八十二銀行と長野銀行が統合 新体制で「共創チーム」
八十二銀行は1日、長野銀行を完全子会社化して経営統合した。同日に両行が記者会見を開き、6〜7月をめどに顧客企業の支援に取り組む「共創プロジェクト」を始めると発表した。事業承継や海外進出を支援する「営業共創チーム」と、事業の再構築など経営改善支援を手掛ける「融資共創チーム」を立ち上げる予定だ。
八十二銀の松下正樹頭取は「ノウハウを相互に活用することで、よりよいサポートが可能になる」と話した。これまでライバルとして競争してきた行員同士の融和を促すため、合同の研修や懇親会も開催する。長野銀の西沢仁志頭取は両行の文化などについて「違いは当然あってよいが、なぜ違うのかを互いに聞いてわかりあうことが重要だ」と説明した。
10月2日をめどに、両行のATMの相互利用にかかる提携手数料を無料化する。合併やシステム統合、新行名の策定などのスケジュールは2023年内に決定する予定だ。店舗の削減については、関係当局の確認を受けながら進めるとした。相続に関して相談できる機能などを持った「個人顧客への特化店は増やしていく」(松下氏)とした。