チェスの基本ルール

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■盤の置き方と駒の初期配置

チェスのボートはいわゆるチェッカー(checker)、日本風に言えば市松模様です。盤の置き方は右図のように各自から見て左上に白いマスが来るように置きます。

盤も白黒ですが、駒も白と黒に分かれます。チェスでは将棋と違って取った駒の再利用ができませんから、それでいいのです。ゲームを始める時の置き方は右図のようになり、白の王は黒のマス、黒の王は白のマス、女王はそれぞれ自分の色と同じマスに置かれます。結果的に王と王、女王と女王は向かい合うようになります。

盤のマス目の呼び方は縦の列(file)が白側から見て左側からa~h、横の列(rank)は白黒双方とも各々手前から1~8と呼ぶのが国際式です。例えば白側から見て黒のルークはa8とh8、敵の王はe8、女王はd8にあることになります。

■各駒の動き


歩兵
ポーン
Pawn
ポーンは基本的には右図の●のようにひとつ前のマスにだけ進みます。
 
特例1.初期位置から動き出す時だけは○のように2個進めます。
特例2.敵の駒を取る時は○のように斜めに進みます。従って、ポーン同士が頭を付き合わせてしまうとお互い前には進めなくなり、斜め前に敵の駒が来ない限りどちらもどうにもできなくなります。


ルーク
Rook
ルークは将棋の飛車と同じで縦横いくらでも進めます。駒を飛び越すことはできません。

騎士
ナイト
Knight
ナイトは将棋の桂馬に似ていますが進行方向が八方向です。この動きを中国象棋では「八面虎 (Ba Mian Hu)」といいます。

僧正
ビショップ
Bishop
ビショップは将棋の角行と同じで斜め方向にいくらでも進めます。駒を飛び越すことはできません。

女王
クィーン
Queen
クィーンはルークとビショップを合わせた動きで、縦横斜めにいくらでも進めます。駒を飛び越すことはできません。最もパワフルな駒です。


キング
King
キングは将棋の王将と同じで縦横斜めに1個だけ進めます。

■駒の動きの特例

(1) ポーンの昇進
ポーンは一番向こうのラインまで到達したら好きな駒に成れる。これをPromotion(昇進)という。通常は最も強力な駒である女王に成る(むろん必要だと思ったら例えばナイトに成っても構わない)。この時、既に自分の女王が取られていたら相手からそれを返してもらって使用する。女王がまだいる場合でルークが1個でも取られている時は、それを返してもらって逆立ちさせて使用する。

(2)アンパッサン
ポーンは最初だけは2マス進むことができるが、相手のポーンがその動きをした時、こちらはそのポーンが1マスだけ進んだとみなしてこれを取ることができる。これをアンパッサン(En Passant,通過捕獲)という。
(3)キャッスリング(castling)

これは右図に示すような駒の動きを1手でできるというものである。ただし下記の条件が必要である。  
1.キングとそのルークの間に駒が無いこと  
2.キングもそのルークも一度も動いてないこと  
3.チェックされていないこと(ルークに相手駒が利いてるのは構わない)  
4.キングの移動先に相手の駒が利いてないこと  

キャッスリングを行う時は必ず先に王を動かしてからルークを動かす。これは基本的には王の動きだからである。なお、どちらにキャスリングする場合も王は2マス動くことに注意。

【続き】


↑ 謝辞:このページに使用した美しいチェスの駒の画像はアイコン博物館所蔵のものを作者の新井達也さんの許可を得て使用いたしました。

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