オランダ流・休暇の過ごし方
オランダの人々のこの「何もしない」過ごし方は、休暇の過ごし方にも表れています。
オランダ人はまとまった休暇があると、vakantiepark(バケーションパーク)と呼ばれるコテージに泊りに行くことが多いです。
このvakantieparkは自然の中にあるキャンプ場のような場所で、敷地内にたくさんのコテージがあり、メイン棟にはレストランやスーパー、プールや子どもの遊び場などがあります。
外には大きな公園があり、のんびりと過ごすには最適の場所ではあるのですが、逆に言えばそれ以外は何もありません。
オランダの人々がそこで何をしているのかというと、子どもを公園で遊ばせ、コテージで自炊や洗濯をし、普段と変わらない生活を続けるのです。
この「何もしない」休暇の過ごし方は、まさに「ニクセン的」であるように思います。
日本人の休暇の過ごし方といえば、テーマパークや観光地に出かけ人混みのなか観光し、へとへとになって帰ってくる…そんな経験をしたことがある方も多いのではないかと思います。
それもたしかに楽しく思い出深いものではあると思うのですが、大人も子どももリフレッシュするための「あえて何もしない休暇」というのも悪くないな、と、オランダ流の休暇を過ごしながら思うようになりました。
忙しいママにこそニクセンを
2児の母になり毎日をあわただしく過ごしていると、自分でも驚くほどに自分の時間というものがありません。
忙しい日々のなかで子どもの食事を作り、送り迎えをし、仕事をし、一緒に遊び、その合間で家事や雑務をこなす…そんなスーパーマルチタスクともいえるのが私たち母親の毎日です。
忙しくも充実しているといえばそうなのですが、じつはこのマルチタスクは幸せを感じづらいと言われているのです。
「そんなことを言ったって、マルチタスクじゃないと日常が回らない」
そんな声が聞こえてきそうですが、そんな時こそ時間を決めた「ニクセン」が有効だと思うのです。
子どもの送迎の間にふっとあいた15分の時間。
ベンチに座ってパンを食べるこの束の間の時間にも、以前の私ならばスマホを開き、生産性を求めたのではないかと思います。
しかし、ベンチや草原に寝そべり、ただ何をするでもなく「ニクセン」を楽しむオランダの人々を見て、いかに自分が生き急いでいたのかを痛感したのです。
猫の手も借りたいほどの忙しさの母親としての日々ですが、ほんのわずかな時間でもマルチタスクを忘れ、「あえて何もしない」ニクセンな時間を作ることは、人生の幸福度を上げてくれているように思います。
そんなことを、オランダでの生活で学びました。