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無料OSのChromeOS Flex、GoogleがEDIX東京で教育現場にアピール

旧型PCの再活用や高速化、セキュリティ強化も実現

第14回EDIX(教育総合展)東京、GoogleのブースでChromeOS Flexを展示

第14回 EDIX(教育 総合展)東京レポート 目次

  • ①無料OSのChromeOS Flex、GoogleがEDIX東京で教育現場にアピール
  • ②Google、EDIX東京でChromebookと教育DXを実現するソリューションを展示
  • ③iPadの活用をさらに広げるために必要なものは?EDIX東京、Apple関連のブースを紹介
  •  Googleは「第14回EDIX(教育総合展)東京」で、既存のPCに導入できる無料のOS、ChromeOS Flexと導入済みのPCを展示した。ChromeOS Flexは、WindowsやMacなど既存のPCでChromebookに近い動作を実現するOSで、教育機関ではChrome Education Upgradeを導入することでChromeOS FlexのPCをGoogle管理コンソールから一元管理できる。

     ChromeOS Flexは、「CloudReady」という名称でスタートしたWebブラウザが利用できる無料のOSで、OSとしてインストールすると、Webサイトの表示やWebアプリの利用などができる。Googleアカウントの同期機能があり、ブラウザやメールの設定なども同期してすぐに利用できる。

    2014年のSurface Pro 3にChromeOS Flexをインストールし、動作のスムースさを確認できる

     ただし、ChromeOSに近い動作ができるようになっているが、ChromeOSでは利用可能なAndroidアプリの利用はできないなどの違いがある。

     また、ChromeOS Flexは誰でも無料で導入できるが、教育機関ではChrome Education Upgrade、企業ではChrome Enterprise Upgradeのライセンスを購入することで、Googleの管理コンソールからChromebookなどとまとめて一元管理が可能になる。

     CloudReadyは、2020年からはGoogle傘下になり、2022年からChromeOS Flexとして正式リリースされてまだ日が浅いが、今回、学校の既存PCにインストールすることで、高速化、セキュリティ強化、サスティナビリティの向上につながるとして出展した。

     Googleによれば、Windows搭載のPCにインストールすることは、既存のPC、特に古くなって使っていなかったPCを活用できるほか、現役のPCでも早く起動し、授業をスムースに開始できるとしている。

    2018年発売の富士通「ARROWS Tab Q508」
    2019年発売の「dynabook K50」

     ブースの展示でも、2018年発売の文教モデルでインテルAtomプロセッサー搭載の富士通「ARROWS Tab Q508」、2019年発売のCeleron N4020搭載の「dynabook K50」に加えて、2014年のSurface Pro 3などにChromeOS Flexをインストール、実際の動作を試すことができるようになっている。もちろん、GIGAスクール端末として導入しているWindows PCもOSをChromeOS Flexに入れ替えることも可能だ。

     また、ChromeOS FlexはGoogleのサポートも受けられる。ただし、Google管理コンソールに登録し、PCが認定モデルリストに掲載されているという条件がある。Google管理コンソールの利用には教育機関の場合はChrome Education Upgradeの購入が必要となるが、永久ライセンスとなり一度だけ4200円(希望小売価格)がかかる。

     ブースではこのほか、ChromeOS Flex搭載の電子黒板「MIRAI TOUCH」を展示、ChromeOS Flexを搭載することで、1台でデジタル教科書からWeb会議まで対応する多機能さをアピールしていた。

    ChromeOS Flex搭載の電子黒板「MIRAI TOUCH」
    MIRAI TOUCHのPC機能は背面側にあり、PCらしいインターフェースが並ぶ
    正田拓也

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