殺人未遂で逮捕も再雇用された梅村みずほ議員の元秘書が今度は「500万円払え!」友人を提訴していた
B氏の知人が表情を曇らせながら続ける。
「Bの家に戻ると、Aは『殺すつもりで轢いた』と打ち明けて、みんなを驚かせたそうです。ただ、『秘書を辞める』と反省している様子だったので、そこで解散となった。問題はその後ですわ。なんとAは『蹴られたせいで左目が見えなくなったから病院に行く』とBに電話でクレームを入れてきたのです。『お前がそういう態度でくるなら、わかった。俺も動くわ!』と激高したBは警察に相談。Aは殺人未遂容疑で逮捕されました」
A氏の妻の父、つまり義父は当選10回超の大阪維新の会の重鎮。この前代未聞のスキャンダルで維新の看板に傷がつくのを恐れてか、A氏の父は泣き落としでB氏に示談を持ちかけてきたという。
「Aのお父さんは『息子は反省しとる。矛を収めるようBを説得してくれんか』とBの友人たちにも接触してきたんだとか。当初、A氏側が用意した示談金は100万円。額はひとまずおいといて、Bを怒らせたのは示談書の内容です。『Aは車をBにぶつけてしまった』と書かれていたのです。本人が『殺すつもりで轢いた』と言っていたのに『故意じゃなかった』と。もちろん、Bは拒否しました。検察会議というんですかね? 起訴するかどうかを決める会議の前日になって示談金の額が500万円に上がり、『故意に轢いた』と示談書の内容も修正してきたそうです。それならば、と皆でBを説得して、ギリギリのタイミングで示談が成立したのです」(B氏の知人)
拘留中、面会に訪れた知人にA氏は泣きながら謝罪。目の治療費の話になっても、「そんなことを言い出すつもりはない」と恐縮していたという。5月14日に不起訴となった後、A氏はあらためて知人らに「この度はご迷惑をおかけしまして、本当に申し訳ございませんでした」という趣旨のメッセージを送った。

その後、A氏は梅村事務所を退職したが、大阪維新の会の党本部職員として採用され、広報・報道を担当。示談の1ヵ月後、件(くだん)の記事をフライデーデジタルで公開した。
当時、大阪維新の会は本誌取材に「起訴猶予であり、示談も終え本人も反省しており、職務経験も踏まえて採用しました」と答えていた。
「A氏の義父は松井一郎前市長と自民党時代からの仲。松井さんにモノ言える大物府議ですからね。維新は政党として急拡大していて、実務を担える人材が不足していた。おとなしく職員として働いてくれるなら……と思ったのですが、A氏は全くといっていいほど反省の色がないですし、むしろ自分が被害者のような発言をして、周囲を引かせていました」(維新関係者)