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元十段、代打ちの神様さんの牌譜を見ていた時のこと。
東2局、大きな点棒移動はまだない場面。下家の親が、すごいところからドラをポンした。
連続形もなく、両面二つのところからヘッドをポン。打点も変わらない仕掛け。天鳳ではたまに見かける仕掛けだが、これはどうだろうか。
他家に自分を注目させることは、必ずしもメリットになるとは限らない。
恐らく下家の思考としては、早く目立ちたい、早く目立って自分を中心にこの局を回したい、という意図なのだろうが、本手で必要以上に目立つのは損になることが多い。
上家に絞られるのは目に見えているし、テンパイ後にオリられてしまうし、スルーした場合に比べて、アガリ率が下がる要因が多いんじゃないだろうか。
自分の手の見せ方は、
・ショボい手はなるべく強く見せ、相手に無駄なケアをさせる
・本手は目立たないように仕掛け、なるべくケアされずにアガりやすくする
基本的にこの二つだ。本手なら安手っぽく、ゴミ手なら本手っぽく、と、相手に逆方向に誤認させるのが良い。1sポンで一手進むならまだしも、形が不安定になるだけの1sポンはイマイチじゃないだろうか。
あくまでも、
ショボイ手はなるべく強く見せ、
本手ほど目立たないように、だ。
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自分の捨て牌作りに関しては、就活生@川村軍団さんのこの一局が素晴らしい。
形は悪いが、9sポンから入って南バックだ。
何気なーく3mを切っているが、中や8mを切らずに先に3mを切る意図がわかるだろうか。
二つ目を仕掛けて8m切り。
南がポンできて中切り→7p引いてきて7s切りとしたところ。
これを対面視点で見てみるとこうなる。ホンイツの仕掛けにしか見えない。これでピンズ、マンズはノーケアになる。3m→8mの切り巡も完璧。相手の手を止めさせた上で、当たり牌を引き出させアガリ率も高める、完璧な捨て牌作り。雀ゴロみたいだ。
すずめクレイジーさんの7mツモ切り。これは結構受け入れが狭まる極端な一打に見えるが、ドラを引っ張り7m先切りすることでまだ正体を見せない。4p、5sと切った後、東手出し→マンズ手出しだとかなりマンズに見えるが、ここで7mツモ切り→東手出しだとかなりケアは薄れる。特に25mが先に入った時の89mは盲点になりそうだ。アガりたい手だからこそ、「目立たない」ための一打だ。
太くないおさんの牌譜から。9mポンして7m切り、次巡1mを引いてきたところで、1mを空切り。ホンイツっぽい自分の捨て牌を生かす。
南を重ねて西連打。これを見て東、西家にマンズをゴリゴリ押されるも、ノーケアの1pで満貫のアガリ。
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相手に注目されるように仕掛けるか、なるべく目立たないように仕掛けるか。地味なところだが、一局の和了・放銃にダイレクトに関わってくる部分。色々な引き出しを持っておくことで、他人の拾えないアガリを拾えたり、有利に局を進めることができるだろう。
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