コロナワクチン 専門医「健康な子どももやったほうがいい」 その理由

2023.04.13

ミキハウス編集部

打たなくていい理由探しをするより大切なこと

打たなくていい理由探しをするより大切なこと

――こうやって一つひとつ打ち返してもらうと、これまでワクチンを打たなくていい理由を探していたような気はしますね。打たなくて済むなら、それがいいという感覚。それは今もあるのですが、その感覚を補ってくれる情報を集めて納得させていたように思います。

菅谷:そうなのかもしれません。コロナなんて重症化率も死亡率も低いから大したことはない。風邪のようなものに、いつまでも怯えて暮らすのは馬鹿げている。ワクチンを打ったところで感染するなら、ワクチンなんてしなくていい。ワクチンを打たずに感染したけど、2〜3日寝込んで回復した――「打たなくていい理由」を探そうと思ったらいくらでも出てきます。

これらは、子どもに打たせたくない人にとって十分すぎる“ファクト”になるのでしょう。しかし、私が保護者の方にお伝えしたいのは、新型コロナウイルス感染症を発症した時のリスクと、ワクチン接種のリスクを比較することが重要という点です。

そのためには、正確な情報を入手し、検討することが必要です。日頃から、自分と家族の健康を守るための情報はどのように入手するのがよいかを考え、学んでおく必要があります。

――そうですね。フラットに情報を集めて、その上で親として責任を持って判断しなければならない。

菅谷:大前提になるのは、現在の状況を正しく認識すること。小児の新型コロナウイルス感染症の脅威は去っていません。オミクロン株流行後に感染者が増え、重症者も増加しました。オミクロン株の遺伝子型の違いで小児の新型コロナウイルス感染症の合併症は変化していることが報告されています。変異のスピードもインフルエンザなどに比べて速く、新しい変異株の出現でまた別の小児の合併症が出現する可能性もあります。

新型コロナウイルス感染症のリスクは高齢者や基礎疾患のある人、妊婦だけでなく、健康な若者や子どもに対しても確実に存在しています。そして、いつ、誰に降り掛かってくるかはわかりません。もしかしたら自分の愛する子どもにも及ぶかもしれない。その意識を、もう少し多くの人に持ってもらい、よりリスクの少ない選択肢を子どもにしてあげることが、保護者の方が今やるべきことではないかなと思っています。

基礎疾患のない健康な子どもでもコロナワクチンを接種した方がいい理由

 

菅谷 明則(すがや あきのり)

医学博士/日本小児科学会専門医。 
NPO法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」理事長/すがやこどもクリニック院長。
慶應義塾大学医学部卒業。慶応義塾大学病院、東京都立大塚病院、東京都立清瀬小児科病院を経て、2005年9月に、すがやこどもクリニックを開院。2017年からNPO法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」の理事長を務めVPDの予防の啓発活動に取り組んでいる。

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