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新任教員紹介

小山 裕(コヤマ ユタカ)

所属 専攻国際社会科学専攻
学科教養学科
部会社会・社会思想史
職名 准教授
発令年月日 2023年4月 1日

 

略歴 ■最終学歴
東京大学大学院・人文社会系研究科
■学位
2012年3月 博士(社会学)
■前任職
東洋大学社会学部 准教授

 

担当科目 ■前期課程
社会科学ゼミナール
■後期課程
現代社会学演習
■大学院
現代社会論

 

研究活動 ■研究分野
社会学
■研究業績
1.小山裕、2022、「ハーバーマスとルーマン」永井彰・日暮雅夫・舟場保之編『批判的社会理論の今日的可能性』晃洋書房。
2.小山裕、2021、「平等主義と暴力の基層」河本英夫・稲垣諭編『見えない世界を可視化する「哲学地図」』学芸みらい社。
3.小山裕、2020、「ハーバーマスと社会システム理論」田村哲樹・加藤哲理編『ハーバーマスを読む』ナカニシヤ出版。
4.Koyama, Yutaka, 2018, Repeated Reinterpretation of Civil Society, International Journal of Japanese Sociology 27(1) 107-119
5.相澤真一・土屋敦・小山裕・開田奈穂美・元森 絵里子、2016、『子どもと貧困の戦後史』青弓社。
6.小山裕、2015、『市民的自由主義の復権』勁草書房。
7.小山裕、2015、「戦争未亡人たちの戦後」橋本健二編『戦後日本社会の誕生』弘文堂。
8.小山裕、2014、「観察する科学としての社会学の誕生」『現代思想』42(16)。
9.小山裕、2011、「ドイツ社会学における自由主義的思考」『思想』1047。
10.小山裕、2010、「機能分化社会と全面国家」『社会学評論』61(1)。
■その他
第15回日本社会学会奨励賞(2016)

 

採用理由  博士論文をもとに2015年に刊行された小山裕氏の単著『市民的自由主義の復権──シュミットからルーマンへ』(勁草書房)は、現在、社会学その他の分野で世界的にも、多くの研究者の参照点となっているニクラス・ルーマンの社会理論を、19世紀以来のドイツの自由主義の系譜に置いて読み直した力作で、社会学のみならず、政治思想、法学、歴史学、歴史哲学などの隣接分野にも視野と考察を広げたものとして高く評価できる。
 同書が2016年、日本社会学会の著書の部の奨励賞を受賞していることは、同書の学術的価値の高さを客観的に裏付けている。同時に、小山氏は、統計データにもとづく、戦後復興期の日本社会に関する実証研究も手がけ、これを英語論文にて海外のジャーナルにも発表するなどしてきた。理論と実証の双方に長け、また本学でのヨーロッパ研究の推進にも貢献が期待できるという点で、小山氏は貴重な人材である。
外部資金の獲得件数も多く、これも小山氏の研究者としての能力の高さを裏付けている。小山氏は2013年度から各大学で社会学関連の授業を幅広く教えてきた経験をもち、本学にて2020年度に前期課程の授業を担当した際には、非常勤講師ながら「オンライン授業等におけるグッドプラクティス総長表彰」を受けている。所属する2つの学会のそれぞれで、すでに2期にわたって理事をつとめるなど、学会でもその人望は厚く、以前の職場である東京大学文学部(助教)、東洋大学社会学部(准教授)でも、小山氏の仕事ぶりは高く評価されている。
 以上のことから、小山裕氏を東京大学総合文化研究科の教員として迎えるに相応しい人材であると判断する。

 

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