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準富裕層なので、彼女に山形県産雪降り和牛尾花沢のヒレステーキを自家製ソースボルドレーズで振る舞う。
ソースボルドレーズはタマネギを刻みバターで炒め、赤ワイン、フォンドボー、隠し味にはちみつを入れて煮詰める。最後に肉が焼き上がった段階に合わせてバターをさらに加えて乳化させる。
ヒレステーキは日本三雪にも数えられる厳しい冬が育むあっさりした脂質、月齢32ヶ月以上の黒毛和牛ならではの甘い肉質、こどもを産んでいない雌牛ならではのやわらかさを堪能。
肉の内部温度は彼女の好みのしっかりめの65℃以上でフィニッシュ。
付け合わせはバター、青森県産フレッシュニンニク、ローズマリーで香り付けしたポテトとマッシュルーム、彩りでブロッコリーとトマトを添える。
急激な血糖値の上昇を抑えるためアボカドサラダにタマネギドレッシングをかける。
渇いた喉にはコンポタージュがマッチ。
お肉に合わせるのはソムリエが厳選したドルチェット・ダルバ・ヴィロット。生産年は2019年、生産地はイタリアピエモンテ、生産者はカ・ヴィオラ、品種はドルチェット100%。完熟した果実と心地よい樽の香りのハーモニーが楽しめる、凝縮感あふれる滑らかなワイン。果実味と酸味がほどよいワインだ。イタリア最優秀醸造家に輝いた最も人気と実力のあるワイナリーで作られている。
「ねぇ、美味しすぎる。家にいるとは思えない。」
「そうだよ、ここは君だけのレストランだよ。」
銀座まで約5分の45階以上のタワマンからの眺望を背景にコクリと頷くプロの独身。
食後のデザートはもちろん…
それ以上の言葉はいらなかった。
彼女の笑顔を見るのが一番の幸せと感じるのがプロの独身。
いつまでも守り続けたいとても美しい笑顔だった。本当の幸せとはこういうこと。
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