いま振り返るジャニーズの“少年愛”報道【第4回】

「ジャニーさんに誘われたときは、驚いた」――16歳の“僕”が「スター抜てき」と引き換えたもの

2018/07/18 21:00

「ジャニーさん、ありがとう」が意味するもの

 「ジャニーさんにベッドに誘われた時は正直、驚いた。だが、これから、この人に育ててもらわなければどうにもならないということも、僕は十分すぎるほど、理解していたのである」

 そしてジャニー氏の求めに応じていた結果、なんとわずか1週間目にしてフォーリーブスの地方公演のステージにゲストとして登場するようになり、次なるスター候補としてファンに紹介され歌を披露するという大舞台が与えられたという。すなわちデビューが決まったのだ。

 当時のジャニーズ事務所は、郷ひろみが抜けたあとで、新たなスターの育成が急務であったこと。また若き日の豊川がジャニーズの歴史を振り返っても1、2を争う美少年であったことも間違いないが、それでも、下積みもなければ、まともなレッスンも受けないままの少年の抜てきは、やはり異例のことだったはずだ。

 その真相が絶対的な立場を利用したただれた肉体関係にあったのならば、当然、許されることではないし、これ以上のファンへの裏切りはない。

 ただ、豊川氏は、この『ひとりぼっちの旅立ち』の帯に「ジャニーさん、メリーさん、ありがとう!!」と綴っており、実際に、一冊を通して、彼らへのドロドロとした恨みはほとんど感じられない。ジャニーズを離れたあとも、メリー氏には何かと世話になっていたようで、最近のブログ(「豊川誕とみんな友達」livedoor Blog)などでの様子を見ても、現在も、彼らには感謝の気持ちの方が大きいようだ。

 だからこそ、逆に、ジャニー氏による数々の行為があったことがリアルに浮かび上がるのだ。

 性的関係を迫られるばかりでなく、当時の合宿所では酒やたばこは、未成年者でも暗黙の了解で許されていること、17歳のときに睡眠薬遊びにハマったことなどが綴られている。

 タレント、アイドルである前に社会人としての自覚や責任を――この言葉をジャニー氏はどう聞いたのか。

(渡邊孝浩)

最終更新:2023/02/28 15:41
ジャニーズの正体 エンターテインメントの戦後史
性虐待を受けても、感謝してしまう……というのが恐ろしい
おすすめ記事
ジャニーズ事務所、初期タレントが告発したジャニー喜多川氏の性的虐待スキャンダル
「ジャニー喜多川氏の性虐待」BBCがドキュメンタリー放送へ……元ジャニーズの“告...
ジャニー喜多川氏との“夜の儀式”――「僕のペニスを吸っているのは……」15歳の“...
ジャニー喜多川氏と15歳の「僕」の“夜の儀式”――「僕は初めてフェラチオをされた...
姉弟で築き上げた、ジャニーズ事務所の歴史――藤島メリー泰子氏「営業能力は神業」「...
ジャニー喜多川社長「お別れの会」で配布した幻の冊子、「秘蔵写真」と「名言」にマス...
ジャニー氏“性虐待”番組、デーブ・スペクターの苦言とは? 「観れば誰もが思う」発...
嵐・松本潤、ジャニー社長の容態報告のウラに見えたジュリー副社長の“意思表示”
ジャニーズの「性虐待」暴露、覚醒剤逮捕――人気グループ“再結成”めぐる「口止め交...
    他のキーワードで検索
    サイゾーウーマンのSNS
    • 「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

    「ジャニーさんに誘われたときは、驚いた」――16歳の“僕”が「スター抜てき」と引き換えたもののページです。サイゾーウーマンジャニーズ(SMAPTOKIOKinKi KidsV6NEWS関ジャニ∞KAT-TUNHey!Say!JUMPKis-My-Ft2Sexy Zone)の最新ニュースのほか、ここでしか読めない裏芸能ゴシップなどをお届けします。女性誌レビューコラムインタビューなども充実! ジャニーズジャニー喜多川少年愛のニュースならサイゾーウーマンへ!