どうも、たけみかづちです。先日ある界隈で酷いやらかしをしてしまい、自分にもモラルが無かった事を猛省中です。
自分語りはさておき、これを読んでいる方は小説やライトノベルは好きでしょうか?ぼくは好きです。
学生時代は図書室に入り浸りラノベばかり読んでました。あまり友達がいなかったので。アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』は面白いのでオススメです。さすが名作文学。

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作風が明らかに人を選ぶのであまり声を大にして言いませんが、ラノベでは橘公司先生の『デート・ア・ライブ』をオススメします。完結済みですし、アニメも第5期が製作決定しているので気になる方はアニメから入るのもいいかもしれません。

さて、ここまでが前置きです。長くなってしまい申し訳ありません。
皆さんはsyamu_gameという人物をご存知でしょうか?

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今更解説しなくても大体のネット民が知っていると思いますが、あのオフ会0人で有名なyoutuberですね。
彼は実はyoutube以外の場所においても活動していまして、それが『小説家になろう』という小説投稿サイト。そこで彼が連載していた小説が『ゾット帝国』というシリーズの長編ファンタジー作品です。
syamu氏の頭がおかしいというのは散々言われてきた事なので今更それについて言及などはしませんけど、このゾット帝国というシリーズはガ〇ジが書いただけあってなろう最凶とも呼べるであろう怪文書に仕上がっています。
この作品はいくつかの章?に分かれており、そのうちの『カイト編』と呼ばれている章はニコニコにMMDで再現した動画が存在するので初心者はこれから見てほしいのですが、はっきり言ってまともな小説ではありません。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm31065521

昨今のなろうにおいては「異世界転生チートハーレム系」だの「パーティから追放されたけど実は主人公は凄い力を持ってて今更もう遅い系」だのとまぁ厨二病真っ盛りの中学生にしかウケなさそうなしょうもないジャンルばかりが猛威を奮っていますが、ゾット帝国はそのジャンルのどれにも該当しません。
この作品群は基本的に主人公がただひたすら他力本願ですぐに発情するクソザコ無能お猿さんです。悪い意味で作者様の自己投影が完璧すぎるんですよね。主人公だけがそうなのかと思いきや、「作者より賢いキャラは作れない」と言われているようにサブキャラ達もアホや無能、何がしたいのか分からない連中ばかりです。
syamu氏はバイオハザードや洋画が好きであるため、そういった作品からキャラクターの設定や展開をあり得ないほど雑にパクってきたりするので剣と魔法が登場する一見ファンタジーな世界観に唐突にオートマチック銃や手榴弾、ジープなどが出てきたりして結果わけのわからない世界観になっています。
タイトルの「ゾット帝国」という単語も作中では一切登場しません。これは以前この作品をレビューしていた方が言った言葉を一部引用していますが、変な専門用語を多用していてそれを全く読者に説明しない影響で話の内容が分かりづらくなっているんです。
確実にプロットなんてものは無く、行き当たりばったりで書かれてます。
ストーリーや世界観だけがクソなのかというとそうではなく、文章構成も大概イカレています。
syamu氏の有名なあだ名に「代名詞に親を殺された男」というのがありますが、それはこのゾット帝国シリーズが由来です。実際に本文を読んでみれば分かりますが、この作品群には代名詞というものがほぼ存在していません。
人物や物を指す際「それ」「彼女」などの代名詞ではなく、全て名前で表記しているので恐ろしく読みづらい地の文が出来上がっているのです。ほかにも致命的な誤字脱字がいくつもあったりと、確実に読み返していないのが見て取れます。
ぼくは「ジン編」と呼ばれる章を実際に読んだのですが、あまりにも気色悪い主人公の言動に耐えられず4話辺りでギブアップしました。
以下は序盤で一緒に敵に捕らわれていたわがまま王女が訳あって機能停止に陥った主人公の従者のアンドロイドにすがるのを見た主人公のシーンの抜粋なのですが、本気でヤバいです。

 僕はそんなルビナ姫を見ていると何故か苛立ち、拳が怒りで震え、やがて拳で思いっきり床を叩いた

「黙って見てりゃなんだよ! いい加減にしろ! キミは自分のことばかり、王族はみんなそうなのか!? 麻里亜はキミを見捨てるつもりだったんだ。だけど、麻里亜はキミを助けた。少しは感謝したらどうだ!? 甘えるな! キミを見ているとイライラする。今までちやほやされて育ったんだろ? 少しは我慢しろ」

 僕はくるりとルビナ姫に背を向け、麻里亜の隣で胡坐をかいて頬杖を突き、片方の掌を太ももの上に載せた。

 ルビナ姫が気になって尻目で見る。


 ルビナ姫が両手の掌を床に突き、拳で床を叩く。意表を突かれて泣きじゃくっている。

「な、なによ。なんなのよ! ご、ごめんなさい。ごめんなさい……私は自分のことばかり。王女だからって、みんなからちやほやされて、甘えていたんだわ。私、もう十六なのにね。あなたに言われて、私は初めて気付いた……ありがとう、少し楽になったわ」

 ルビナ姫は俯いて、泣きながら悔しくて床を何度も叩き、洟をすすり嗚咽し、涙を両手で拭う。


 僕は何も言わなかった。

 キミは自分で気付けたんだ。それでいいんだ。

 僕はルビナ姫の背中に微笑んだ。

いやお前がいい加減にしろ。(激ギレ)
一応書いておきますけど、このシーンまで主人公はただただ従者のアンドロイドに守られているだけでほぼ何もしていません。それどころか親衛隊に所属しているらしい父が助けに来ないことに唐突に癇癪を起こし、主人公の救出しか命令を受けておらず他に捕まっている人達を見捨てようとするアンドロイドを罵倒したりしています。
ぼくは序盤だけであまりにも不快すぎてSAN値をゴリゴリ削られ体調を崩しました。これに触れたら多少ガバがある作品でも「ゾッ帝よりは全然マシ」という感想しか抱かなくなってしまうと思います。
とまぁそんなわけでオススメはしません。こんなゴミ読むくらいだったらぼくの書き途中の小説の一文でも読んでください。

短い会話の後、鉱太郎が改めて話を切り出した。  「南中、ちょい聞きたいんだけどさ」 「んお?なんすか?」 「南中は魔術とか…魔法みたいなものって信じるか?」  それを聞いた畔菜は少しの間呆然としていたが、話の内容を理解するとすぐにいつものニヤついた表情に戻る。 「え~もしかして先輩ってまだ中二病引っ張ってる系なんすかぁ?そろそろ卒業しないとヤバめっすよ~」 「ちがわい!そういう事じゃなくてだな…」 「クールぶった顔して家では右手が疼く~とかやってるんすか?だはははははは!!想像したらマジウケる~」 「だから違うっての!もしそういうのが存在してたらって事だよ!」 畔菜に笑い飛ばされ、鉱太郎は慌てて自分の名誉を守る為に弁明した。彼女に一度イジられるとその後がとにかく長いのだ。何より中二病全開だった頃の黒歴史を掘り起こされたくないので、鉱太郎は話題の切り替えに必死だった。   「うーん、まぁ世界は広いしどっかにあるっちゃあるんじゃないすかね?」  「えらくフワフワした意見だな…」 「てか突然なんなんすか。何か嫌な事でもあってそういうスピリチュアルな感じのに縋りたくなったんすか?壺買っちゃダメっすよ」 「買わねぇよ!お前の中で俺はどんだけアホなんだ!」

ではまた。