福島市で起きた飲酒死亡ひき逃げ事件で逮捕された男は、「ブレーキを踏んだが間に合わなかった」と供述していることが新たにわかりました。男は事件前、2時間以上にわたって酒を飲んでいたとみられています。

レッカー車で運ばれてきた、栗城容疑者が運転していた黒のワンボックカー。追突した際にできたのでしょうか?フロント部分が損傷しています。

栗城容疑者が運転していた車

4月16日、福島市の国道で原付バイクを運転していた男性(76)が車に追突され、死亡したひき逃げ事件では、飲酒運転の発覚を免れるため現場から逃げたなどの疑いで、南相馬市の会社員・栗城裕(くりき・ひろし)容疑者(35)が逮捕・送検されています。

警察は24日、現場に容疑者を立ち会わせ、当時の状況を捜査しました。

実況見分に立ち会う栗城容疑者(中央)

逮捕直後、基準値の4倍から5倍のアルコールが検出された栗城容疑者。その後の警察への取材で、事件前、福島市内の接待を伴う飲食店で2時間以上にわたって飲酒していたことが新たに分かりました。栗城容疑者は、「飲食店で焼酎を飲んだ」と話しているということです。

事件当時、南相馬市に帰宅途中だった栗城容疑者は、これまでの調べに対して「気づいたらバイクがいた」と供述していました。

また「直前でブレーキを踏んだが間に合わなかった」という趣旨の供述をしていますが、現場では、ブレーキ痕は確認されていないということです。

警察は、危険運転致死の疑いも視野に捜査しています。