いま振り返るジャニーズの“少年愛”報道【第8回】

“ジャニーズ”であるための「恐怖の儀式」――恥辱に耐えた“僕”すら拒絶したホルモン注射

2018/09/26 21:50

医師でも看護師でもない者が…

 性的虐待だけでなく、合宿所では、こんな人体実験まがいのことが行われていたのか。

 よくよく証言を見てみると、当人たちが体験したものではないだけに、これが事実であるかどうかは判定が難しいところだが、至近距離でジャニー氏と接し多くの時間をともにした2人がジャニーズ内で耳にしていた話であろうと考えると、まったくない話ではないのだろう。

 本当ならば、医師でも看護師でもない者が、他人に注射を打つことなどできないはずであるという以外にも、さまざまな法的な問題を含む大問題であることは言うまでもない。

 すでに、ジャニーズの経営実権は、ジャニー氏の実姉・メリー喜多川の娘である、藤島ジュリー景子に引き継がれようとしており、東京五輪を最後にジャニー氏は事務所の運営から身を引くともいわれている。昭和・平成の芸能史の闇として、真相は明かされぬまま――。

(渡邊孝浩)

※今日では差別意識を助長する表現ですが、「逆セクハラ」同様、「セクハラ」が男性から女性への“行為”と限定されていた当時の社会的状況を伝えるため、時事用語と捉え、1999年の「週刊文春」(文藝春秋)報道から引用しています。


<バックナンバーはこちらから>

54年前、毒牙にかけられた「初代ジャニーズ」(第1回)
16歳の「おれ」にジャニー喜多川が繰り返した性行為(第2回)
13歳を誘い犯した、ジャニー喜多川のパワハラと“行為”(第3回)
16歳の“僕”が「スター抜てき」と引き換えたもの(第4回)
「行為」をしなければJr.で終わる(第5回)
ジャニー喜多川氏の「泡風呂の儀式」「頬にキス」(第6回)
昼は食事を与えられ、夜は精を吸われる(第7回)

最終更新:2023/02/28 15:48
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注射を打っていたという話、今からでも解明されてほしい
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