王と私 最終回あらすじ~最後まで実に美しいドラマでした
韓国ドラマ~王と私もとうとう昨日で最終回を迎えてしまいました。今日はさっそくあらすじを語らせていただきます。
死を覚悟して、燕山君に最後の忠義を尽くそうと考えたチョソンです。六根壷をその手に持って、言葉と心を尽くして燕山君の心を動かそうとします。
「これまでの暴政は、すべて太平の世のためだとおっしゃった」
「それが今では王の道理を失って、民の犠牲を踏みにじる暴君と化した!」
信頼していたチョソンの言葉ですから、何とか怒りを納めようとする燕山君です。今回ばかりは見逃してやる。
ところがチョソンは、ずっと秘めてきた「まこと」を、とうとうここで明かしてしまいます
。
~私はジェホン王后を恋い慕うあまり、自分で男根を切って内侍となりました。私の慕情を認めてくださった王后との最後の約束で、必ず王子を守ると約束したのです~
これを聞いた燕山君は、急に態度を一変させます。
恋しいわが母が、たかが内侍如きの情を認めただと!?
とうとう、怒り狂った燕山君の手にかかってしまうチョソン!
もっとほかに何かいい方法はなかったのでしょうか~とおばさんが歯軋りしておりますと、またしても次の悲劇がやってまいりました。ヤン尚膳を筆頭に、内侍府が皆、白装束に壷を掲げて上訴いたしたのであります
。
「暴政をお止めください!」
たかが内侍の分際で~またしても暴言を吐く燕山君に、ヤン尚膳は毅然として立ち向かいます~我々に男根はないが、道理と忠誠心を備えている。
チョソンの親友~ジャチもこう言います~キム尚膳の意志を継いでやってきました!
謀反人に同調するのかという問いには、ヤン尚膳がこう答えます。
「殿下が暴政を止めれば、キム・チョソンは大逆罪人ですが、暴君としての歩みを続ければ、チョソンこそが忠誠を遂げて殉職した忠臣となります」
そして、チョソンは、忠臣ではなく罪人になることを望んでいました!
ようやくチョソンの真心を悟ったおばさんは、ここで本当に胸が打たれてしまいます。
が、長年の暴政で目が霞み、王としてのプライドが邪魔をしている燕山君にはこの言葉が理解できるハズもありません。
「虫けらめ!これは内侍府の反乱だっ!!ひとり残らず殺せっ!!
」
あまりの王命に、一瞬ためらいは見せるものの、キム・ジャウォンがヤン尚膳を殴り殺したことをきっかけに、内侍が次々と殺されていきます。皆が眉をひそめる中、ひとりせせら笑う燕山君
。
ですがその夜、燕山君もさすがに後味が悪かったのか、酒を浴びるように飲み始めます。いくら飲んでも酔えぬ~内侍府長を呼んでくれ
。
ああ、そうか、あの男もまたこの手で殺したのだった
。だがチョソンなら、たとえ殺されても、呼べば来るような気がするのだ
。
チャン・ノクスが懐妊したと聞いても、王室の慶事ゆえ内侍府長を呼べと命じる燕山君です。懐妊の喜びよりも、ひとり、チョソンとの思い出に浸ってしまいます。
「幼い頃、チョソンがよくおぶってくれた。チョソンの背中は母上の懐のように実に安らかで温かかった」
ひたすら現実から目を背けようとする燕山君には、いずれ幻聴が聞こえるようになってきます。自分がその手で葬った臣下や側室、そして民の、恨みの声が耳から離れてくれません
。
「祭祀で霊を慰める!」
自ら除霊に励む燕山君の姿に、とうとう朝廷が動き出しました~道学の国で王が祈祷師の真似事をするとは!
ソン・フィアン、パク・ウォンジョン、ユ・ジャグァン、ユ・スンジョンなどが先頭に立って蜂起を企てます。
霊が退散したからこれで心機一転して国政を行おう。御忍びで街に出て民の声を聞き、科挙も開催してキーセン遊びも慎もう。これからは聖君になるのだ。
でも、いったんこぼれた水は決して元に戻すことはできないのでございます。
大妃を慰めると称して最後の宴を催す燕山君の元に一報が入ります!
「蜂起だとっ!?」
奸臣イム・サホン、キム・ジャウォン、チャン・ノクスが次々と殺されていきました。
「殿下は廃位されました。王位は晋城大君に譲られました」
これを聞いて、思いのほか素直に玉璽を差し出す燕山君です~ようやくこれで「血のにおい」も消えることだろう。
こうして、朝鮮は中宗を王とした新しい時代が始まっていきます。
一方、廃位された燕山君は流刑に処せられたようです。平民のなりをして流刑地へと向かう道中、ウォラとケドチが現われました。燕山君にどうしても渡したいものがあるというのです。
「そなたの息子を惨殺した私を恨んでおろう。申し訳ないことをした」
そう謝罪する燕山君にウォラはこう言います。
チョソンは、自分が殺された後で、殿下が聖君になられると信じたからこそ、自らその道を選びました。あの子のそんな気持ちが分かるから、私も殿下を恨んでなどおりません。
ウォラの言葉に辛そうに眼を閉じる燕山君に、ウォラはあの玉牌(オクペ)を差し出しました。
「王后様が亡くなる前に息子にくださった情の証です」
チョソンが亡き母に想いを寄せていた事を聞いて激怒した燕山君だったのですが、この時は、この玉牌にじっと見入って涙を浮かべておりました。先を急ぐと急かされながら、何度も何度も振り返って、礼を送るウォラを見つめます
。
暴君と知られた燕山君に、でも、石つぶて1つ投げられることが無かったのは~カットされたからなのでしょうか。それとも、民が燕山君の生い立ちとその心情を理解したからなのでしょうか。
流刑先でも、チョソンとの思い出が脳裏を離れません。
「チョ~ハ~!」
チョソンが自分を呼ぶ声に引かれて外へ出ると~チョソナッ!~そこで、まだ若いチョソンと幼いころの自分が話をしている光景が目に入ります。母を恋い慕う燕山君をチョソンが慰めていたのです。
「将来、王朝を輝かす聖君におなりください。母上を廃位し、自害に追い込んだ人々への恨みは忘れるのです」
「これは世子様と母上様とのお約束です」
噛んで含めるように言い聞かせるチョソンに、幼い燕山君はこう答えています。
「約束を忘れたら、そなたが教えてくれ」
命をかけて世子様との約束を守ると誓うチョソンの姿は、もう燕山君の目には涙で霞んでしまったことでしょうね。
背中に世子を背負って立ち去るそのうしろ姿に、なんどもなんども呼びかける燕山君。
「チョソナッ!チョソナ~ッ!!」
地べたに膝をガックリとつき、玉牌を握り締めながらむせび泣く燕山君が哀れでたまりませんでした
。
ようやく「人としての道理」を取り戻した燕山君を、痛ましげな眼差しで見つめるチョソンの姿でドラマは幕を閉じます。実に切ないラストシーンに垣間見えた桃とレンギョウのなんと美しかったことか
。
1つ1つ腑に落ちる、実に納得のいくエンディングでした。悪名高い親子、廃妃ユン氏と燕山君のドラマが、こんなにも上品で美しく悲しい物語になろうとは、正直言って想像もできませんでした
。年の瀬をこんなに素敵なドラマで締めくくれたことに感謝します
。
- 関連記事
-
- 王と私 ノーカット版~(#61~最終話) 実に有意義な再視聴でした
- 王と私 ノーカット版~(#55~60) 丸ごとカットされた燕山君の真意
- 王と私 ノーカット版~54話~燕山君はこんなに良い子だったのです
- 王と私(#43~50) この怒りを静めるためにあれこれ妄想してみました
- 王と私(#38~42)再視聴にしてますます湧き上がる怒りが抑えられん
- 王と私(#18~37) ノーカット版視聴中の雑感を少し?だけ(笑)
- 王と私(#13~17)ノーカット版の「笑」撃シーン
- 王と私(#8~12)ノーカット版視聴で湧き上がったポドゥルへの怒り
- 王と私(#6&7)ノーカット版の感動シーン~草笛の音色に泣けた(;_;)
- 王と私~ノーカット字幕版で再視聴中(1~5話まで)
よい着地でしたね~
こんさま
こんばんは~。
「王と私」完走おめでとうございます!パチパチ。
怒涛の最終回でしたね~。
でもこんさまの仰るように、見るものを納得させる終わり方でした。
チョソンの死は仲間たちの死は覚悟していましたが、
それでも目にすると呆然として涙も出てこないほどでした…(泣)。
でも哀しくも温かなラストが用意されていましたね。
ウォラと燕山君との会話、そして最後の燕山君の号泣。
何度見ても泣いてしまいます。
途中ちょっと「?」「…」な部分もありましたが、
総じて見ごたえのあるドラマでした。
そうなった理由は、もちろん俳優さん達の力演と、
あと最後までテーマを手放さなかった
からなんじゃないかと思います。
「あれ?このドラマ何が言いたいんだっけ?」
となるのが一番困りますものね…(爆)
私はこのドラマが初めて完走した思い入れある韓ドラなので、
こんさまと一緒にまた走れてとても楽しかったです!
本当にありがとうございました。
こんさまにとって、来年も楽しい
「筋書のあるドラマ」と「筋書のないドラマ」^^生活を
送られるよう、お祈りしております。
ではでは、よいお年を!