ジョブフロー機能とは

指定した日時や蓄積ファイルの蓄積完了などの起動条件が成立するのを待って一連の処理を実行する機能を「ジョブフロー機能」と呼びます。

起動条件として、以下のものを指定できます。

  • 指定した日時
  • 蓄積完了
  • 指定したファイルの作成
  • ユーティリティからの通知

実行できる処理には、以下のものがあります。

  • 指定したユーザJOBの起動
  • DataMagicの起動
  • 蓄積ファイルのデータ抽出、置き換え、送出、削除
(例) 指定した転送の蓄積完了を待って、蓄積データを書き換え、特定のクライアント宛に送出する

用語の説明

ジョブフロー機能に固有の用語について説明します。

ジョブフロー

複数のジョブステップから構成される一連の処理の流れ

ジョブフローは起動条件によって4種類に分類されます。

ジョブフローの種別 説明
スケジューラ起動 指定した日時にジョブフローを起動します。
イベント待ち(蓄積待ち)起動 指定したファイルの蓄積完了を待ってジョブフローを起動します。
イベント待ち(ファイル待ち)起動 指定したファイルの作成を待ってジョブフローを起動します。
イベント待ち(ユーティリティ待ち)起動 ユーティリティの実行を待ってジョブフローを起動します。

ジョブフローのライフサイクルについては、ジョブフロー作成・実行の流れを参照してください。

 

ジョブフローの起動方法には、以下の3種類があります。

起動方法 説明 操作
定義実行 定義された起動条件が成立して起動されることを表します。 状態を“アクティブ”に設定すると、起動条件が成立した時点で自動的に起動されます。
今すぐ実行 起動条件の成立を待たず、ユーザの操作により起動されることを表します。 ジョブフロー一覧画面でジョブフローIDを選択して[今すぐ実行]をクリックします。
リラン 実行終了したジョブフローが任意のジョブステップから再度実行されることを表します。 ジョブフローモニタ詳細画面のジョブフロー図でアイコンを選択して[リラン]をクリックします。

ジョブフロー管理情報

ジョブフローについての設定や処理内容を定義したシステム管理情報

ジョブフローは、ジョブフロー管理情報で設定された起動条件に基づいて起動されます。

ジョブフロー管理情報はジョブフロー一覧画面に表示され、ジョブフロー作成画面で編集できます。

ジョブフロー実行情報

起動されたジョブフローの実行状況や実行結果

ジョブフロー実行情報はジョブフローモニタ画面とジョブフローモニタ詳細画面に表示されます。

ジョブステップ

ジョブフローを構成する個々の処理単位

1つのジョブフローを構成するジョブステップの最大数は99個です。

各ジョブステップが正常終了した場合と異常終了した場合とで処理を分岐することができます。詳細はジョブフロー図の操作を参照してください。

以下の種類があります。

  ジョブステップの種類   説明
開始系

開始系のジョブステップは、ジョブフローの起動条件を指定します。

1つのジョブフローに必ず1つだけ存在します。

  スケジューラ

指定した日時にジョブフローを起動します。

特定の日付に加えて、毎月、毎週、毎日の定期的な実行も指定できます。

蓄積待ち

指定した蓄積ファイルの蓄積完了を待ってジョブフローを起動します。

複数の蓄積ファイルを待つことができます。

ファイル待ち

指定したファイルの作成を待ってジョブフローを起動します。

複数のファイルを待つことができます。

ユーティリティ待ち ユーティリティが実行を待ってジョブフローを起動します。
実行系 実行系のジョブステップは、起動条件で指定したファイルや蓄積ファイルに対する変換処理など、実際の処理について指定します。
  ユーザJOB

指定したユーザJOBを実行します。

起動条件で指定したファイルや蓄積ファイルの情報は、環境変数から取得できます。

DataMagic

DataMagicを実行します。

起動条件で指定したファイルや蓄積ファイルの情報は、環境変数から取得できます。

蓄積ファイル抽出

蓄積ファイルからデータを抽出し、抽出ファイルに格納します。

起動条件で複数の蓄積ファイルを指定した場合、どの蓄積ファイルから抽出するかを選択できます。

蓄積ファイル置換え

抽出ファイルのデータで蓄積ファイルの内容を置き換えます。

起動条件で複数の蓄積ファイルを指定した場合、どの蓄積ファイルを置き換えるか選択できます。

蓄積ファイル送出

蓄積ファイルを送出します。

起動条件で複数の蓄積ファイルを指定した場合、どの蓄積ファイルを送出するか選択できます。

蓄積ファイル削除

蓄積ファイルを削除します。

起動条件で複数の蓄積ファイルを指定した場合、どの蓄積ファイルを削除するか選択できます。

トリガ系 トリガ系のジョブステップは、ジョブフローの途中で蓄積ファイルの蓄積完了やファイルの作成を待つことができます。
  蓄積待ち

指定した蓄積ファイルの蓄積完了を待って、処理を次のジョブステップに移します。

複数の蓄積ファイルを待つことができます。

ファイル待ち

指定したファイルの作成を待って、処理を次のジョブステップに移します。

複数のファイルを待つことができます。

終了系 終了系のジョブステップは、ジョブフローの終了を表します。
  終了

ジョブフローを終了します。

ジョブフローの完了コードを指定できます。

【注意】 サーバ上に蓄積されたデータは内部形式で格納されています。そのため、蓄積されたデータを書き換える場合は一度データを別ファイルに抽出し、抽出されたファイルを書き換えた後で、書き換え後のファイルを書き戻す(蓄積されたデータを置き換える)必要があります。
  蓄積されたデータを書き換える際の典型的なジョブフローは以下のようになります。
  実行系・ユーザJOBおよび実行系・DataMagicの各ジョブステップでは、環境変数を使用して抽出されたファイルのファイル名を取得します。
 

適用期間

ジョブフローは業務プログラムや転送との連携を含むため、連携先の状況などにあわせて実行可能な期間を限定することができます。この期間を適用期間と呼びます。

多重度

同時に実行されるジョブフローの数に上限を定めることができます。

サーバ上で実行されるすべてのジョブフローの上限は、サーバのシステム動作環境設定の「ジョブフローの全体多重度」で指定します。

ジョブフローIDごとの上限は、ジョブフロー情報の「ジョブフロー多重度」で指定します。

蓄積完了通知

転送情報で蓄積後正常時ジョブフローIDまたは蓄積後異常時ジョブフローIDを設定しておくと、蓄積完了時に設定されたジョブフローIDに対して通知が送られます。これを蓄積完了通知と呼びます。

開始系・蓄積待ちおよびトリガ系・蓄積待ちのジョブステップは、蓄積完了通知を受け取って処理を後続のジョブステップに渡します。