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　佐賀県が佐賀市につくっているSAGAアリーナで、6月10、11日にアイスショー「プリンスアイスワールド」の佐賀公演が開催される。フィギュアスケートの元世界女王、安藤美姫さんやトリノ五輪金メダリストの荒川静香さんらトップ級のスケーターが出演。ミュージカル仕立てのショーを専属チームと繰り広げる。3公演計約1万5千席のうち約1万席は県民に優先販売されるという。

　主催者によると、プリンスアイスワールドは1978年から40年以上の歴史を誇るアイスショー。専属チームの群舞とトップスケーターたちの個性豊かな演技の組み合わせが魅力という。SAGAアリーナでは5日間かけて厚さ8センチの高品質の氷を50メートル×24メートルの広さに張りリンクをつくる。

　専属チームは約25人。ゲストとして安藤さん、荒川さんのほか、本田武史さん、織田信成さん、田中刑事さんの出演が決定。今後さらに国内外のトップスケーターの参加も追加発表されるという。

　安藤さんとチーム女性キャプテンの松永幸貴恵さんが20日、県庁を訪問。福岡県内を拠点に活動しコーチもしている松永さんは「教えている生徒たちもすごいすごいと喜んでいる。一流を生でみられる機会が九州で増えてくれると、スケートの文化も発展していくと思っている」と話した。

　SAGAアリーナは5月13日にグランドオープン予定で、すでにロックユニットのB’z（6月17、18日）と、シンガー・ソングライターの松任谷由実さん（7月29、30日）の公演が決まっているが、ともにチケットは入手困難と見込まれている。

　今回のアイスショーでは地元・佐賀の人に喜んでもらおうと主催者側が配慮。チケットの一般発売は4月9日だが、佐賀県民には2月10日から先行販売される。チケットはアリーナSS席2万6千円からスタンドD席8500円まで。詳細は佐賀公演特設サイト（https://gakuon.co.jp/piwsaga/）。問い合わせはGAKUONユニティ・フェイス（0985・20・7111、平日午前11時～午後6時）へ。（寿柳聡）

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　スケートと佐賀県の縁では、唐津をモデルにした架空の町出身の男子スケート選手が活躍するアニメ「ユーリ！！！　on　ICE」が2016年に放送され、今もファンが「聖地巡礼」に訪れる。ただ、今回のようなアイスショーが開かれるのは初めてだ。安藤さんは「幻想的な世界を単純に感じたままに楽しんでもらえたら」と語る。

　安藤さんは「フィギュアスケートはルールが分からなくても、音楽や衣装、メイクなどいろんなところを楽しめるのが魅力のスポーツ。それが一番分かりやすいのがアイスショーです」と説明する。「照明と音楽と出演者の気持ちが一つになって幻想的な世界が生み出されます」

　「前の席だと氷を削る音が聞こえたり、選手が通ると風が来たり、香水のにおいがわかったり。五感以上のものを感じられると思う」と語る安藤さん。一方で、「光が創り出す世界観は2階席など上からのほうが楽しめる。美しいライティングの中で繰り広げられるチームの集団での動きや、ゲストスケーター個人のトレース（軌跡）も楽しんでもらいたい」と話す。

　傾斜が急で後ろの席だと上から演者を見下ろすかたちになるSAGAアリーナにうってつけのイベントだ。「できれば（前と後ろに席を変えて）2回見てもらえたら」（寿柳聡）