事故偽装し詐欺 男に有罪判決 静岡地裁浜松支部
2023.4.14
飲酒運転の絡む交通事故を自作自演し、同乗の女性から示談金をだまし取ったなどとして、詐欺などの罪に問われた住所不定、無職の男(22)の判決公判で、静岡地裁浜松支部は13日、懲役2年8月、保護観察付き執行猶予4年(求刑懲役3年)を言い渡した。
高島由美子裁判官は判決理由で「分け前欲しさの犯行で約90万円を得た」と指摘し、事故偽装では仲介役をするなど「重要な役割を果たしていて相応に厳しい非難に値する」と断じた。一方、共犯者が被害弁償を済ませたこと、今後は共犯者ら事件関係者と交際しないと約束している事情などを考慮し、保護観察付き執行猶予が相当とした。
判決によると、仲間と共謀して2022年8月16日、浜松市内の市道で乗用車と歩行者の衝突事故を計画的に起こし、同乗の女性=当時(21)=に事故の示談金を請求して計118万円を、同9月18日には別の女性=同(22)=から150万円をそれぞれだまし取ったほか、同10月3日には同様の手口で別の女性=同(21)=から示談金150万円をだまし取ろうとした。