ヤクルト真中監督、グレーな除染タニマチから1000万円腕時計

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真中満監督(Sakuraikubuki/(Wikimedia Commons)

 就任1年目にリーグ優勝を果たすも、昨季は一転してBクラスに低迷。ツバメ軍団を率いる指揮官は正念場を迎えている。そんな真中満監督(46)を強力に後押しするのは、意外にも、福島の除染作業で大成功したタニマチだった。だが、2人の蜜月関係を巡ってはグレーな噂も囁かれ――。

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 全国紙の運動部記者が、その「社名」を耳にしたのは昨年10月のドラフト会議でのことだ。

「ヤクルトが6位指名した選手の所属先として、全く聞き覚えのない“相双リテック”という企業がアナウンスされた。思わず、“そんな社会人チームあったか?”と、他の記者に尋ねてしまいました」

 一般的な知名度はゼロに等しいこの会社は、しかし、福島県の土木業界では誰もが知る有名企業である。

 地元の建設業者によれば、

「清水建設の1次下請けとして除染作業を中心に事業を拡大してきた会社です。仕事ぶりには定評があり、一昨年の収入高は110億円を超え、一時は400人以上の作業員を抱えていた。除染に関わる企業のなかでも業績は断トツ。原発事故の翌年にこの会社を立ち上げたのは、もともと別会社で発電所の配管加工などを手掛けてきた50代前半の塚本泰英会長です。彼は根っからの野球好きでね。自分の会社に軟式野球チームを作り、楢葉町の町営野球場の命名権まで取得したほど」

 ちなみに、このチームは昨年の全日本軟式野球大会で準優勝に輝いており、そのエースが、ヤクルトにドラフト指名された菊沢竜佑投手(28)だった。

 他方、球団関係者が明かすのは、「会長」と真中監督との浅からぬ関係だ。

「2人とも日大出身で、真中さんが監督に就任する前から親しかったそうだ。塚本会長が真中さんやコーチを銀座のクラブに連れ出すこともしばしば。先の沖縄キャンプの最中にも一緒に飲んでいた。羽振りの良い会長は札束を紙袋に入れて持ち歩き、領収書も受け取らないという。一昨年、リーグ優勝したお祝いに、真中さんは総額で1000万円は下らないフランク ミュラーとロレックスの腕時計をプレゼントされている」

■「私的なことだから…」

 それ以外にも、

「今年の正月にはお年玉として100万円をもらい、顧問料のような名目で1000万円近い報酬を得ているとも耳にしました」(同)

 このご時世に、何とも豪儀なタニマチぶりなのだ。だが、2人がズブズブの関係にあり、また、相双リテックがヤクルトのスポンサーに名を連ねたことで、こんなハナシも浮上している。

「菊沢投手は他球団のスカウトも視察に訪れるだけの実力はありますが、最近は硬式から離れていた。しかも、球団史上最高齢のオールドルーキーです。ヤクルトが指名したのはスポンサーとの関係があったからではないか、と」(先の記者)

 さて、「会長」との親交について真中監督ご本人は、

「日大の先輩なので昔からよくしてもらってますよ。やましいことは何もないですけど、まぁ、私的なことだからね……」

 と、歯切れが悪い。

 球団は、菊沢投手の指名については「スカウト会議で能力を評価した」としながら、監督の「個人的な交友関係については把握しておりません」。その上で、

「真中監督と相双リテックおよび球団の三者の間で、肖像権や野球教室に関する契約を結んでおります」

 スポーツ用品メーカーならともかく、プロ野球の監督が除染業者と肖像権の契約を結ぶこと自体、「聞いたことがない」(先の記者)。

 タニマチからのご褒美目当てでも優勝すれば文句はないのだろうけど……。

ワイド特集「我が世の春」より

週刊新潮 2017年3月23日号掲載