骨が外れる音で目が覚める。
世の中はなんて理不尽なんでしょうね。無垢なオッサン汚れたJK、傷だらけの足にピンヒール、ガサガサの唇に膜を貼っているシャネルの#05マドモアゼル。笑顔の溢れた人間ほど心はドブ沼で、よく喋れば喋るほど人の興味は薄れていく。はー
ミスiDカメラテストが終わった。なんでだか分からないけどライトの眩しさで背骨がひとつ抜けたようになった。背筋が伸びずに猫背な姿ばかりだ。ふにゃふにゃに折れ曲がる仕草しかできず、それはわたしが明るさへの後ろめたさか明るい場所が好きだからかわかんないけど。ただ、全てを真摯に受け止めてくれる人間が前にいると、それだけてよかった。それぞれいろんな境遇があり、逃げ、迷い、直進、憤怒、情景、熱愛、どうもこうも言い難いものでしかなかった。おそらく私の文才では書き表せない。
やり残したことも多い。あとから御託を並べることが一番狡い事は知った上で並べさせてほしい。例えばPR動画撮影では髪を結こうと思っていたのにシュシュを楽屋に置いてきてしまった。もっと動作をつけたかった。カメラテストの私服撮影でもストレート髪にセットしたけどツインテールの方が私らしかった、ネイルもちゃんとしておくべきだった、ポーズも考えておくべきだった。饒舌ですね、とおっしゃっていたけれどもまだ言いたかったことの5割も言葉を紡げていないし、JKは刺激がなくてつまらなくてでも楽しかったよってことも伝えたかったのに。「JKがJKを名乗ったらそれはブランド力がなくなってしまう」?そういうことは置いとけよ。その通りだけど内緒にしておいてね。スタッフのお姉さんは「五割も伝えられたら上出来」と言ってはいたけれども完璧主義なわけでもないけど私は許せないな。私個人の問題だ。他人の影響は微塵もない。ただここまで書いて、後悔はあるかと聞かれたら、ないとキッパリ答えられる。足りないことはあってもやり切ったことには後悔がない。そこに後悔を持ったら過去の自分に失礼だ。私は他人の人生に努めたいと、そう願っていると述べたしそうでありたいと私自身切望はしている、実際はこうやってブログにも自分しかいないし自分でしかない。まだまだそこはわたしの足りない部分。ただ舞台に立てば、少しだけ殻の檻を抜け出せている、気はした。あそこにまだ浸っていていいと許されるなら、許してくれるなら、私は私であり続けられるような、そんな予感がする。
並べた言葉に嘘か誠か、たぶんあなた達も興味無いし彼らも興味無いし私も興味が無い。ただそれでも信じて、思い、言葉、行い、怠り、度々犯した罪もすべてを享受して祈誓してくれないかな、なんてわがまま?
後ろに並んでいるおばさん。「いつも決まっているの、私はアーモンド、パパはプレーン、息子の×××くんはりんごって笑」ミスiDの為に我慢していた、そして小麦粉アレルギーを悪化させない為にも抑えていた、久しぶりにワッフルを食べている。安寧秩序。定番、いつもと同じもので。そういうありふれたもの、普遍に憧れているのに異色を求めていた。一般的なのが一番楽ちんで、特別は疎まれる。オンリーワンよりナンバーワンの方が遥かになり得やすい。オンリーワンは常に孤独との戦いだ。そういえばカメラテストの受付にいたいいおじさまが、「ここに来ている女の子は戦争しに来ている。平和主義の子はそもそもここには来ないよ。」と言っていた。そうか、そうなのか、みんな自分の受け売りに必死なのか。傍観したフリをしてわたしも必死なのかもしれない。私を選んで!私を受け入れて!私の欲望を満たして!うんうん。でも私は戦争はしに来ていない。確かにそうだ。女の子は兵士のようだ、と述べたこともあったけど
そんな戦える女はわたしの王女様たちだけで、私には滅相もないよ。(女王でないところがポイント)武器は持ち合わせてても体幹-3だから防御力ゼロだし。あと些細な言葉にも傷つきやすいし。必ずしも全員が戦いにこなければならないの?優劣大好き人間ばかりだからヒエラルキーとかカーストとか生まれる。なにあれ死ねばいい。私は私が生きやすいように生きたからポップアップの垂心には所在しているわけですがそれは周りの図面を嘲るためでもないし見下すわけでもない。ただわたしが自由に羽を動かせて、わたしがせめてもの楽しめる世界で、枷も錘もない世界に行きたかっただけだ。そうやって辿り着いた先に楽園が待っていたかと言われるとそうでもなくて、ただの停滞と侮蔑と平和ボケ、だった。平和は好きだ。私も平和主義だし。下手に争う方が疲れる。徒労からは何も生み出せないでしょう。ただボケてしまうのは嫌だったなあ。セックスがしたいから告白する男、彼氏が欲しいから付き合う女。或いは、地位の確立のため、自分の王国を作るため。そんなんばっかかよつまんねえな 、欲望のために動くその精神は好きだけどそれを満たしたらどうするの、もっと貪欲に渇望して生きて欲しかった。そうはいってもやっぱり安牌を求めた人が圧倒的に多い。そんなもんかあ。つまんないなあ。
平和主義だ、それは私の中で永遠に変わらないだろう。平和に生きて、平和に死にたい。それはただ本能に順応に生きたいのであって、闘いが好きじゃないだけで、だれも傷つかないだれもしんどみのない争いならウェルカムオーケー、美味しいものが食べたい、遊園地に行きたい、柔らかなハンモックで昼寝がしたい、そういうのと同じように他人の人生が描きたいと思うのは傲慢で狡猾なことになってしまうのだろうか。隣の人と手を繋いで、なんて言えないけど、例えば一軍のウェイだけでクラスを構成したらきっとその中でも一軍二軍三軍と層が生まれる、嫌だなあ。唯ひっそりと愛し愛されて生きて。冷房の風が背中に染みる。梅雨はいつになったら終わるんだろうか。
喉は痒いけど、美味しかったよーー
人生は上書きできない。やり直しもきかない、思い残しと懺悔だけがあとを引く。だから思い切り、全てをさらけ出して何が悪いんだ、言いたいやつには言わせておけ、全てが虚無とわかった時に激しく叱咤し嗚咽を漏らせば、私の勝ちだ。全ては至上の人生、私には神がついている。存在も姿も知られていないし、校庭の雑草くらい要らない程度の神だけど。人生は勝ち負けではないと言うけれど、ただダメージもHPもLPも同じ値でゲームセットされるなら、勝ち負けくらいつけたっていいと思う。そうであろう。?