第3回京大卒ジョーカー、挫折の先の自己実現 ウケ狙いから当選への分析
小木雄太
奇抜な政見放送がSNSを中心に注目を集めた。河合悠祐(42)は、顔を白く塗り、口と鼻を赤く目立たせた。頭からほおまで青い線を引いた。ジョーカー(道化師)のようないでたちだ。
2021年3月の千葉県知事選に立候補。当選につなげようと、とにかく目立つことを目指した。
「千葉県全体を夢と魔法の国にする党」の党首を名乗り、「千葉県全体をディズニーランドにします。九十九里浜もディズニーシーみたいにします」と訴えた。
JR幕張駅の名前を「幕張メッセ、ここじゃないよ駅」に改名すると主張し、東京ディズニーリゾート周辺で歌やダンスをした。
「日本のジョーカー」。ニューヨークポストなど海外メディアは、こう名付けた。
政見放送などを短くしたショート動画は投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」などで3千万回以上再生された。
「ウケ狙い。そうすれば、誰よりも目立って知名度が上がると思った」と振り返る。
善戦か否か。8人の候補者のうち7番目の1万5166票で落選した。
あれから2年。いま、河合は…