乳房マッサージ、非課税なのに消費税徴収 愛媛県立4病院が2万人分
中川壮
愛媛県は3日、県立4病院(中央、新居浜、今治、南宇和)で2006年4月から今年1月まで、乳房マッサージの診療料金(1回2400円)に、消費税を誤って課税し、徴収していたと発表した。誤徴収は4病院で約2万人、計1千万円にのぼる見込みという。
県によると、乳房マッサージは出産前後に母乳を出やすくするために助産師らが行う自由診療で、保険適用にならない。県は誤徴収した料金は速やかに返金するとしている。対象となる2万人は1人平均3回受けていて、うち1万5千人は中央病院で受けたという。今年1月26日からは正しく徴収している。
乳房マッサージを含む助産に関係する診療は1991年、消費税法改正を受けて非課税となると、国が県に通知した。しかし、県は2006年4月、それまで無料だった乳房マッサージの診療料金を2千円に設定した際に、通知を見落として課税した。その後の3回の料金改定でも気づかなかったが、今年1月に来年度からの料金改定の検討中に誤りに気づいたという。(中川壮)
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