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逮捕状160回超更新 70年前の警官殺害事件 

(更新)

札幌市で1952年、札幌市警の警備課長白鳥一雄警部(当時36)が射殺された「白鳥事件」から70年が経過した現在も、男2人に対する殺人容疑での逮捕状の更新が160回以上続けられている。いずれも高齢で既に海外で死亡したとの情報もあるが、北海道警は「公式の確認は取れていない」として今後も更新を続けるという。

事件は52年1月21日に発生。自転車で帰宅途中の白鳥警部が拳銃で射殺された。捜査当局は、当時武装闘争方針を打ち出していた共産党の犯行と断定し、佐藤博容疑者と元北海道大生の鶴田倫也容疑者の逮捕状を取ったが、2人は中国に逃亡したとみられ、生存していればそれぞれ98歳、92歳となる。

道警によると、逮捕状は半年間隔で更新され続け、3月時点で鶴田容疑者の逮捕状は161回、佐藤容疑者は180回更新された。海外逃亡で公訴時効は停止している。

警察庁は2002年、中国で鶴田容疑者が暮らす一方、佐藤容疑者が死亡したとの情報を得て同国の公安当局に事実確認を求めたが、明確な回答は得られなかった。その後、鶴田容疑者も北京市内で死亡したとの情報が日本国内の関係者に寄せられている。

道警は逮捕状更新を続ける理由について「常識的に考え生きている可能性がある限り、捜査は続ける」と説明している。〔共同〕

白鳥事件 札幌市で1952年1月21日、札幌市警の白鳥一雄警部が射殺された事件。首謀者として殺人容疑などで逮捕され、懲役20年が確定した共産党札幌地区委員長の再審請求を巡り、最高裁は75年の決定で、請求段階でも「疑わしきは(合理的な疑いが生じれば)被告の利益に」という刑事裁判の原則が適用されるとの指針を示したが、地区委員長の請求は棄却した。この「白鳥決定」により「開かずの扉」と評された再審開始のハードルが下がった。

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