星野リゾート

素直に恩返しをしたいと思う。その結果がマネジメントという仕事への挑戦だった。

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Profile

山根 凪紗

Yamane Nagisa

  • 2015年新卒採用 4月入社
  • 界 加賀総支配人

2015年新卒入社。青森県奥入瀬渓流ホテルで勤務開始、石川県の界 加賀リニューアルオープンに伴い異動。加賀での5年の勤務を経て、コロナ禍における会社の危機に奮起し総支配人に立候補。2020年12月から界 加賀総支配人を担当する。京都で伝統文化に親しみながら育つ。

観光が世界にできること。
旅は魔法、という使命。

私が在籍していた高校にはさまざまなバックグラウンドを持つ生徒がいました。それまでの私は実家で毎日何の疑いもなくご飯を食べ、それが当たり前だと思っていました。ところが高校には日本以外の出身の生徒もたくさんいて、母国ではご飯を毎日食べることさえできなかったという話に衝撃を受けました。私の当たり前は世界ではまったく違う、世界にはさまざまな宗教や紛争があるということに興味を持ち、大学では観光を文化人類学の視点から学んでいました。就職活動をする際に教授の薦めもあり星野リゾートを調べたところ、松下幸之助の観光立国の考えを踏襲している企業であることを知りました。「旅とは世界の人たちを友人として結んでいく魔法。」という企業の使命感に深く共感し、迷いなく入社することを決めました。

倒産させたくない思いを挑戦という形に。

2020年、世界はCOVID-19、コロナ禍に見舞われ、観光産業も大きな打撃を受けました。星野リゾートも例外ではなく社内では倒産確率が発表され、2020年6月には40.1%の倒産確率だと試算されました。私が勤務する界 加賀でも1日に2組のお客様しか来ない日が続き、本気でこの会社がなくなるのかもしれない、と思いました。今自分にできることは何だろうと真剣に考え、9月の総支配人立候補プレゼン大会にエントリーしました。家族はもちろん、周囲の親しい同僚にも相談せず立候補したため、「あの山根さんが!?」と驚かれましたし、誰よりも自分が一番驚きました。どちらかというと目立たない、意見を積極的に発言するタイプではないので。

自分の人生での世界観を実現する。
そのために今、できること。

私はこの会社のことが本気で好きで、潰れてほしくないと思っていました。環境は変えられないけれども自分の行動は変えられる、今何かしなければきっとこの先の人生を自分はずっと後悔しながら過ごすことになると思い、総支配人に立候補しました。正に清水の舞台から飛び降りる、でした。実家の父からは「マネジメント業務に就くということは社員だけでなく社員の家族の生活にも責任を持つことだと本当にわかっているのか?」と何度も念を押されました。今でも毎日お腹が痛くなっていますが、総支配人にチャレンジして良かったと思っています。もちろん楽しいことばかりではないですが、自分の人生で描いている世界観を実現するためには必要なステップだと思っていますし、将来の選択肢を増やすにはチャレンジを続けるしかないと思っています。

ものづくりを通じて、
土地の文化に触れる楽しさ。

石川県は文化度の高い土地なので元々興味があり、配属されたときは嬉しかったです。愛車でどこにでも行って土地の魅力を満喫しています。毎週お寿司を食べたり、友禅を眺めたり、水引でアクセサリーを作ったり。九谷焼の陶片に金継ぎで模様をつけたピアスは私のお気に入りです。