やまとの湯 BALI・SPA 川口店(埼玉県川口市朝日)川口市南郊、南鳩ヶ谷駅周辺の温浴施設として、ビューティープラザオークラ(2月末に閉館)を紹介したが、こんどはやまとの湯バリスパ川口店。オークラの閉館で客の一部が流れてくるかと思いきや、こちらも3月16日をもって閉店。温浴施設がよほど根付かない土地なのか、オークラとの競合による共倒れか、はたまた別に理由があるのか。周辺住民は行き場を失った格好だ。

やまとの湯 BALI・SPA 川口店(埼玉県川口市朝日)バリスパ川口店は、やまとの湯の21店舗目として平成20年にオープン。リゾート地として名高いバリ島をイメージしているようで、店舗正面はそれらしい植栽と置物で飾っている。ちなみに幹線道路から中に入った、住宅地のど真ん中である。余談だが、やまとの湯を運営していた大和システム(Wikipedia)は平成22年に倒産。現在は湯快生活が引き継いでおり、おもに埼玉県内と関西地区で14店舗を運営している。

やまとの湯 BALI・SPA 川口店(埼玉県川口市朝日)駐車場が1階、店舗すべてが2階というフロア構成。まずは下足箱の鍵とリストバンドを引き換える。フロントのすぐ隣は岩盤浴受付だが、時間に余裕がなかったのでパス。岩盤浴は3室(うち1室は女性専用)あって、別途750円。

食事処にはアジアメニューも揃えてはいるが、その中でインドネシア料理といえば、ナシゴレンとミーゴレンの2品。これで「リニューアルしました」というのだから、何を?と聞きたくなる。「うどんフェア」みたいな企画を開催していたから、結局はなんでもありだ。

やまとの湯 BALI・SPA 川口店(埼玉県川口市朝日)

さて、浴室へ。バリ島のリゾートをコンセプトに掲げた施設をいくつか知ってはいるが、コンセプト以前にあくまでもスーパー銭湯なのである。内風呂、ジャグジー、サウナ、露天風呂は絶対要素だし、限られた空間にうまく配置し、ところどころにある民芸調の置物は所詮ごまかしでしかない。せめてガムランくらい流せばよいのに、と思う。

やまとの湯 BALI・SPA 川口店(埼玉県川口市朝日)この店ではジャグジーを除くすべての湯船で温泉を使用しており、それぞれにインドネシア語の名前をつけている。内風呂は「アメルタ」(伝説に残る不老不死の水)、露天風呂は「バトゥール」(バリ島にある活火山)、「ダナウ」(湖の意味)、寝湯は「ティドゥール」(眠るという意味)といったように。客の誰がそんなふうに呼んでいただろうか。つぼ湯だけはそのままの名前で、信楽焼というこだわり。温泉は地下1,300mから湧出しており(泉温38.6℃)、茶褐色、バトゥールのみ源泉かけ流し。

ホームページ内の「閉店のお知らせ」は3月9日付け。その1週間後に閉店とは突然すぎるし、営業期間がわずか5年間とは短命すぎる。ここを訪ねたのは1ヶ月ほど前だが、その時点でパンフレットを切らしているとは、内々ではすでに決定事項だったのではないかと推測する。他所の会社がいずれ施設を引き継ぎ、再オープンとなることを期待したい。

やまとの湯 BALI・SPA 川口店
源泉/川口やまと温泉(ナトリウム-塩化物泉)
住所/埼玉県川口市朝日3-13-27 [地図
電話/048-227-4126
交通/埼玉高速鉄道南鳩ヶ谷駅より徒歩10分
     国道122号線(岩槻街道)「末広」交差点より約550m
料金/(平日)大人920円、小学生400円、幼児150円、2歳以下無料
     (休日)大人970円、小学生450円、幼児150円、2歳以下無料
     岩盤浴は平日750円、休日800円。利用は大人のみ。
時間/10:00~25:00、年中無休

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