#1 Hondaの安全への想い
「2050年までに
全世界で
交通事故死者を
ゼロにしたい」
それは、Hondaが掲げた
2050年の目標。
何万回も衝突実験をして
何百万キロも走り続けて
一つ一つ安全性を積み上げていく。
途方もない挑戦の裏側に
King & Princeが迫る。
さまざまな事故をシミュレーションする。
世界初※屋内衝突実験施設(全方位型)2000年
※全天候型として、世界で初めて「車対車」の衝突実験施設を
Hondaが建設
本田技術研究所にある屋内衝突実験施設。総投資額約68億円、延べ面積は4万平方メートル(東京ドームの面積に匹敵)の施設内には合計8本のコースが放射状に設けられている。これらを組み合わせることにより、正面衝突・側面衝突・追突まで、15°刻みで全方位からの衝突実験をすることが可能となっている。
この施設に、
美術館のように展示された
「Hondaの安全への挑戦」。
その歴史と熱量を、
ひとつひとつ紐解いていこう。
- King & Prince
- 「シートベルトって、
一種類じゃないんですか?」- Honda社員
- 「もう色々と進化しています。」
いまでは当たり前の3点式シートベルト。かつて、国内ではまだ腰だけを固定する2点式シートベルトが一般的な時代に、肩と腰を固定する3点式シートベルトを国産車として初めてHondaが採用。また、前方向からの衝突時にシートベルトを瞬間的に引き込み、乗員をシートに固定することでシートベルトの効果をいっそう高める「プリテンショナー」も国産車でHondaが初めて採用した。
- King & Prince
- 「今ではよくあるやつですね!」
- Honda社員
- 「そうですね、ガンッて引き込むやつです。」
※運転席用SRS
エアバッグシステムを開発。
- King & Prince
- 「さわってみると、
結構硬い素材なんですね!?」- Honda社員
- 「ナイロンで出来ているんですよ。」
1987年に国産車の運転席用SRSエアバッグシステム、1990年には国産車初の助手席用SRSエアバッグシステムを発表。また、エアバッグは、遅い速度の衝突では比較的ゆっくり、速い速度の衝突では素早く膨らんだ方が「人」への衝撃を低く抑え、保護性能を高くすることができる点に着目し、衝突速度によって、2段階にエアバッグの展開速度を制御する前席用i-SRSエアバッグシステムを1998年に開発した。
- Honda社員
- 「実際は、ぶつからないで
使わないのが
一番です。」- King & Prince
- 「エアバッグを使わないのが一番ですね。」
- King & Prince
- 「これだけ人形が並んでると、
かなりインパクトありますね。」
衝突実験に欠かせない「ダミー」。衝突時の衝撃をダミーの様々な部位に取り付けられたセンサーで測る。自動車の衝突実験を始め、オートバイ乗員など幅広く使用。
- Honda社員
- 「実験では、人間は乗ることが
できないので、
このダミーを
活用しているんです。」- King & Prince
- 「本物の骨みたい…。」
- King & Prince
- 「ちょっと触ってみてもいいですか?」
※クルマと歩行者事故の研究のために、
世界で初めて歩行者ダミー(POLAR I)を開発。
- King & Prince
- 「こちら、Hondaで
つくられたものですか?」- Honda社員
- 「そうですね。ここにあるのが
『POLAR』
という、歩行者を
模したダミーです。」
Hondaは1998年に衝突時の人体の挙動を再現する歩行者ダミー「POLAR I」を世界で初めて開発した。2代目「POLAR I I」を2000年、そして現在の第3世代「POLAR III」は2008年に発表。歩行者ダミーによる試験やシミュレーションによって、歩行者事故を1000分の1秒単位で追うことが可能になり、人体のどの部分がどう変形するのかが明確になってきた。「ないものは作る」というHondaらしさのひとつの象徴になっている。
- Honda社員
- 「クルマやバイクに乗っている人の
安全だけでなく、歩行者や自転車など、
道を使うすべての人が安心して暮らす
ことを考えることが、Hondaの
社会的責任であると考えています。」
衝突実験は1日およそ3台のペースで、行われている。異なる速度で2台の車を衝突させるテストや、一般的な乗用車同士の衝突だけでなく、大型セダンと軽自動車などの衝突テストにも対応。さらに、車対歩行者といった幅広い事故形態の分析を天候に左右されない屋内施設で行うことで、現実に即した交通環境下での人と車の共存安全をめざしていく。
- King & Prince
- 「何キロぐらいで
ぶつかっているんですか?」- Honda社員
- 「いまは時速64キロです。」
- King & Prince
- 「時速64キロの衝突で、
このようになっちゃうんですね。」
- Honda社員
- 「実際にこれが時速64キロでぶつかった
映像です。」- King & Prince
- 「うわー!こんな細かく再現出来るん
ですか!破片とかも飛んでますね。」
車に使われている数千の部品一つ一つを再現して、本当に想定通りの動きになるかをリアルな3Dイメージのシミュレーションで確認。任意の方向から表示できるほか、部品や構造の一部を不可視化することにより、より詳細に衝突を分析できる。
- King & Prince
- 「事故って無縁なイメージがあった
けれど、
映像を見ると身近に感じる、
気をつけなきゃ。」
※量産二輪車用
エアバッグシステムとして開発。
- King & Prince
- 「聞いたことない!
バイクで
エアバッグなんて。」
二輪車が前面衝突した際に、ライダーの傷害を軽減させる「二輪車用エアバッグシステム」を世界で初めて開発した。全方位衝突実験施設を使用した衝突試験や、コンピューター・シミュレーション技術、二輪車衝突テスト専用ダミーのいち早い導入などによって、様々な衝突形態や二輪車特有の挙動に対してのデータ収集と解析を実施。さらに四輪車で培ったエアバッグに関するシステムやデータ、ノウハウなどの技術を駆使し、この量産車用二輪エアバッグシステムを開発した。
- King & Prince
- 「もうバイクに乗る方の
自己責任だけじゃ
ないですね。」- Honda社員
- 「二輪も四輪もつくっている
Hondaなので、二輪もしっかりと安全を
考えています。」
「道路上にいるすべての人の
安全を守っていきたい」
クルマやバイクに乗っている
人だけを助ければいい。
そういう考え方ではなく、
道路上のすべての人の
安全を守りたいという考えが
Hondaの安全の基本になっている。