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2022年4月15日(金)の放送内容

シャープ AI家電の販売拡大へ

SHARP BETS BIG ON SMART HOME DEVICES

2022年3月24日のニュース

「らじる★らじる」で放送を聞く

Executives at electronics maker Sharp are betting big on a market that's expected to grow fast in the years ahead.再生解説
電機メーカーのシャープの幹部たちは、大きく(社運を)賭けています、今後数年で急速に成長することが見込まれている市場に。
解説
企業やその他の組織におけるexecutiveは「幹部」や「重役」を意味します。
electronics makerは「電子機器の製造業者、電機メーカー」です。このニュースでは、home electronicsやhome appliances「家電製品」を製造する企業を指しています。
betは「(賭博で)賭ける」から転じて、比喩的に「(命運を)賭ける」としても使われます。この文脈では「(社運を)賭ける」というニュアンスを伴っています。また口語では、“Are you coming to the party?” “You bet!”などと言い、「パーティーに来ますか?」という問いに対する「もちろん!」という受け答えになります。これは「賭けてもいいぐらい」というところから来ています。
that'sはthat isの省略形ですから、a market that is expected to grow fastは「急速な成長が見込まれている市場」です。(be) expected to ...は「~すると見込まれている」、grow fastは「急速に成長する」です。
aheadは「前方に、これから先に」ですから、in the years aheadは「近い将来」や「今後数年で」という意味です。同様の表現に、in the years to comeも挙げられます。
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They say they're planning to more than double the share of sales they make from smart home appliances.再生解説
彼らは計画していると述べています、2倍以上にすると、スマート家電から作る売り上げの割合を。
解説
theyは前のセンテンスに出てきた「シャープの幹部たち」を指しています。they'reは、they areの省略形です。
doubleは形容詞としては「2倍の、二重の、2人用の」などの意味がありますが、ここでは動詞として「倍にする、倍増させる」で、more thanとあるので「2倍以上に増やす」です。同じ考え方で、tripleやquadrupleも、「3倍にする」「4倍にする」という動詞としても使われます。
shareは「占有率、シェア」です。ここでは、白物家電の売り上げに占める「(スマート家電の売り上げの)割合」を現在の2倍以上に引き上げるという目標について使われています。
人工知能(artificial intelligence、AI)で制御される電子機器には、smart「賢い」という形容詞が頻繁に使われ、日本語でも「スマート〇〇」と呼ばれることが通例です。home applianceが「家庭用電気製品、家電」ですから、smart home applianceは「スマート家電」です。
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(Showroom attendant & Refrigerator)
“Refrigerator, I bought a cabbage.”
“You bought a cabbage.”
再生解説
「冷蔵庫、キャベツ買ったよ。」
「キャベツ、買ったのですね。」
解説
ショールームで、人間が冷蔵庫に話しかけています。この不思議な会話にどんな意味があるのかは、続く本文で説明されます。
refrigerator「冷蔵庫」は、口語ではfridgeと省略されることが多い単語です。
ここでは日常的な話し言葉なので、キャベツをa cabbageと数えていますが、キャベツにはa head of cabbage「キャベツ1玉(ひとたま)」やtwo heads of cabbage「キャベツ2玉」という数え方もあります。他に、lettuce「レタス」やcauliflower「カリフラワー」などにも同様の数え方を用います。
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Designers at Sharp have already developed several of the smart devices, which are equipped with artificial intelligence and connected to the net.再生解説
シャープの設計者たちは、そうしたスマート機器をすでにいくつか開発しています、それらには人工知能が搭載され、ネットにつなげられています。
解説
日本語で「デザイナー」というと芸術やファッションのジャンルを連想しますが、英語では動詞のdesignに「設計する」という意味があることから、「設計者」としてもよく使われます。ここでは、スマート家電を設計するシャープの技術者を指しています。
developは「開発する」です。
the smart devices「それらのスマート(賢い)機器、スマートデバイス」は、smart home appliances「スマート家電」を言い換えたものです。deviceには「機器、装置」などの意味があります。
カンマに続くwhich以下では、the smart devicesがどのようなものであるかを一般的に説明しています。情報を補足するためのカンマ+関係代名詞whichの用法です。
(be) equipped with ...は「~を装備している」です。ここでは目的語がartificial intelligence「人工知能」なので、「搭載している」となります。
the netは、the internet「インターネット」を短くした言い方です。
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One example is a refrigerator that can listen to spoken instructions and keep a record of the food and drinks it stores.再生解説
1つの例が冷蔵庫で、声による指示を聞くことができ、貯蔵する食品や飲み物の記録をつけることができるものです。
解説
a refrigerator that can listen to spoken instructions and keep a record of the food and drinks it storesを直訳すると、「声による指示を聞くことができて、貯蔵する食品や飲み物の記録をつけることができる冷蔵庫」です。the food and drinks (that) it storesのようにthatを補足すれば、「それ(冷蔵庫)が貯蔵する食品や飲み物」として理解しやすくなります。
that以下で、このタイプのrefrigeratorの機能を説明しています。listen to ...「~を聞く」ことと、keep a record「記録をつける」ことができる冷蔵庫です。
ここでのspokenは「話された、口頭の」という形容詞ですので、spoken instructionsは「口頭の指示、声による指示」という意味です。verbal instructionsで言い換えることもできます。一方、written instructionsなら「書かれている指示」です。
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Another is a washing machine that suggests different modes to the user based on factors such as the weather and level of pollen in the air.再生解説
もう1つ(の例)は洗濯機で、異なる(洗濯)モードを使用者に対して提案するものです、天気や大気中の花粉の度合いなどの要因に基づいて。
解説
前のセンテンスと対になっている文で、anotherの後ろにはexampleが省略されています。「もう1つの例」です。
washing machineは「洗濯機」です。laundry machineや(clothes) washerと呼ぶこともあります。
ここでもthat以下で、このタイプの洗濯機の機能を説明しています。different modes「異なる(洗濯)モード」をto the user「使用者に対して」suggest「提案する」タイプの洗濯機です。
based on ...は「~に基づいて」という表現で、続いていくつかのfactor「要因」を例示しています。その1つがthe weather「天気」で、もう1つがlevel of pollen in the air「大気中の花粉の度合い」です。ちなみに、海外ではあまりなじみのない「花粉症」は、英語でhay feverやpollen allergyなどと訳されます。
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Sharp executives say smart home devices now account for around 30 percent of their total appliance sales in Japan.再生解説
シャープの幹部たちは述べています、スマート家電は今や30%前後を占めていると、日本における彼らの家電売り上げの合計の。
解説
ここでのaccount for ...は「(~の割合を)占める」という表現です。この場合、パーセントや割合などに付く数字を目的語とします。account for ...には他にも「~から成る、~を構成する、~の原因となる、~の消息を把握している」など、さまざまな意味があります。なお、最後の「消息」については受身形にして、例えばMany people have yet to be accounted for after a major earthquake last night.「昨夜の大きな地震のあと、多くの人々が未だに消息不明である(消息が把握されなければならない)」のように使います。
ここではapplianceと1語で使われていますが、これはhome appliance「家電の」を省略したものです。
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They're aiming to get that figure up to more than 70 percent by fiscal 2024.再生解説
彼らは目指しています、その数字を70%以上に上昇させることを、2024年度までに。
解説
aim to ...は「~することを目指す」です。to+動詞の原形の代わりに...ingを使って、aim at ...ingとすることもできます。
ここでのfigureは「数字」という意味で、シャープの家電の売り上げに占めるスマート家電の割合を指しています。名詞としてのfigureには他にも、「人物」や「姿」などの意味があります。
get ... upは「~を上昇させる」で、本文では目的語のthat figureが間に置かれています。
fiscalはfiscal yearを省略した言い方で、企業の「事業年度」や政府や自治体の「行政年度」にあたります。calendar year「暦年」とは異なり、日本の行政や企業の多くは4月を基準に新年度が始まります。
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電機メーカーのシャープは、今後数年で急成長が見込まれる市場を見据えて大きな賭けに出ています。シャープでは、(AIを搭載しインターネットに接続して使う)スマート家電の(国内)売り上げに占める割合を2倍以上に引き上げる計画だということです。
冷蔵庫に向かって利用者が「冷蔵庫、キャベツ買ったよ」と言うと、冷蔵庫は「キャベツ、買ったのですね」と答えます。
シャープはすでに、人工知能を搭載しインターネットにつながるスマート家電(AIoT家電)をいくつも開発しています。
冷蔵庫はその1つで、音声による指示を聞いて、保存した食材や飲み物を記録することができます。また、天気や大気中の花粉の量などに応じて、利用者に色々な洗い方を提案する洗濯機もあります。
シャープの経営陣によりますと、現在、日本でシャープが販売する家電の売り上げに占めるスマート家電の割合は30%前後ですが、2024年度には、これを70%以上に引き上げる目標だということです。
講師 伊藤サムの写真
Back-Translation Training

今回学んだ英文を使って、日本語訳からもとの英語に訳す「反訳トレーニング」です。英語の発想に基づいた語順を身につけましょう。

その幹部たちは述べています、スマート家電は今や30%前後を占めていると、日本における彼らの家電売り上げの合計の。
The executives say smart home devices now account for around 30 percent of their total appliance sales in Japan.

  1. その幹部たちは述べています
    The executives say
  2. スマート家電は今や30%前後を占めていると
    smart home devices now account for around 30 percent
  3. 日本における彼らの家電売り上げの合計の
    of their total appliance sales in Japan.


●Transformation Training
応用編: 反訳トレーニングで取り上げた英文の一部を別の表現に変えてみる「転換トレーニング」です。

その幹部たちは期待しています、スマート家電が70%以上を占めだろうと、日本における彼らの家電売り上げの合計の。
The executives hope smart home devices will account for more than 70 percent of their total appliance sales in Japan.

※練習用の例文で、事実とは異なります
Today's Takeaway

現代英語を学ぶうえで役に立つ豆知識を取り上げます!

★英語は同じ単語の繰り返しを嫌う

今回のニュースのテーマは「スマート家電」です。2番目の文でsmart home appliances(賢い家庭用電気製品)として登場します。ところが真ん中の文では、the smart devices(それらの賢い機器)と言い換えられています。さらに最後のほうでは、smart home devices(賢い家庭用機器)と言い換えられています。

これらは、どれも「スマート家電」のことです。英語は、同じ単語の繰り返しを嫌う言語です。英語の文章法では、同じ意味のことを違う語句でどんどん言い換えていくことが奨励されます。ですから、もしinterchangeable(交換可能な)別の単語があれば、それを使うのが良い作法とされています。辞書では意味やニュアンスが少々異なっている単語であっても、言い換えとして使われているときは、文脈の影響によってほぼ同じ意味で解釈されます。

同じ内容を違う語句で次々と言い換えていく文章法を意識することは、英語学習における最大のポイントの1つで、特に長文読解には必須です。これを意識せずに日本語の感覚で英文を読んでいると、正しい解釈ができなくなってしまうからです。

※番組やホームページで題材にする英語ニュースは、放送から一定期間が経過したニュースです。そのため、現在は状況や事実関係が異なっている場合があります。

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