アメリカのストロング国立演劇博物館は日本時間の5月5日(金)、2023年に「世界ビデオゲームの殿堂」(World Video Game Hall of Fame)へ殿堂入りする4本のタイトルを発表した。
本年度は『コンピュータースペース』、『Barbie Fashion Designer』、『Wii Sports』、『The Last of Us』の4作品が殿堂入りを果たしている。
「世界ビデオゲームの殿堂」は長きにわたって多くのプレイヤーに愛され、ビデオゲーム業界や大衆文化、一般社会全般にも影響を与えたコンピューターゲームを表彰するもの。これまでに『スーパーマリオブラザーズ』や『マインクラフト』、『テトリス』などといった作品が名を連ね、2022年には『ゼルダの伝説 時のオカリナ』をはじめとする4作品が新たに選ばれた。
まず『コンピュータースペース』は、1971年に登場した世界初のアーケードゲーム式商用ビデオゲームだ。本作の売上は1500台程度と大成功には至らずも、まだビデオゲームという存在が大学や研究機関の中でしか知られていなかった時代に、有料のビデオゲームが一般大衆にも受け入れられることを示した功績が称えられている。
続く『Barbie Fashion Designer』は1996年に発売された作品で、大半のビデオゲームが男性のプレイヤー向けに作られていたなか、女児向けのゲーム作品として大きな成功を収めたことで知られる。本作は2か月で50万本以上の売り上げを達成し、『Quake』や『DOOM』といった名作をも上回るほどの記録を築いていたという。
日本での知名度も非常に高い『Wii Sports』は、2006年に発売されたスポーツゲーム。モーションセンサーを活用した“リモコンを振る”という、直感的でシンプルな操作が広く受け容れられ、新たなプレイヤー層の開拓に成功した。世界で1億台以上の販売を達成している「Wii」本体の売上にも大きく貢献した作品である。
そして2013年に発売された『The Last of Us』は、そのドラマチックなストーリー体験や数々の媒体でゲーム・オブ・ザ・イヤーに選出された実績が高い評価を受けた模様だ。今もなお根強い人気を誇る本作は2023年にドラマ化が行われており、こちらが何百万人もの視聴者を集める大ヒットを記録したことも記憶に新しい。
このほか2023年度には『アングリーバード』や『ゴールデンアイ 007』、『ウィザードリィ』などの作品が候補として挙げられていた模様だ。本件に関する詳細についてはストロング国立演劇博物館の公式Twitterアカウントや、公式サイトも参照されたい。