しているおばちゃんたちは魚を捌くのが私なんかよりよっぽど上手ですよ

とても楽しそうに地域の方々の話をする北野さん途中でふらっとやって来たおじさんと土佐弁で話す姿はもともとこの地域の人かと思うほど

高知にははっきりとした快活な女性を表すはちきんという言葉がある北野さんの姿はすっかりはちきんに見えるなあと思いながら次の目的地へ向かう


10分ほどで到着したのは同じく矢井賀地域にあるダーズ中土佐

ダーズとは高知県内の市町村が運営するオートバ旅行者向けの宿泊施設アウトドアが楽しめるのも魅力でツアーでは町内の市場で魚介類を購入しバーベキーをする予定

同じような施設が県内5ヶ所にあって宿泊者は全国から集まってくるそうだから高知県の雄大な自然はダーにとってよっぽど魅力的なのだろうなと思う

町の指定管理者としてこの施設を運営する下野さんも数年前まではそんなラダーの1人だった

大阪でずっと自営業をやっていました子どもは独立したし歳も歳だしもう一度自分の好きなことをやりたいなと思っていたときにここの話を聞いたんです施設の人気が下火になってきているいい管理者がいたらいいのにということでした

それなら僕がやりたいですって名乗り出て引っ越して来たんです

今も奥さんと2人でツーリグに行くという北野さん気持ちがわかるからこそダーに寄り添った施設にしていきたいと思っている

ダーは朝4時に起きてックアウトの前に走りに行ったりしますからここも朝6時からオープしてコーヒーを飲めるようにしています僕のバクに興味を持ってくれた人には近くで乗ってもいいよって言ったりしてねそういう遊びが楽しめる場所にしていきたいなと

ク関連のトも積極的に開催するなどダーに滞在を楽しんでもらうことを一番に考えているそう

まあ網戸を張り替えたり草を刈ったり地道な仕事のほうが多いですでも楽しみながらやってるんで大変に感じることはそんなにないんですよ

下野さんは田舎に移住したいという気持ちがあったわけではないんだそう

やりたいことができるのがたまたまこの場所だっただけです

都会だろうが山の上だろうが自分が楽しく生活できるところに住みたかったやりたいことをきっちり決めて来たからどんなときも楽しくいられるんでしょうね


その日は高知市内に宿泊し翌日は土佐市に向かった

高知市の隣に位置し中心部から車で30分というアクセスの良さから高知市内に勤める人たちのベッドタウとして人気の場所

その中の宇佐うさ地区に移住してきたのが新潟出身の増井さん元々は東京で働いていて2年前から地域おこし協力隊として活動している

増井さんが移住をするきっかけになったのは高知に1人旅に来たことだった

“土佐のおきゃく”って知ってます?高知市内のアーケードにこたつとか畳を置いて1日中宴会をするっていうトが3月にあるんですお酒が好きなのでどうしても来たかったんですよ

どこを歩いていても宴会をしている人たちに声を掛けられるグループに混ぜてもらうと次から次にお酒や食べ物でもてなされる1人で来たのに1人でいる時間がほとんどなかったそう

海外はいろいろな国に行きましたけど高知が一番異国でした

その体験から高知に住むことに興味を持った増井さんどうせ移住するなら普通に転職するのではなくまったく違うことに挑戦したいと地域おこし協力隊を選んだ

東京では普通のOLで言われたことを淡々とこなすことに物足りなさもあってとはいえ高知には1人も知り合いはいないし安定した生活を手放す不安もあったんですけど…人生1回だしまだ若いうちにやっちゃえと思って来ました

赴任したばかりのころは何かトをやろうと提案をしても地域の人にいい顔をしてもらえない時期が続いた自分が必要だと思うことと地域がしてほしいことが噛み合っていなかったんだそう

まずはとにかく宇佐のことを知ってもっと地域を好きになろうと考えました

商工会の一員としてお祭りに一から関わるなど地域にどんどん入り込んでいった増井さん地域のためにしたいことも自然と生まれていったすると協力してくれる人が増えていったんだそう

今は地域に初めてのゲストハウスをつくるために奔走している

宇佐は観光地ではないけれど釣りやデープな宴会とか都会にはない体験がたくさんできるとても素敵な場所なのに地元の人はこんなところって言うんです

地元の人たちにもっと地域の素敵なところを誇りに思ってほしい

私がどんなに言うよりも観光客の方が来ることで地元の人たちは魅力を感じられるようになるんですだから宇佐の魅力をもっと伝えていくための拠点になるような場所にしたいんです

まだまだ建設途中のゲストハウスその改修にも地元の方が何人も協力してくれているんだそう

出来上がりを見るのがとても楽しみです


次は海沿いから20分ほど車を走らせ山に近い波介はげ地区へ向かう

お話を聞くのは農業を営む寺下さんもともとは大阪で建築関連の仕事をしていたそう

5年前に妻の実家の家業を継ごうと家族で引っ越してきました今はブドウと小夏を育てています

小夏とは高知県の特産で初夏に食べられる柑橘類ゴのようにナフで皮を剥くのが特徴で内側の白い皮の部分も残して実と一緒に食べるのだとか

実家で母が家庭菜園をしていたり祖父母の家が農家だったり自分ももともと農業に馴染みはありました

とは言っても実際に農業で生計を立てるのは初めてのこと試行錯誤の毎日だ

小夏は実をつけている期間が長くて今なっている青いものの収穫は来年の4月なんです収穫は年に1回なのでなかなか経験も積めないし収穫まで1年近くかかるので気が休まらないですね

最近は他にもハウス生姜の栽培にもチジするなど仕事の幅を広げている周囲には意外にもIターやUターの若い農家さんも多く心細さはないのだそう

移住してきて暮らしはどんなふうに変わりましたか?

時間が自由なので通勤時間の長かった会社員時代と違って子どもと一緒に夕ご飯が食べられるのはいいですね逆に忙しい出荷の時期はどこにも連れて行ってあげられないのでかわいそうではあるんですけど

でも忙しいときは子どもも一緒にダボール箱を組み立ててくれて手伝いができる子に育っているのがわかるのも自分が働く姿を見せられるのもうれしいですよ

取材の後袋いっぱいの小夏をお土産にいただいた家に帰って寺下さんに教わったとおりに食べてみるとさっぱりとした甘酸っぱさがおいしかった


今回の取材を通してぼんやりとしたメージしかなかった高知県よりはっきりと描けるようになった気がしましたそこに住む人たちのリアルな生活に触れることができたからだと思います

この人たちに会ってみたい話を聞いてみたい少しでもそう感じたなら実際に会いに行ってみてください

きっと高知を好きになるし素敵な時間が過ごせると思います

(2018/07/26取材 増田早紀)

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