被告の元夫も証言台に 佐藤被告は「いい母親」

2月2日の被告人質問の後には、佐藤被告の元夫の証人尋問も行われました。男性は犯行が行われる直前の去年3月、佐藤被告と性格の不一致を理由に離婚しています。

離婚後は1人で別のアパートに住んでいましたが、佐藤被告の姉からの電話で事件について知り、2人の子どもを引き取って生活。その後、佐藤被告のため、保釈金を佐藤被告の家族とともに用意して、保釈された被告と一緒に暮らしていました。

弁護側「保釈後、佐藤被告と一緒に暮らしているのはなぜですか」
佐藤被告の元夫「子どもに対しての親の在り方が共感できたからです」

男性は佐藤被告のことを「子どもたちのことがすごく大好きで、自分のことよりも子どもを考えられる良い母親」とし、まじめな性格だと話します。

ただ、佐藤被告と被害者の夫が不倫関係にあったことは、当時知らなかったと話しました。佐藤被告と被害者の夫との間の子どもは、戸籍上男性の子どもになっています。

佐藤被告の元夫「一緒に生活している中で自分の子どもという認識は持っています。大切に育てていきたいです」

男性は佐藤被告と一緒に暮らせなくなった際には、子どもたちを責任もって育てていきたいと話しますが、仕事をしながら1人で子育てをする生活に不安を感じるとも話します。

佐藤被告の元夫「去年4月に2か月間(佐藤被告が)いなかったとき、子どもたちにはうまく説明できませんでした。(長期間いなくなった場合)子どもにはなんて説明していいかわからないです」

佐藤被告の犯行を重大ととらえたうえで、それでも「今一番育ち盛りの子どもにとって母親の存在は重大です。そばにおいてあげたいというのが父親の思いです」と気持ちを吐露しました。

佐藤被告を思いやる発言を重ねた男性は、休廷中や閉廷後、法廷の場で佐藤被告と何度も目を合わそうとする場面が見られましたが、一方で佐藤被告が男性に目を向けることは一度もありませんでした。