個人用
「滅葬のブラッドアームズ」あらすじ
ヴァンパイアと呼ばれる異形の怪物が跳梁跋扈する近未来の日本が舞台。人類は二十六年に渡るヴァンパイアとの戦争の末敗北。世界各国はヴァンパイアから逃れるために壁を築き上げ、希釈したヴァンパイアの血を投与した選ばれた人類ダンピールの活躍で限ら手た土地の中で立てこもり仮初の平穏を保っていた。そんなダンピールたちを統制する血盟騎士団――その日本東海支部にて。東海支部で暮らす平凡だったはずの男子高校生・主人公の獅童奏真は最強格のヴァンパイア、世界に十三体存在するといわれる始祖の血を引く第三世代ダンピールとして戦うことになる。世話になった孤児院への寄付金を出すという条件、そして自身の両親を奪った第十一位始祖闇纏のゾークを討つ為、復讐のために奏真はダンピールとなることを決意。そんな彼は他者を拒絶する冷たい少女・メインヒロインの神代瑠奈とチームを組み、第三世代ダンピールで構成された精鋭部隊ヘルシングとして行動することとなる。初陣で最初は苦戦しつつも華やかな戦果を挙げて無事に戦いを終わらせた奏真は、東海支部きっての精鋭である第十三分遣隊と組んで向かったとある任務で仇敵のゾークと遭遇。しかしまったく歯が立たず、あえなく逃亡。そして第三世代には隠された特殊な力・ブラッドラースがあることが東海支部支部長の口から語られる。それがあれば、始祖とも渡り合えるだろうと。経験を積み、ある任務で瑠奈が同胞殺しと呼ばれるのを耳にする奏真。瑠奈はそんな冷血漢ではないと激昂する奏真だが、瑠奈は酷く落ち着いていた。事情を知る者から、彼女はかつての戦いで血の暴走でヴァンパイア化した戦友を介錯――殺害しており、それ故に同胞殺しと蔑まされているとのことだった。奏真は孤独を抱える瑠奈とどうにか繋がろうとするが、彼女は奏真を拒絶。しかしあきらめず、奏真はしつこく彼女と接する。そんな中ゾークが確認されたとの報があり、現場へ向かう。ゾークと遭遇した奏真は激情のあまり冷静さを失いゾークに挑みかかる。そして死にかけた寸前のところで奏真の朴訥な態度に少なからぬときめきを感じていた瑠奈の救援が間に合い、一命をとりとめるが、その瑠奈が重傷を負ってしまう。彼女を失いたくないと強く思ったとき、ブラッドラースが部分的に発動し、彼女の窮地を救う。そしてゾークは、なぜか、光を操る瑠奈と、光を発する奏真の雷の異能(ソウルアーツ)を極端に嫌っていた。意識を失った奏真はその後支部で目を覚まし、瑠奈と対話する。ゾークの弱点はもしかしたら光かもしれない。そう語っていた時、支部内にヴァンパイアが出現。奏真は支部長室に呼び出され、それがゾークであることを知る。自身を殺す可能性がある奏真が弱っているところを狙い襲撃してきたゾークの迎撃作戦が立案され、奏真は自分で決着をつけると言い放つ。そして第十三分遣隊と組み仲間たちと分断されつつも仲間たちは激闘を繰り広げ、ヴァンパイアの侵入を防がんとする。そしてスラム区で佇むゾークと対峙した奏真。ついに始まるゾークとの決戦。しかし奏真は敗北し、バイタルが停止。瑠奈は彼を拒絶しつつも、しかし彼となら友だちになれるかもしれないと思い少しではあったが心を打ち明けていた。奏真に死んでほしくない。その祈りが通じたのか、奏真は覚醒。本来ならそれ以上使ってはならないという限度を超えた回復剤を投与し、驚異的な再生力で傷を塞ぐ。そしてブラッドラースを完全発動させ、ゾークと対峙。瑠奈が作り出したすきを縫ってそれを討伐する。しかし倒したゾークの本体によって語られた内容は、ヴァンパイアを生み出した原因は人類にあり、そして奏真は世界を救う存在としてヴァンパイアを生み出したウィルスであるソウルエンジンを埋め込まれた特殊な人類であるとのことだった。目を覚ました奏真は瑠奈に友だちになると言われたことを思い出し、問い詰めるが彼女は聞き間違えだと拒絶。前途多難だな、と思いながらも、奏真は少しでも彼女との距離が縮まったことに、満足感を覚えていた。まだまだ瑠奈との距離は遠く、人類が歩む道すじ同様前途多難だったが、二人の少年少女は未来へ向かって歩んでゆく。