落ち込んだ気分から立ち上がる方法
仕事の失敗や人間関係で落ち込むことってよくありますよね。
そんなとき、脳を活用すれば立ち上がることができます!
今日はその方法を脳の仕組みと一緒にお伝えします。
前段階として、まず記憶の仕組みについてします。
記憶に関する脳の部位で重要な役割を果たすものに「側頭葉」「海馬」「扁桃体」と呼ばれる3つがあります。
「側頭葉」は記憶を保管する役割を有しています。
「海馬」は一時的な記憶を保管する機能があることが知られていますが、「海馬」にはもう1つ役割があります。
それは、ある出来事が起きた時に、それを記憶として「側頭葉」に送りこんだり、過去に「側頭葉」に送り込んだ記憶を引っ張り出したりする、門のような役割があります。
「扁桃体」は「海馬」が出し入れする記憶を増幅したり弱めたりさせる役割があります。例えば生命に関わるような強烈な体験をした場合「扁桃体」は活発に働き「海馬」に働きかけて記憶を増幅させ「側頭葉」送り込むのです。
つまり、覚えておくべきイベントが発生すると「扁桃体」が反応し記憶を増幅、「海馬」はその記憶を「側頭葉」に送りこむのです。(逆に、どうでも良いような事は扁桃体が反応しません)そして、これが繰り返されると次第に、記憶の回路ができあがるのです。
では、どんな出来事が記憶されやすいかというと、、、
生命の危機に陥った(マイナスな気分になった)ときです。
この時は、自分を守らなければいけない、と脳は判断するため、より強い回路が作られます。これが、落ち込んだ気分を引きずってしまうメカニズムです。
では、どうやってそんな気持ちから立ち上がるか、、、
それは、前頭前野を働かせるのです!!!
前頭前野とは、人間の理性や思考を司る部分のことで、前頭前野を意識的に働かせる方法とは、、、
落ち込んでいる原因となったミスした出来事を、一旦ノートなどに書いて整理し、どうすれば良いのかと建設的に考えてみるのです。
これを嫌なことを思い出すたびに繰り返す事で、次第にミスした出来事に対する嫌な気持ちが消えて、(重要なことだったと扁桃体が認識しなくなっていくので)次第に思い出すこと事態が減っていきます。
なぜ、この方法が効果的なのかと言えば、脳は階層構造になっており、上記でお話した海馬などが属する大脳辺縁系は前頭前野よりも下位に位置しています。
前頭前野が思考し始めると、嫌な記憶を作る回路(扁桃体と海馬の連携プレー)が一旦ストップし、また建設的に考えることで、ミスした出来事に対する認識が変わっていき、嫌な気持ちから解放されていくからです。
落ち込んだ時は、抱え込まず一旦表面化してみるのも一つの方法です。