2級FP技能検定

ファイナンシャルプランナー2級の難易度と合格率を解説!3級と違う3つの要素

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ファイナンシャルプランナー2級は、ファイナンシャル・プランニングの実務には欠かせないレベルの知識を問われる試験です。

受験を考えている方の中には、
「結局どのくらいの難易度なの?」
「3級を取得したけど、2級もすぐに挑戦できる?」
そんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、ファイナンシャルプランナー2級(2級FP技能検定)の合格率、難易度について詳しく解説していきます。

難易度について、ファイナンシャルプランナー以外の国家資格とも比較しながらご紹介するので、合格できるか不安に感じている方はぜひ参考にしてみてください。

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FP2級試験の難易度はそこまで高くない?

ファイナンシャルプランナー2級について、「そこまで難易度は高くない」という人もいるようです。

合格率は例年実質的に20~60%、勉強時間も150~300時間程度と、他の難関資格などと比較して際立って難しいとは考えにくいです。

しかし、FP2級には一定の受験資格が必要であるなどある種の罠も存在します。

当コラムでは、合格率や勉強時間などのデータを、他資格やFP1級、3級などと比較していきます。

皆さんの受験計画策定に役立てていただければ幸いです。

ファイナンシャルプランナー2級試験の合格率とその推移

まず、ファイナンシャルプランナー2級の合格率についてみていきます。

ファイナンシャルプランナー2級は、3級と同様、「日本FP協会」と「きんざい(金融財政情報研究会)」の2つの機関が実施しています。

出題される問題は、学科試験の場合はどちらの機関で受験をしても同じ。
実技試験は両機関で異なります。

それぞれの公式HPによると、2022年5月実施分にて、FP協会の学科合格率が49.20%、実技合格率が62.11%、きんざいの学科合格率が22.11%、実技合格率が32.80%でした。

以下で合格率の推移を見てみましょう。

FP協会学科合格率実技合格率
2023年1月56.12%59.53%
2022年9月42.16%56.55%
2022年5月49.20%62.11%
2022年1月41.51%56.33%
2021年9月50.56%60.26%
2021年5月55.61%66.67%
2021年1月44.02%71.01%
2020年9月49.19%57.37%
きんざい学科合格率実技合格率
2023年1月29.07%35.14%
2022年9月15.75%38.05%
2022年5月22.11%32.80%
2022年1月19.50%45.34%
2021年9月25.46%40.03%
2021年5月33.82%44.76%
2021年1月23.42%45.58%
2020年9月33.10%48.09%
※参考:一般社団法人 金融財政事情研修会 ニュースより
※きんざいの実技合格率は実技4種類の平均
※2020年5月は中止

ファイナンシャルプランナー2級の合格率は、近年では学科が約20〜60%、実技が約40〜70%の間を推移しています。

ファイナンシャルプランナー2級になるには、学科と実技両方に合格しなければならないため、実際には上記よりもやや低い数字になると考えられます。

実質的な2級の合格率は20%~60%といったところでしょうか。

他の国家資格と比較しても特別難易度の高い試験ではありません。

表を見ると、日本FP協会ときんざいでの合格率に、かなりの差があることが目につくのではないでしょうか。

学科試験については、問題が全く同じにも関わらず、日本FP協会の方が毎回20ポイントほど合格率が高くなっています。

この合格率の違いは、受験者の層の違いであると言われています。

きんざいの場合、団体での申し込みが多く、本人の希望ではなく受験するなど、モチベーションの低い受験者も多いため、全体的に合格率が低くなっているというのが通説です。

個人申し込みの多い日本FP協会での合格率は、例年、学科40%以上実技60%以上
やはり他の国家試験と比べ、安定して高い合格率で推移していることがわかります。

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合格率から見るファイナンシャルプランナー2級の難易度

中小企業診断士
(1次試験合格率×2次試験合格率)
3~8%
社労士6~7%
行政書士11~15%
宅建士15~17%
管理業務主任者20~23%
ファイナンシャルプランナー2級20~60%

ファイナンシャルプランナー2級の合格率は、前述した通り約20〜60%となっています。

これは他の国家資格の合格率よりも高く、特に中小企業診断士、社労士といった合格率が1桁の難関資格と比較すると、極めて高い数字だと言えるでしょう。

一方、宅建士や管理業務主任者の合格率を見てみると、数字的には近い感覚がありますが、一般的には宅建士や管理業務主任者の方がやや難しいとされています。

ただし、このような合格率の違いでは、難かしさの感じ方に個人差が出てきます。

試験の分野が異なるため、実務経験など元からの知識があるかどうか、科目の得意不得意も影響するでしょう。

そのため、仮に他の国家資格を保有していても、ファイナンシャルプランナー2級試験の合格率の高さに油断せず、必要な勉強を着実に行うことが重要です。

勉強時間から見るファイナンシャルプランナー2級の難易度

ファイナンシャルプランナー2級150~300時間
管理業務主任者300時間
宅建士300~400時間
行政書士600~1000時間
社労士1000時間
中小企業診断士1000時間

ファイナンシャルプランナー2級の合格に必要な時間は、約150時間〜300時間とされています。

一日1時間〜2時間程度勉強するペースで、3ヶ月〜5ヶ月の期間で合格できる計算です。

例えば、専業で勉強する場合の多い司法書士試験と比較すると、合格に必要な勉強時間は10分の1以下。

働きながらのスキマ時間で学習することも十分に可能となっています。

また、試験の実施は1月、5月、9月と、1年のうちに3回もの受験機会があることも、ここに挙げた他の試験とは異なる点です。

仮に落ちてしまった場合でも、4ヶ月後にすぐリベンジすることができるため、勉強のモチベーションを維持しやすい傾向にあります。

勉強時間、受験機会の多さを考えると、決して簡単なわけではありませんが、ファイナンシャルプランナー2級は他の国家資格よりも取得しやすい資格だといえるでしょう。

ファイナンシャルプランナー2級の合格点

ファイナンシャルプランナー2級は6割の正解で合格できる、絶対評価の試験です。

合格ラインは、以下の通りです。

試験合格点
学科36点/60点
実技(FP協会)60点/100点
実技(きんざい)30点/50点

※参考:3級FP技能検定・2級FP技能検定 試験要綱ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級

試験の配点は、学科試験では日本FP協会、きんざいともに1問1点とわかりやすいですが、実技試験については両機関共に配点は非公開です。

2機関の実技試験は共通して1問の中にいくつかの小問があるため、配点基準は受験者にはわからず、合格発表まで合否はわかりません。

しかし、学科、実技ともに過去問からの焼き直しの部分も多く、絶対評価の試験であるため、対策は取りやすい試験だと言えます。

FP2級の難易度をFP1級、FP3級と比較

①FP1~3級の「合格率」比較

FP1級7~18%
FP2級20~60%
FP3級40~80%

例年の合格率を比べてみると、綺麗に1級が一番難しく、3級が一番簡単であるという結果となりました。

さらに加えるなら、FP2級・FP1級は実務経験やFP3級合格などの「受験資格」が設けられています。

基本的に誰でも受験可能である3級と比べて受験者の母集団において「知識や経験を有する人」が多くなるため、体感的には数字以上に2級、1級の合格率は低いとも考えられます。

②FP1~3級の「勉強時間」比較

FP1級450~600時間
FP2級150~300時間
FP3級30~100時間

勉強時間で比べてみても、綺麗に1級が一番難しく、3級が一番簡単であるという結果となりました。

さらに、前述の通りFP2級・FP1級は実務経験やFP3級合格などの「受験資格」が設けられています。

そうした「受験資格取得に要する時間」も加味すると、2級以上は、より一層の勉強時間が実質的には必要であるとも考えられます。

ファイナンシャルプランナー2級は3級とどう違う?

ファイナンシャルプランナー2級は合格率が学科約20〜60%、実技約40〜70%の試験。
そのため、学科合格率が約40〜80%、実技で約40〜90%近くある3級とは、難易度で大きな差があります。

ファイナンシャルプランナー2級が3級よりも難易度が高い理由は、以下の3点にあると考えられます。

  1. 〇×や3肢択一から4肢択一へ
  2. より専門的な問題が出題される
  3. 受験者層の変化
3級2級
問題形式(学科)〇×式、および3肢択一(マークシート)4肢択一(マークシート)
試験科目・中小法人資金計画
・法人税、法人住民税、法人事業税
・消費税
・事業継承対策などが追加
受験資格FP業務に従事、あるいは従事しようとしている者・FP3級合格者
・2年以上の実務経験
・AFP認定研修終了者
・金融渉外技能審査3級合格者

まず、問題の形式が若干異なり、ファイナンシャルプランナー3級では〇×式および3肢択一でしたが、2級ではこれが4肢択一になります

試験科目は6分野で、3級と変わりません。

しかし、2級の試験では出題範囲がやや増え、3級の範囲では問われなかった法人関連など、より専門的な知識が問われます

また、ファイナンシャルプランナー3級と比較すると、受験者の層にも変化があります。

ファイナンシャルプランナー3級は、FP業務経験者から学生、主婦に至るまで、幅広い層が受験していました。
一方で2級は、3級を受験、もしくはFP業務に携わっているという基本的な知識を有した人が受験します。

それなりに合格率が高いように見えますが、一定以上の知識を有する人だけが受験しているため、実際には決して簡単な試験ではないのです。

これらの3つの違いから、ファイナンシャルプランナー2級は3級と比べるとかなり難しい印象を受けるでしょう。

難しいと感じたらFP3級から始めるのも一つの手!

FP2級を受験するには、以下の「受験資格」が必要になってきます。

  • 2年以上の実務経験
  • FP3級合格
  • AFP認定研修修了

※関連コラム:ファイナンシャルプランナー2級資格試験の概要~受検資格・内容・日程・費用~

いずれの資格も満たしていない場合はまず受験資格の取得が必要となります。

あるいは、例えば2年以上の実務経験はあるがペーパーテストに慣れていないという人は、慣れるという意味も込めて3級から受験するというのも一つの手です。

何れにしても、FP2級の合格率や勉強時間などの情報を見て「難しい」と感じた場合、まずはFP3級の勉強から始めるという手が考えられます。

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