Japan is welcoming 18- and 19-year-olds into adulthood, lowering the legal age of majority for the first time in more than a century. But don't raise your glass just yet.再生解説
民法の改正により、4月1日から成人年齢が18歳に引き下げられました。成人年齢は明治9年(1876年)に20歳と定められて以来、約140年ぶりの改正となりました。 welcomeは、動詞で「歓迎する、迎え入れる、喜んで受け入れる」です。成人年齢が引き下げられたその日の報道なので、Japan is welcoming「日本社会は(今まさに)迎え入れつつある」と臨場感を強調した言い方になっています。 X years oldは「X歳」ですが、X-year-oldとハイフンでつなぐと形容詞で「X歳の」、あるいは名詞で「X歳の人」になります。ここでは、X-year-oldsとハイフンでつないだ複数形で、「X歳の人たち」です。 adulthoodは「大人であること、成人期」です。反対に、childhoodなら「子ども時代、幼少期」です。 ここでのlowerは「引き下げる」という動詞です。反対に「引き上げる」というときはupperとは言わず、raiseやliftで表せます。 majorityには「大多数」などの意味もありますが、ここではage of majorityという法律用語で、法的に大人となる年齢、つまり「成人年齢」です。法律用語は一般の方には分かりにくいため、legal「法律上の、法的なものである」という説明が加えられています。 raise a/one's glassは「グラスを掲げる、乾杯する」という表現です。乾杯するときの声がけとして、後ろに人の名前や乾杯する目的を続けて、please raise a/one's glass to ...「~にグラスを掲げてください、~に乾杯しましょう」のように使います。本文のBut don't raise your glass just yet.は「でも今すぐにはグラスを掲げてはいけません(まだお酒で乾杯してはいけません)」で、raise your glassを「お酒を飲む」の比喩表現として使い、「お酒を飲むのはまだ早い」と述べています。ニュースの冒頭なので、続く内容に視聴者の興味を引きつけるような言い回しをしています。ここでのyourは18歳と19歳の人たちに向けて言っています。just yetは、否定文の後に用いて、「今すぐには~ない」です。
the teens「その10代の人たち」は、ここでは18- and 19-year-olds「18歳と19歳の人たち」の言い換えです。 will have to ...は「~しなければならないことになる」で、未来の義務を表します。 drinkは、動詞で「飲む」ですが、ここでは「飲酒する」という意味です。この意味の違いは文脈から判断します。 ここでのsmokeは、動詞で「喫煙する」です。「煙を出す、いぶす」という意味もあります。名詞としては「煙」です。 gambleは、動詞で「賭博をする」ですが、ここでは「公営ギャンブル(競馬、競輪、競艇、オートレース)をする」として用いられています。
But the revised Civil Code will let them make many adult decisions without their parents. That includes getting a credit card or taking out a loan.再生解説
reviseは「改正する、改訂する、見直す」で、revisedは「改正された」です。the revised Civil Codeは「改正民法」です。 let A ...は「Aに~させる、Aが~することを容認する、許可する」です。本文でAにあたるのはthemで、前のセンテンスのthe teensを受けています。 make a decisionは「決定を下す、決断する」で、make adult decisionsは「成人として意思決定をする」です。「大人としてふさわしい(責任が伴う)決定をする」という意味で用いられることもあります。 take out a loanは「ローンを組む、ローンの契約を行う」という表現です。
have A worriedは、Aをworried(心配させられた状態)にする、つまり「(人に)気をもませている、心配させている」です。本文でAにあたるのはsome peopleです。 fraudsterは「詐欺師」です。fraudやswindlerとも言います。 opportunityは「機会」です。chanceとも言います。use this opportunityは「これを機会に」とすると自然な訳になります。 prey on ...は「食い物にする、餌食にする」です。 victimは、ここでは詐欺の「被害者」を指しています。 18歳と19歳は、これまで親などの同意が必要だったスマートフォンやローン、それにクレジットカードなどのさまざまな契約が自分だけでできるようになりました。政府は、消費者被害のターゲットにならないよう注意を呼びかけています。
“I realized yesterday that I was coming of age today. But I don't feel like I've become an adult at all.”再生解説
訳
「私は昨日気付きました、今日成人することを。でも私が大人になったようには感じません、まったく。」
解説
新たに成人となった18歳の大学生のコメントを英訳したものです。 realizeは「気付く、悟る」です。「実現する」という意味もあります。 come of ageは「成年に達する」です。「十分に成長する、(芸術や技術、スポーツなどの分野が)成熟する」として使われることもあります。ちなみに、coming-of-age ceremonyなら「成人式」、coming-of-age story/taleなら「成長物語、一人前になっていく物語」です。 feel like ...は「~のような気がする、~のように感じる」です。 at allは、否定文に続いて「少しも~ない」を表します。
age of adulthoodは「大人となる年齢」です。最初のセンテンスに出てきたage of majorityが、法的な「成人年齢、成年」であるのに対して、age of adulthoodは法的な意味とはかぎりません。adulthoodは一般的な「大人」という意味で、体格や知能が発達した人というニュアンスがあります。 encourage A to ...は「Aが~するようにしむける、奨励する、勧める」です。 ここでのteensは、文脈から「若い人たち」と意訳できます。teenはteenagerと同じ意味です。teenagerは語尾にteenが付く年齢の人で、厳密にはthirteenからnineteen(13歳から19歳)までの人を指します。 take a roleは「役割を担う、役割を果たす」です。 成人年齢引き下げの背景には、少子高齢化が進み、働く人が減ってきているという現状があり、若者にこれまでより早く社会参加してもらって社会に活力を与えたいというねらいもあります。
法的に大人になる年齢を引き上げることは、高齢者を促すかもしれない、社会でより積極的な役割を担うように。 Raising the legal age of adulthood may encourage older adults to take a more active role in society.