あの戦争が、奪った笑顔。唯一の女性「戦没オリンピアン」が見たベルリン五輪【写真】

この写真にうつっているのは、「オリムピックの花形選手」と言われた大沢姉妹。1936年のベルリン五輪にふたり揃って出場した、オリンピアンだ。

写真左は、姉の政代さん。1913年生まれの、女子飛び板飛込みの選手。右は、3つ下の妹・礼子さん。高飛び込みの選手だった。

政代さんは1946年、旧満州（中国東北部）からの引き揚げ途中に亡くなった。38人いた戦没オリンピアンのうち、唯一の女性だ。ブラジャーにこの写真があり、身元の特定につながったという。

ふたりの思い出となったベルリン五輪では、いったいどのような空気が流れていたのか。礼子さんが残したアルバムや、当時の雑誌から振り返る。