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2022年5月25日(水)の放送内容

コロナ禍で“非接触”の技術広がる

NEW TOUCHLESS TECH FOR GERM-FREE ENVIRONMENTS

2022年5月9日のニュース

「らじる★らじる」で放送を聞く

Some Japanese companies are working on technologies that allow people to operate devices with their hands or fingers without actually touching them.再生解説
日本企業の何社かが取り組んでいます、人々が手や指で機器を操作できる技術に、実際にはそれらに触れることなく。
解説
work on ...は「~に取り組む、~に取りかかる」という表現です。
allow A to ...は「Aが~することを可能にする」です。文脈によっては、「Aが~することを許す」と訳される場合もあります。
operateは「操作する」です。
deviceは「機器、装置」です。電子機器の分野ではよく、小型の機器や電子部品を指します。
actuallyは「実際には」という副詞です。ここではwith their hands or fingers「手と指を使って」という通常は触れることが前提となる表現に対して、異なる事実がactuallyによって導かれています。
themは、その前に出てきたdevices「機器」を指しています。
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The contactless systems can help stop the spread of germs amid the pandemic.再生解説
その非接触システムは、細菌やウイルスの拡散を止める助けとなることができます、このコロナ禍において。
解説
contactlessは、contact「接触」に接尾辞-less「~のない」が組み合わさったもので、「接触しない、非接触の」という形容詞です。コロナ禍が長期化する中で、感染防止のキーワードとなった単語の1つです。
help+(to)+動詞の原形は「~するのを手伝う、助ける」を表し、「~の一助となる」と訳すことができます。なお、toは特にアメリカ英語では省略されることが多々あります。
germは「ばい菌、細菌、病原菌」など目に見えない「微生物」を広く指します。日常会話では一般用語として使われ、定義がはっきり決められている専門用語ではありません。
pandemicは「(感染症の)世界的なまん延」ですが、the pandemicで「新型コロナウイルスの世界的な感染拡大」を指す表現として定着しています。
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LCD panel maker Japan Display has come up with a screen that makes existing devices touchless. Its sensor can recognize finger movements up to about 5 centimeters away.再生解説
液晶パネルメーカーのジャパンディスプレイは考案しました、既存の機器を非接触にする画面を。そのセンサーは指の動きを認識できます、最大およそ5センチ離れて。
解説
LCDは、liquid crystal display「液晶ディスプレイ」の略語です。
come up with ...は「~を考案する、~を思いつく」という表現です。具体的な発明品だけでなく、ちょっとしたアイデアなどにも使うことができます。例えば、I've come up with a good idea!と言えば「いい考えを思いついたよ!」です。
existは「存在する、現存する」ですから、その形容詞existingは「既存の」です。
ここでのtouchlessは、前述のcontactlessと同義で、「非接触の」を表しています。
recognizeは「認識する」です。名詞形はrecognitionで、最近はfacial recognition「顔認識」の技術がよく知られています。
movementは「動き」です。本文のように物理的な動きだけでなく、政治的、社会的な「運動、活動」にも使うことができます。pro-democracy movementと言えば「民主化運動」のことです。
up to ...は「最大~まで、~を上限として」です。about 5 centimeters「およそ5センチ」が、センサーが反応する最も遠い距離であることが分かります。
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The screen is attached to conventional touch panels. It detects changes in the weak electrical current between the screen and the user's finger.再生解説
その画面は取り付けられます、従来のタッチパネルに。それは微弱な電流の変化を検出します、画面と使用者の指の間の。
解説
この会社が開発したパネル状のセンサーは画面と指の間に発生する微弱な電流の変化を検出する仕組みで、既存のタッチパネルの画面上にセンサーを重ねて置くだけで、触れずに操作できるようになります。
(be) attached to ...は「~に取り付けられる」です。
conventionalは「従来の、従前の」ですが、ここでは前述のexisting「既存の」と同じような意味合いで使われています。
detectは「検知する、検出する」です。電子技術の分野だけでなく、推理や捜査の世界でも使われる単語で、その場合は「(本質を)見抜く、見破る」という意味になります。detectiveと言えば「刑事」や「探偵」のことです。
electrical currentは「電流」です。currentは「流れ」を指し、ocean current「海流」やair current「気流」などの物理的な現象に加え、current of public opinion「世論の動向」などでも使われる単語です。
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Major electronic parts supplier Alps Alpine has jointly developed a system with Utsunomiya University, north of Tokyo.再生解説
電子部品供給大手のアルプスアルパインは、あるシステムを共同で開発しました、東京の北にある宇都宮大学と。
解説
ここからは、別のタイプの非接触システムが紹介されています。この機器は非接触のセンサー技術と空中に映像を表示する技術を組み合わせたもので、台の上に浮かび上がらせた光の記号に指を近づけるだけで操作ができます。
majorは「主要な」という形容詞ですが、ここでは企業(supplier)を修飾していることから「大手」としています。
partは「部品」です。特定の単一部品を指す場合を除いては、partsと複数形で使われます。parts supplierは「部品供給業者(企業)」です。
jointly developは「共同で開発する」という決まったフレーズです。名詞形のjoint development「共同開発」もよく使われます。
Utsunomiya University「宇都宮大学」の場所が分からない人に配慮して、north of Tokyo「東京の北」にあるという説明が付け加えられています。
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This applies touchless technology to projected light that mimics button controls.再生解説
このシステムは非接触技術を応用します、ボタン操作の形をした空中に投影された光に。
解説
thisは、前述のsystemを指しています。
apply A to Bは「AをBに応用する、適用する」という表現です。
projectはプロジェクターのように「投影する、映し出す」という動詞ですが、ここでのprojected lightとは空中に投影された映像のことです。
mimicは「まねる、模倣する」という動詞ですが、使い方によっては「からかう」ニュアンスを含むことがあるので注意が必要です。例えば、He is a comedian who mimics the U.S. president.「彼はアメリカ大統領のモノマネをするコメディアンです」のような使い方があります。
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Users can operate a device merely by bringing their finger close to the symbols.再生解説
使用者は機器を操作することができます、ただ指を(光の)記号に近づけるだけで。
解説
merelyは「ただ単に」という副詞で、onlyと同じ意味合いで使われます。ここでは、merely by ...ing「ただ~することによって」という形をとっています。
bring A close to Bは「AをBに近づける」です。
symbolには「象徴、シンボル」という意味もありますが、ここでは「記号」という意味です。the symbolsは、この技術によって台の上に浮かび上がらせた「光の記号、マーク」を指しています。
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日本のいくつかの企業の間で、実際に(画面やボタンに)触れることなく手や指で機器を操作できる技術の開発が進んでいます。こうした非接触の技術を使ったシステムは、コロナ禍で細菌やウイルスの拡散を食い止めることにつながります。
液晶パネルメーカーのジャパンディスプレイは、すでにある装置を非接触化できるスクリーン(状のセンサー)を開発しました。このセンサーは、最大5センチほど離れた指の動きを認識できます。画面と利用者の指の間に発生する微弱な電流の変化を検知する仕組みで、従来のタッチパネルの画面上に取り付けて使用します。
また、電子部品大手のアルプスアルパインは、東京の北にある宇都宮大学と共同で機器の開発を行いました。このシステムは非接触の技術と空中にボタンの形をした光を表示する技術を組み合わせたもので、利用者は(浮かび上がった)光の記号に指を近づけるだけで機器の操作ができます。
講師 米山明日香の写真
Listening Point
★ゆっくり読んでいるところに注目する

It detects changes in the weak electrical current between the screen and the user's finger.

ニュースでは、下線部weak electrical current「微弱な電流」を、キャスターが非常にゆっくりはっきり読んでいます。
技術系の話題など、視聴者にはなじみがなかったり、少し難しいと感じたりする内容が出てくることがありますが、キャスターが配慮して、ゆっくりはっきり読むことがあります。そうした部分はキーワードなので、もらさず聞き取ることによって、内容の概要や重要な点を正しく把握することができます。
全体として、このニュースのキャスターの読むスピードは速いのですが、緩急がはっきりしているので、ゆっくり読んでいるところではしっかりと聞き取るようにしましょう。

キーワードをもらさずに聞き取れるようになると、技術系の話題といった少し難解な内容のニュースにおいても、英語の理解度が上がります。
Today’s Takeaway

現代英語を学ぶうえで役に立つ豆知識を取り上げます!

★projectはアクセントに注意

This applies touchless technology to projected light that mimics button controls.

projectと聞くと、「プロジェクト、計画」という意味を思い浮かべる人が多いでしょう。名詞として使う場合は、projectと第1音節にアクセントが来ます。一方で、動詞として使う場合は、projectと第2音節にアクセントが来ます。

動詞のprojectには、覚えておくと便利な2つの意味があります。1つは「~を見積もる、予測する」で、もう1つは「~を映写する、投影する」です。

このニュースに出てきたのは動詞の過去分詞で、形容詞的にlightを修飾しています。ここでのprojected lightは「空中に投影された光」です。ほかにも、projected light method「光投影法」、projected light source「投影光源」などがあります。

projectの関連語にはprojectorやprojectionがあり、前者の「プロジェクター」は日本語でも使いますし、後者の「プロジェクションマッピング」も最近よく耳にする言葉です。

※番組やホームページで題材にする英語ニュースは、放送から一定期間が経過したニュースです。そのため、現在は状況や事実関係が異なっている場合があります。

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