「大坂なおみに必要なものは?」「漂白剤」人気芸人のネタに批判殺到 事務所は「配慮に欠く」と謝罪
所属事務所のワタナベエンターテインメントはダイバーシティについて配慮を欠く発言を行ったとし謝罪。なお、声明文では相手の名前は伏せられている。
観覧していたイベント参加者によると、ネタ中に「大坂なおみに必要なものは?」「漂白剤」というやりとりがあったという。
Twitter上では、イベント直後からこの発言に関する指摘が相次いで上がっていた。
BuzzFeed Newsの取材に応じた参加者によると、イベントのお笑いライブで、Aマッソは「質問に対して薬局にあるもので答える」という漫才を披露していた。
村上さんがお題を出し、加納さんが回答する形式だった。漫才の後半、「大坂なおみに必要なものは?」と投げかけ、「漂白剤。あの人日焼けしすぎやろ!」と答えたという。
参加者は「流石にこんなに露骨な差別表現しないよね?」と戸惑いを感じたと明かす。
「ボケが連発されていた流れの中で、最初は笑ってしまったのですが、『あれ?いまおかしいこと言ってない?』という空気が漂いました。元から過激なネタやいわゆる『尖った』ネタをする人だという印象でしたが、ここまで露骨な差別表現するなんて……と驚きました」
「ガッカリはしましたけど、この件で嫌いになるとかはない。どういう意図を持って発言したのか等説明責任はあるとは思うので、その辺しっかりしてほしいなと思いました」
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Aマッソの所属するワタナベエンターテインメントは9月24日夜に謝罪文を発表したが、いずれも、大坂選手の名前や発言内容は伏せられていた。
「特定の方のお名前を挙げて、ダイバーシティについて配慮を欠く発言を行った件につきまして、お名前を挙げてしまったご本人、思い出野郎Aチームの皆様、当日ライブを鑑賞していらっしゃったお客様、本件について不快な思いを感じた皆様、関係各位に多大なるご迷惑をお掛けしましたことを、深くお詫び申し上げます」
2人を厳重注意をしただけではなく、「アンチレイシズムを専門とする弁護士からのアドバイス」などを受け、講義を実施したという。
また、2人もそれぞれ直筆でコメントを発表した。
加納さんは「笑いと履き違えた、最低な発言であったと今更ながら後悔しています。人前に立つ仕事をする人間として以前に、一人の人間として絶対にあるまじき言動であったと思います」と謝罪。
村上さんも「勘違いをしていました。考えればわかるはずなのに多くの人を傷つける発言をしてしまいました。ネタでは何でも発言していい、人を傷つけていいなどと思ったことはありませんが、今回の発言でそれをしてしまいました」と、謝罪している。
また、「思い出野郎Aチーム」も同様に謝罪文を発表した。

「すぐに反応できず、訂正や謝罪もできず大変申し訳ございませんでした。あの場ですぐ言及すべきでした。言い訳のしようもありません」と謝罪。
「謝罪だけでなく、本当の意味でのヘイトとの対峙の仕方、この社会の中でステージに立つことの意味を考え続けていきたいです」としたが、ワタナベエンターテイメント同様、大坂選手の名前や、具体的な内容への言及はなかった。
大坂選手をめぐっては、今年1月にも、自身が出演していた日清食品のCMで実際よりも肌が白く表現されていたとして日本国内で議論が巻き起こり、世界各国のメディアから「ホワイトウォッシング」と批判が集まっていた。
BuzzFeed Newsは、Aマッソの所属するワタナベエンターテインメントと「思い出野郎Aチーム」の所属するカクバリズムに対し、謝罪が大坂選手に対するものなのかなどを問い合わせている。
また、大坂選手の所属事務所にも、謝罪があったのかについて取材を申し込んでいる。
回答があり次第、追記する。
Yuto Chiba yuto.chiba@buzzfeed.com に連絡する.
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