2023.05.16
売られないまま廃棄されてしまう「もったいない」果物や野菜に新たな価値を与える市場ならではの”アップサイクル”の取り組みを取材しました!
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おいしい新商品が発売されたと聞き、創業56年の地方卸売り市場で、関東の食の流通を担う熊谷青果市場へ!
先月26日に、市場に入荷される新鮮な果物や野菜を使ったカップジェラート「フルベルジェラート」の本格販売が始まりました。
熊谷青果市場では2017年から6次化のプロジェクトを手がけていて、当初は市場のフルーツや野菜をふんだんに使った棒アイス「ふるべるアイスキャンディー」を販売していました。
しかし、固さや溶けやすさなどの課題があったほか、生産者のためにもっとできることはないかとアップサイクルに目を付け新たに誕生したのがフルベルジェラートでした。
形が悪い、大きさが規格に合わないなどの理由で出回らないおいしい野菜や果物を使うことで「もったいない」規格外品が「おいしい」ジェラートにアップサイクルされます。
フルベルジェラートは毎朝市場に入荷される新鮮な国産の果物と野菜を
目利きのプロが厳選し、香料などを一切使わず、そのままの味を閉じ込めています。
特徴的なのは、果汁をたっぷり使っていること。
また、パッケージは昔ながらの八百屋さんのような雰囲気を表現するためミカン箱をイメージしたデザインで統一し、よりおいしく食べてもらうため、パッケージにちょっとした工夫も施しました。
果汁や果肉の割合が高いため冷凍庫に入れたジェラートはどうしても固くなってしまいます。そこで、ふたの表面に温度と時間を載せ、種類ごとに一番おいしく食べられる温度と時間を載せました。
現在は、イチゴやサツマイモを使った商品など14種類を販売していて、今後は、
季節に合わせて採れたての旬のものを使った商品展開を考えています。
また、県内の農産物を積極的に使おうと県産イチゴの「あまりん」と「べにたま」のジェラートも開発中です。
去年7月に試験販売が始まり今回の本格販売までの間にも生産者から数件の問い合わせがありました。
フルベルジェラートは熊谷青果市場内の販売店か公式サイトで購入できます。
熊谷青果市場では、スープやジュースへの加工も企画しているそうで、「もったいない」が「おいしい」になるアップサイクルに今後も注目です。