ドイツ育ちのコスプレイヤー・桜井エミリアさん「アニメを観るようになって日本語を覚えました」
「ニコニコ超会議2022」のリアルイベントが、4月29日から30日にかけて千葉県・幕張メッセにて開催された。「ENTAME next」では同イベントで見つけたコスプレイヤーさんにインタビューを実施。2日目に一際会場の注目を集めていたのは、アメリカ人の父と日本人の母をもち、ドイツから渡日した桜井エミリアさん。アニメも放送中の人気作『SPY×FAMILY』からアーニャ・フォージャーのコスプレを披露していた桜井さんに、イベントの感想や海外から日本に移り住むも苦労した中学生時代について話を訊きました。
──今日のイベントの感想を教えてください。
桜井さん 実は日本のイベントに参加するのは初めてなので不安だったんですけど、いろいろな人に写真を撮ってもらえてうれしかったです。純日本人のキャラクターだったら私には難しいかもしれないんですけど、今回コスプレした『SPY×FAMILY』のアーニャは、外人っぽい顔立ちをしているので、だからこそ出来るんじゃないかなと思いました。
──コスプレのポイントはありますか?
桜井さん ウィッグを自分でセットしていてふんわり感を表現しました。あとは、私は大人っぽい顔をしているので、涙袋をすごくぷっくりさせたりして子供っぽい顔に仕上げました。
──次はどんなコスプレをしたいですか?
桜井さん 『ラブライブ!スーパースター!!』の唐可可(たんくぅくぅ)ちゃんとか! 可可ちゃんは留学して日本語の勉強を頑張っているところがすごく共感が出来るのでコスプレしてみたいです。
──桜井さんはもともと何がキッカケでコスプレを始められたんでしょう?
桜井さん 海外はハロウィンで仮装する文化があるので、コスプレは小さい頃からしていました。あとはお父さんが元軍人だったので、軍の基地によくコスプレをして遊びに行っていましたね。お兄ちゃんがピカチュウで、私がサトシのコスプレで(笑)。
──いつから日本に住むようになったんですか?
桜井さん 中学1年生の頃にドイツから日本に来ました。お父さんが仕事を辞めて日本に来ることになったので一緒に着いてきたんです。
──日本語はそれまで知らなかった?
桜井さん 「こんにちは」ぐらいしか知りませんでした。日本に来たときはインターナショナル・スクールじゃなくて普通の中学校に入学したんですけど、最初は周りが何を話しているか分からなかったんです。先生たちともコミュニケーションが取れなくて……。なので、どれぐらい声が高くなっているのかとか、低くなっているかでいろいろ判断していました。
──言葉の壁を最終的にどうやって乗り越えたんですか?
桜井さん 「自分は英語ができないから……」って周りの子が遠慮している部分があったんですけど、日本育ちのネパール人の子が「英語の勉強がしたい」って、頑張ってわたしとコミュニケーションを取ろうとしてくれたんです。それで初めてお友達が出来ました。あとは、アニメをすごく観るようになって、日本語を覚えました。
──そのお友達と、アニメの影響で日本語を覚えたんですね。何のアニメを観たんです?
桜井さん 最初に日本に来た時に観たアニメは『ドラえもん』。英語版と日本語版があるんです。最初はなんとなく覚えた言葉で出来るだけ会話して、ちょっとずつ覚えていきました。最初の頃は「おはようございます」を朝昼晩使っていたこともあるんですけど(笑)。最近では逆に友達に英語を教えています。ちなみに和訳も出来ます(笑)!
──最後に、今後の目標はありますか?
桜井さん 英語と日本語が喋れるので、海外でももっとアニメを観てもらえるように何かやりたいです。すでにたくさんの人がアニメを観てはいますけど、それが当たり前のようになってくれたらいいなって思います。