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2022年5月6日(金)の放送内容

リサイクル素材のランドセルが人気

JAPANESE SCHOOL SATCHELS USE MORE RECYCLED MATERIALS

2022年4月18日のニュース

「らじる★らじる」で放送を聞く

Japanese elementary school children have used traditional box-shaped backpacks for over a century.再生解説
日本の小学生は、伝統的な箱型の背負いかばんを使ってきました、1世紀以上にわたって。
解説
なんと100年を超える歴史を持つ日本の「ランドセル」。この伝統に何か変化が起きている……ということを示唆する冒頭文です。
elementaryは「初等の」です。elementary schoolは「小学校」で、grade schoolやprimary school とも言います。elementary school childは「小学生」です。
traditionalは「伝統的な、昔ながらの」です。
...-shapedは「~の形をした」で、box-shapedは「箱型の」です。
backpackは「リュックサック、バックパック」です。この部分はランドセルを説明しています。
a centuryは「100年(間)、1世紀」で、for over a centuryは「1世紀以上にわたって」です。
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The satchels, called “randoseru,” are usually made of leather or synthetic materials. But now recycled materials are increasingly being used, and demand is strong.再生解説
それらのかばんは「ランドセル」と呼ばれ、通常は革や合成素材で作られます。しかし今や再生利用された素材がますます使われています、そして需要が高いです。
解説
satchelは、学生かばんなど、主に本を入れるために底が平らで長方形になっているような「肩掛けかばん」です。ショルダーストラップが1つで肩から斜めにかけるものが典型的ですが、ここではランドセルを表しています。
ここでのcallは「呼ぶ、称する」という意味です。calledの前にはwhich areが省略されています。
made of ...は「~で出来ている、~製の」です。出来上がったものの素材が原料と変わらない場合にはmade of ...を使い、素材が加工されて原形と異なる場合はmade from ...を使います。「ワインはブドウから作られる」ならwine is made from grapesです。
leatherは「革」です。syntheticは「合成の」で、synthetic materialは「合成素材」です。
recycleは「再生利用する、リサイクルする」です。
demandは「需要」です。「需要が高い」はdemand is strongやdemand is highでも表せます。
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The new lineup currently hitting the stores is for children who will start school next year. 再生解説
現在発売されている新しい品揃えは、来年学校に上がる子どもたち用です。
解説
ランドセル商戦は、商品をじっくり選びたいという消費者の動きなどを背景に年々時期が早まっていて、最近では小学校入学の1年以上前に始まり、4月末からの大型連休に向けて本格化するようです。
ここでのlineupは「品揃え、顔ぶれ」という意味です。
currentlyは「現在、今のところ」です。currentlyの前にはthat isが省略されています。
hit (the) storesは「店頭に並ぶ、発売される」という表現です。hit (the) shopsやhit store shelvesとも言います。
storeとshopは両方とも「店」ですが、storeがdepartment store「デパート、百貨店」やconvenience store「コンビニ」のようにいろいろな種類の商品を売るお店を表すのに対して、shopはbarber shop「理髪店」やpet shop「ペットショップ」のように、商品を売る以外のサービスも提供する専門店を指すことが多くあります。
start schoolは「学校に上がる、就学する」という表現です。
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Tokyo-based startup Ranaos makes its “randoseru” with polyester recovered from used clothing. It weighs about 980 grams, much lighter than leather satchels.再生解説
東京に拠点がある新興企業「RANAOS」は、ランドセルを作っています、古着から取り出されたポリエステルで。それは重さがおよそ980グラムで、革のかばんよりずっと軽いです。
解説
...-basedは「~に拠点のある」で、Tokyo-based companyは「東京に(本社などの拠点が)ある会社」です。a company based in Tokyoのように言い換えることもできます。
startupは「新興企業、スタートアップ企業」です。
make A with Bは「Bを使ってAを作る」です。make randoseru with polyesterは「ポリエステルからランドセルを作る」です。
recover from ...は、ここでは「~(廃物など)から(有用なものを)取り出す、再生する」という意味です。
usedは「使用済みの、中古の」という形容詞です。secondhandとも言います。used clothingは「古着」で、ここではrecovered from used clothingがpolyesterにかかって「古着を再生したポリエステル」となっています。
weighは「~の重さがある」です。
ここでのlightは形容詞で「軽い」です。「明るい、淡い」という意味もあります。
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Since it went on sale last month, orders have been more than three times higher than the monthly average for last year's version. 再生解説
それ(再生素材のランドセル)が先月発売されて以来、注文が3倍以上多くなっています、去年バージョンの月あたりの平均よりも。
解説
go on saleは「発売される、安売りになる」です。ちなみに be on saleと言えば「発売されている、安売りされている」です。
orderは、ここでは「(企業が受けた)注文(の数)」を表しています。
ここでの... timesは「~倍」という意味です。three times higher than ...は「~より3倍高い」です。
monthlyは「毎月の、月ごとの」で、monthly averageは「月平均」です。
versionは「版、型、バージョン」です。last year's versionは「昨年版」です。
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An eco-friendly satchel made by another Tokyo-based firm, Ikeda Chikyu, is also attracting demand. 再生解説
環境にやさしい学生かばんで、もう1つの東京に拠点がある会社「池田地球」によって作られたものもまた需要を引きつけています。
解説
an eco-friendly satchel made by another Tokyo-based firm, Ikeda Chikyu, ...を自然な日本語にするなら、「東京に拠点がある別の会社『池田地球』によって作られた環境にやさしい学生かばん」となります。
eco-は、ecology「生態学、自然環境」がもとになっています。eco-friendlyは、eco(logically)-friendly「環境にやさしい」ということです。...-friendlyは「~にやさしい、~に適した」です。例えば、baby-friendly restaurantなら「赤ちゃん連れに配慮したレストラン」です。
anotherは「別の、もう1つの」です。
attractは「引きつける」です。attract attentionと言えば「注意を引く、注目を集める」です。
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The company uses recycled plastic bottles to make polyester, which is then processed to give it a leather-like texture.再生解説
その会社は再生されたペットボトルを使っています、ポリエステルを作るために、それはその後加工されます、革のような質感を出すために。
解説
plastic bottleは「プラスチックびん」ですが、多くの場面で「ペットボトル」を指して使われます。
ここでのthenは「それから、その次に、その後で」という意味です。
動詞のprocessは「加工する、処理する」です。
give A Bは「AにBを与える」です。通常はAに人、Bに物が入りますが、ここではAにあたるのがit、つまりポリエステル(製のランドセル)、Bにあたるのがtexture「質感、手触り、舌触り」で、「ランドセルに質感を与える」という意味になっています。
...-likeは「~のような、~に似た」です。leather-likeは「革のような」です。
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日本の小学生は100年以上にわたって、背中に背負う箱型の伝統的なかばんを使っています。「ランドセル」と呼ばれるこの通学かばんは通常、革か合成素材で出来ていますが、最近はリサイクル素材を原料に使った製品が増えていて、売り上げも伸びています。
現在店頭に並んでいる新製品は、来年入学する子どもたちに向けたものです。東京のスタートアップ企業「RANAOS」は、古着から回収されたポリエステルでランドセルを作っています。重さはおよそ980グラムで、革製のものよりはるかに軽量です。
先月(3月)発売されて以来、この製品への注文数は、去年のモデルの月ごとの平均の3倍以上に上っています
また、東京の「池田地球」が作っている環境にやさしいランドセルも、人気を集めています。この会社では、ペットボトルを再利用し、加工を施して革のような質感にしたポリエステル製のランドセルを作っています。
講師 伊藤サムの写真
Back-Translation Training

今回学んだ英文を使って、日本語訳からもとの英語に訳す「反訳トレーニング」です。英語の発想に基づいた語順を身につけましょう。

日本の小学生は、伝統的な箱型の背負いかばんを使ってきました、1世紀以上にわたって。
Japanese elementary school children have used traditional box-shaped backpacks for over a century.

1. 日本の小学生は
   Japanese elementary school children

2. 伝統的な箱型の背負いかばんを使ってきました
   have used traditional box-shaped backpacks

3. 1世紀以上にわたって
   for over a century.

●Transformation Training
応用編: 反訳トレーニングで取り上げた英文の一部を別の表現に変えてみる「転換トレーニング」です。

今回は、受け身の文にしてみましょう。

箱型の背負いかばんが、日本の小学生によって使われてきました、1世紀以上にわたって。
Box-shaped backpacks have been used by Japanese elementary school children for over a century.
Today’s Takeaway

現代英語を学ぶうえで役に立つ豆知識を取り上げます!

★「ランドセル」のような日本独特のものを英語で表す

今回のニュースで取り上げられていた「ランドセル」のような日本独特のものを英語で説明するとき、どういったコツがあるでしょう。

まず説明したいものの定義を考えて、それを英語にしましょう。しかし、それだけでは雰囲気が伝わらないこともあります。その場合は、その特徴も含めて訳してみるといいでしょう。

「ランドセル」を辞書で引くと、「小学生の通学用かばん」のような定義が載っています。それをそのまま英訳するとschoolbag for elementary school childrenですが、これでは「ランドセル」らしさが伝わりませんね。
「日本で」使われるものであるという点と、ランドセルの特徴である「箱型」という点を加えると、分かりやすい英語になるでしょう。例えば、
the box-shaped backpacks used by Japan's elementary school children
(日本の小学生たちに使用される箱型の背負いかばん)
とすれば、より伝わるのではないでしょうか。
今回のニュースの中では、「日本の小学生が1世紀以上にわたって使ってきた伝統的な箱型の背負いかばん」のように紹介されています。

ちなみに、「ランドセル」という呼び方は、オランダ語のransel(背中に背負うかばん)という言葉からできたようです。英語ではbackpackという意味です。日本のランドセルは明治時代に今の形となり、昭和30年代までに全国で普及しました。現在ではおしゃれなバッグとして海外にも輸出されています。

ランドセルは基本的に通学用のかばんであり、両手が空くように作られた「背負いかばん」なので、school backpackであると説明することもできます。
アメリカの小学生は、市販のリュックを背負って通学する場合が多いようです。これらはbackpack、あるいは略してpackと呼ばれています。schoolbag「通学かばん」とも呼ばれますが、これはhandbag「手提げかばん」のイメージもある言葉です。また、satchelは「通学かばん」を表す言葉として適しているようですが、肩から斜めにかけるイメージであり、小学生よりも上の年代の学生向きかもしれません。
なお、日本語の「バックパック」は大きなリュックサックを指すイメージですが、英語のbackpackは、一般的には「(背中に)背負うかばん」を大小問わずに指します。backpackのうち、大きなものがrucksackで、小さなものがknapsackです。

※番組やホームページで題材にする英語ニュースは、放送から一定期間が経過したニュースです。そのため、現在は状況や事実関係が異なっている場合があります。

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