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2022年5月9日(月)の放送内容

フランス マクロン大統領が再選

MACRON WINS, LE PEN CONCEDES DEFEAT

2022年4月25日のニュース

「らじる★らじる」で放送を聞く

French President Emmanuel Macron has won re-election, but rival Marine Le Pen had the best showing ever for a far-right candidate in a presidential runoff.再生解説
フランス大統領のエマニュエル・マクロン氏が再選を果たしました、しかし対立候補のマリーヌ・ルペン氏はこれまでで最高の結果を得ました、大統領選の決選投票における極右候補としては。
解説
win re-electionは「再選を果たす」です。動詞win「勝つ」は、win-won-wonと不規則に変化します。re-electionは、「再び」を意味する接頭辞re-+election「選挙、選出されること」から成る単語で、「再選」です。動詞形は、re-elect「(~を)再選する」です。
名詞rivalは「競争相手」で、ここでは選挙における「対立する候補者、対抗馬」です。
ここでのshowingは「(選挙の)結果、成績」という意味の名詞です。everは「これまで、今までに」で、the best showing everは「これまでで最高の結果」です。
副詞farは「(距離や程度などが)遠くに、はるかに」で、ここでの形容詞far-right ...は、政治的姿勢が「極右の~」です。ちなみに「極左の~」なら、far-left ...と言います。
candidateは、選挙や受賞などの「候補者」です。
ここでのrunoffは「決選投票」で、presidential runoffは「大統領(を選ぶため)の決選投票」です。フランスの大統領選挙では、1回目の投票でいずれの候補者も有効投票総数の過半数の票を得られなかった場合、上位2人による決選投票が行われる仕組みです。
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The centrist Macron won with more than 58 percent of the votes, while Le Pen garnered 41 percent.再生解説
中道派のマクロン大統領は58%以上の得票率で当選しました、一方でルペン氏は41%を獲得しました。
解説
centristは、政治的に「中道派(の)」です。
名詞voteは「票、投票(数)」です。「投票する」という動詞として使うこともできます。
ここでの動詞garnerは「(努力して)獲得する」という意味で、winの言い換えとして使われています。
フランス大統領選挙は4月24日に決選投票が行われ、どちらかに投票した人のうち、現職のマクロン大統領の得票率が58.54%、極右政党のルペン前党首が41.46%で、マクロン大統領がルペン氏を破って再選を果たしました。今回の選挙では、極右勢力が得票率を伸ばして国内の分断が深まっていることが浮き彫りになり、2期目を迎えるマクロン大統領は引き続き難しいかじ取りを迫られるという見方が広がっています。
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(Emmanuel Macron / French President)
“Now I am no longer a candidate in the single camp, but a president for all the people. I have to find one answer to the anger and differences of opinion that led people to vote for far-right forces.”再生解説
「今や私は、もはやその1つの陣営の候補者ではなく、全ての国民のための大統領です。私は1つの答えを見つけなければなりません、人々を極右勢力に投票させた怒りや意見の違いに対する。」
解説
マクロン大統領の演説の一節を訳したものです。
no longer ...は「もはや~でない」という表現です。
ここでのcampは「陣営、同志、仲間」という意味です。
動詞lead「導く」は、lead-led-ledと不規則に変化します。lead A to ...は「Aが~するように導く、Aに~させる」という表現です。
ここでのforceは、何らかの目的のために組織された人々、政治的な「勢力」という名詞です。この意味では、しばしばforcesと複数形で使われます。
マクロン大統領は支持者を前にした演説で、極右政党の候補者に票を投じた人々の不満にも耳を傾け、分断の解消に努める考えを示しました。
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Macron had campaigned on his achievements, including measures taken against the coronavirus pandemic, as well as his response to the Russian invasion of Ukraine.再生解説
マクロン大統領は彼の(これまでの)業績を訴えて選挙運動をしました、例えば新型コロナウイルスの世界的な大流行に対して取られた措置、さらにはロシアのウクライナ侵攻への対応です。
解説
ここでのcampaignは「選挙運動をする」という動詞です。「選挙運動」という名詞としても使われます。
achievementは、動詞achieve「達成する」の名詞形で、「達成すること、業績、成果、功績」です。
measuresは、通例複数形で「対策、措置」です。take measures against ...は「~に対して対策を講じる」で、ここでは受身形になっています。measures taken againstは、measures (that had been) taken againstと補うと分かりやすくなります。
pandemicは「感染症の世界的な大流行、パンデミック」で、the coronavirus pandemicは「新型コロナウイルスの世界的な大流行」です。
A as well as Bは「AもBも、Aさらには Bも、BだけでなくAも」という表現です。
response to ...は「~への対応、反応」です。
invasionは「侵略、侵攻、侵入」です。動詞形は、invade「侵略する、侵攻する、侵入する」です。
マクロン大統領が勝利した背景には、新型コロナウイルスやウクライナ情勢への対応が一定の評価を受け、左派や右派の党派を超えて幅広い年齢層から支持を集めたことがあります。また、ウクライナ情勢の緊張が続く中、ルペン氏がEUと距離を置きロシア寄りの姿勢を示したのに対し、マクロン大統領はヨーロッパの安定にはEUの結束が欠かせないと改めて訴え、幅広い有権者からの支持を集めたものと見られます。
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Marine Le Pen criticized the government's handling of surging prices of goods such as fuel. She pledged to take economic measures to raise people's living standards.再生解説
マリーヌ・ルペン氏は批判しました、燃料などの物価の急騰についての政府の対応を。彼女は経済対策を講じると公約しました、国民の生活水準を引き上げるために。
解説
handlingは「扱うこと、対応、対処」です。
surgingは「急上昇する、急騰する」という形容詞で、名詞の前に置かれます。
goodsは「商品、物品」で、prices of goodsは「商品の値段、物価」です。
動詞pledgeは「誓う、誓約する」です。名詞として使うこともできます。
living standardは「生活水準」です。standard of livingとも言います。
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フランスの(大統領選挙で)エマニュエル・マクロン大統領が再選を果たしました。しかし、対立候補のマリーヌ・ルペン氏も、大統領選の決選投票に進んだ極右候補として、これまでで最高の結果を得ました。中道派のマクロン大統領は58%以上の得票率で再選を果たした一方、ルペン氏は41%でした。
マクロン大統領は、「今や私は1つの陣営の候補者ではなく、全ての国民の大統領です。極右勢力に票を投じた人々の怒りや意見の違いに対して、私は1つの答えを見つけなければなりません」と述べました。
マクロン大統領は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に対する措置や、ロシアのウクライナ侵攻への対応といったこれまでの業績を訴えて、選挙運動を進めました。
一方、マリーヌ・ルペン氏は燃料などの物価の急騰をめぐる政府の対応を批判し、国民の生活水準を引き上げるために経済対策を講じることを公約に掲げていました。
講師 米山明日香の写真
Listening Point
★単語の最後の子音/t/と/d/ははっきり発音されない

“I have to find one answer to the anger and differences of opinion that led people to vote for far-right forces.”

このセンテンスでは、find, that, led, vote, far-rightにおける発音上の最後の/t/と/d/が明確に発音されていません。この現象は特に、次の語が子音で始まるときに頻繁に起きます。
例えば、that ledの部分では、thatのあとはledと、/l/という子音で始まっています。そうすると、thatの/t/がはっきりと聞こえません。むしろ/t/がないように聞こえるのです。

スピードが速くなればなるほど、単語の最後にくる/t/や/d/が存在しないかのように聞こえますので、注意が必要です。

単語の最後にくる/t/と/d/がはっきり発音されていない場合でも、文が正しく聞き取れているかを確認するためには、ディクテーション(音声を聞きながら書き取っていく外国語訓練法の1つのやり方)をすることをおすすめします。というのも、ディクテーションをすることで、文が正しく聞き取れているかを視覚的に確認することができるからです。
Today’s Takeaway

現代英語を学ぶうえで役に立つ豆知識を取り上げます!

★the peopleとpeopleの違い

“Now I am no longer a candidate in the single camp, but a president for all the people.”
「今や私は、もはやその1つの陣営の候補者ではなく、全ての国民のための大統領です。」

the peopleは「国民、民衆」を表し、all the peopleは「全ての国民」という意味になります。
the peopleを使った表現で特に有名なものは、アメリカの第16代大統領エイブラハム・リンカーンによるThe Gettysburg Address『ゲティスバーグ演説』の一節でしょう。

government of the people, by the people, for the people
「人民の、人民による、人民のための政治」

ここでの「人民」はつまり、「アメリカ国民」のことです。
一方で、theが付かないpeopleは「人々」を意味します。

例: There were a lot of people in the department store.
   「百貨店には多くの人がいました。」

このようにtheが付くか付かないかで意味が変わりますので、注意しましょう。分からなくなったら、リンカーン大統領の一節を思い出してみてください。

※番組やホームページで題材にする英語ニュースは、放送から一定期間が経過したニュースです。そのため、現在は状況や事実関係が異なっている場合があります。

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