ハマのドン
劇場公開日:2023年5月5日
解説
カジノ誘致問題に揺れた2021年の横浜市長選で反対派の急先鋒に立った政治家・藤木幸夫を追ったドキュメンタリー。テレビ朝日が製作した2022年2月放送のドキュメンタリー番組を劇場版として公開。
2019年8月、「ハマのドン」と呼ばれる91歳の政治家・藤木幸夫が、横浜港へのカジノ誘致阻止に向けて立ちあがった。地元政財界に顔が効き、歴代総理経験者や自民党幹部との人脈も持つ保守の重鎮が、政権中枢に対して全面対決の姿勢を示したのだ。決戦の場となった横浜市長選で藤木は、住民投票条例の署名を法定数の3倍も集めた市民の力にすべてを懸けた。
裏の権力者とされてきた藤木が市民と手を取りあい、カジノ誘致を覆すまでの軌跡を追う。テレビ朝日「報道ステーション」のプロデューサーを務めた松原文枝が監督を務めた。リリー・フランキーがナレーションを担当。
2023年製作/100分/G/日本
配給:太秦
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る

- ×

※無料トライアル登録で、映画チケットを1枚発行できる1,500ポイントをプレゼント。
2023年5月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
横浜のカジノ建設を巡り、地元選出の国会議員で時の首相でもあった菅首相や林横浜市長の向こうを張って、カジノ反対運動を展開した「ハマのドン」こと藤木幸夫に密着したドキュメンタリー映画でした。テレビ朝日の製作で、監督の松原文枝もテレビ朝日の政治・経済部の記者(現在はビジネスプロデュース局イベント戦略担当部長)。テレビ局製作のドキュメンタリー映画というと、2月にTBS製作の「日の丸 寺山修司40年目の挑発」を観ましたが、本作の方が遥かに面白かったです。
なにゆえに面白かったのかと言えば、一言で言うとドキュメンタリーでありながら内容的にはほぼ任侠物だったから。主人公である藤木幸夫は昭和5年生まれで、今年で御年93歳になる横浜、そして全国の港湾労働者を束ねる現役の”大親分”。父親の代から”三代目”こと山口組の田岡一雄組長などとも交流があった人物でしたが、現在はヤクザ社会とは一線を画してい…るという。
そんな迫力満点の藤木が、時の首相や市長が推進するカジノ構想に真っ向から反旗を翻し、最終的に打ち勝ってしまうと展開は、ドキュメンタリーとは思えず、まさに任侠映画そのものでした。勿論昭和の任侠物のように、健さんよろしく長ドスを振りかざして殴り込みを掛ける訳ではなく、横浜市長選でカジノ反対派の候補を応援し、勝利を収めるというのだから、令和の任侠物は実に民主的なものでした。
藤木があまりに格好良すぎて、逆にリアリティがないような気もしたものの、自公政権が絶賛推進する統合型リゾート(IR)=カジノの内幕を丹念に取材しており、反対派の藤木の正当性が理解できるように創られていました。
このカジノ構想、例によってアメリカの圧力によって推進されたもので、アメリカのカジノ業界がトランプ政権に働きかけ、そこから安倍政権に”命令”が下って法案が通された様子は、植民地”日本”の無様な姿の象徴する出来事でした。
中盤になり、アメリカのカジノの設計を手掛けているというアメリカ在住の日本人が登場し、藤木にカジノの種明かしをするところも見所。カジノ誘致で地元が潤うかのように喧伝されているものの、カジノ側は客の金をカジノで全て吸い上げるので、地元に還元などしたらカジノは負けであると説明。また、カジノ業者も、売上の半分は日本人から稼ぐと発言しており、結局は富裕な高齢日本人の金をアメリカに召し上げてやろうという企みであるという説明に、反米派の私は首肯するばかり。
惜しむらくは、カジノの皮算用が如何に風呂敷を広げたものであるかなどについて、数字を使って説明して貰っていたらもっと良かったかなと思いましたが、任侠映画に数字などを持ち出しては野暮というものなのかも知れません。
以上、ドキュメンタリー映画を観に行って任侠物の風を感じるとは思いも寄りませんでしたが、わざわざ横浜シネマリンまで足を延ばし、地元の人達にとともに鑑賞した甲斐がありました。最後は拍手する観客もいたほどの盛り上がりで大満足しました。続きを読む
カジノ設計士、いいですね!
藤木さん、古き良き時代の政治家に居そうな豪快タイプ
今から政治家、どうですかね?
マハティールさんの例もあるし、きっとまだまだ遅くはない
ユーモアのある魅力的な映画です。普段の政局ニュースからモヤモヤしていた気持ちを解消してくれます。本性が出てしまって困る人も…?(笑)胸のすくようなはっきりした藤木幸夫さんの言葉。カジノ設計デザイナー松尾さんの人間としての考え方・行い。多くの人に見てもらいたい。
2023年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
初日舞台挨拶にて鑑賞。さして目新しい情報もなく、映画と同様藤木氏を持ち上げる内容だった。事前に試写の感想で流れていたとおり、殆どは藤木氏のプロパガンダなのでそこは正直、あまり観るに値しないが、NY在住のカジノ設計者である村尾氏が「カジノはできるだけ現地に留まらせてお金を落とさせる仕組みだ。地元企業に還元なんてされない」と説明しているくだりは全国民に聞かせたい。いやむしろ大阪市民にだろうか。
「政府、権力に立ち向かった」と格好良いあおりがついているが、そういう藤木氏もかなりの権力者である。管とカジノ問題でいえば対立しているとはいえ長い付き合いであるし、親の代から(足抜けしているとはいえ)ヤクザ者とのつながりもある。
劇中で藤木氏は何度もギャンブル依存を問題視しているが、それが本当なら「日本は山ほどパチンコがあるが、何故今更カジノを問題視するのか」という海外のカジノ…経営者の言葉はある意味で正しい。パチンコは放置でカジノはだめというのは筋が通らない。まして藤木氏は本人がのハーバーリゾート協会につしてスポーツ賭博を推進している。パンフレットにある藤木氏の「ハマを青い目に渡すわけにはいかん」という発言通り、ただ外資を退けたかっただけではないだろうか。(そもそも「青い目」という表現が問題なのは言うまでもないが…)
劇中で藤木氏を「これこそが正しい保守」が礼賛されているが、いかにも日本の保守らしく(?)全体的に中高年男性ばかりの画が目立つ。女性は前市長とカジノ誘致反対のデモに参加する女性程度だ。横浜、いや日本は中高年男性ばかりで構成される町だっただろうか?酸いも甘いも使い分けるが筋は通すとヤクザ映画が好きな昭和のおっさんが喜ぶプロパガンダ映画だ。続きを読む