日本ハム・鈴木「渡辺俊+加藤貴」の脱力投法でフル回転 16日・西武戦先発「考えすぎず、大胆に」
日本ハムの鈴木健矢投手(25)が15日、初の火曜日先発を前に、「脱力投法」をテーマに掲げた。理想にするのは左右の技巧派投手。13日のロッテ戦で2勝目を挙げた加藤貴と、元ロッテで、かずさマジック・渡辺俊介監督の助言をマウンドで体現するつもりだ。
「力抜くって勇気いることですけど、先発だからこそできることではあるかなと思うので。どんどん投げてつかめていけたら」。昨季から新庄監督の勧めで下手投げに転向。渡辺氏の動画や著書をチェックし、オフには弟子入りした。「力を入れなければ入れないほどいい」という金言を実践。先発に転向したことで、より言葉が身に染みるようになった。
目の前にも手本がいる。13日のロッテ戦に先発した加藤貴は、4安打無四球、チーム今季初の完封勝利を飾った。わずか102球。ストライク先行の投球を「しっかり見て学ぶ、聞いて学ぶ」と参考にする。心に響いたのは「全力で置きにいく」という言葉。前回10日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)で鈴木は、5回途中2失点で降板。被安打はわずか3ながら、3四球に反省が残った。
「僕は被打率が左の方が高い。左打者を並べられたことで、とにかく丁寧に投げた結果、四球を出したり、甘くなってタイムリーを打たれたりしたので。もっと自分らしく、ゾーンで攻めて行けたら良かったと思います」
右打者の被打率・065に対し、左は同・275。顕著なデータが残るが「気にせずやっていきたい」とキッパリ。「加藤さんは四球を出さない人なので。それが長いイニングを球数少なく投げられている要因。考えすぎずゾーンに大胆に投げたい」と誓う。対西武は前回3日の対戦で5回2失点、今季初黒星を喫した相手。脱力投法でリベンジを期す。
新庄監督はここまで3勝1敗、防御率0・64の鈴木をフル回転させる方針。中4、5日と異例のローテ編成で上位進出を狙う。サブマリンが、チーム浮上のカギとなる。「考えすぎも良くないかなと。そんなに考えすぎず、次は楽しんで投げたい」と鈴木。変幻自在の投球で山賊打線を封じ込めるつもりだ。